職場の新ボスは、まだ20代の女性。
気遣いのできるうえ、芯のしっかり通った方で、
コロナ渦の難局も、この方のお力で、ここまで来られました。
先日の昼休み、最近転勤してきた、他部署の方が、ボスを訪ねてきました。
同世代のお二人なのに、会話は友達同士と言うには、
敬語で話し合うなど、なんとなく他人行儀です。
ところが、たまたまボスが持っていた本を、ご覧になると・・・
「あ、その本、私、大好きなの♫」
「え、ホント、すごい、すごい、詩がお好きなんて、うれしい!」
(冒頭画像とも。清川あさみ・最果タヒ・『千年後の百人一首』<リトル・モア>
私もチラ読みしましたが、すっごくいい!清川さんの手刺繍が合うんです♫)
・・・いつのまにか、敬語はどこへやら・・・
二人の話は、本を話題に、どんどん盛り上がり・・・
新ボスは、20代の若いお嬢さんの顔になっていました。
「こんなに本の好みが合うんだ」
「すごい、すごい!びっくり」
「心の距離が一気に近づいたような」
「あはは、ホントだね~」
昼休みが終わる頃、名残惜しげに、お友達は、帰って行かれました。
(最果タヒ『百人一首という感情』<リトルモア>。こちらもまだチラ読み段階ですが
圧倒的支持が高い詩人の最果さんが、百人一首を語るって、なんだかわかるなぁ)
「なんだか、はしゃいでしまいました・・・」と、
律儀なボスが、興奮冷めやらぬお顔のまま
私たちへ話してくださったところによると・・・
お友達とは共通の知り合いを通し、一週間ほど前に知り合った。
ちゃんと二人きりで話し合うのは初めてだったので
どんな人だか、よくわからなかった・・・とのこと。
(岡野大嗣『たやすみなさい』<書肆侃侃房>。私は散文人間なので、韻文に疎い。
なので、コチラもチラ読み。お恥ずかしいです)
そんな二人が、好きな本の話題になった途端、
一気に距離が近づくのを、目の当たりにしたわけです♫
「そんな出会いって、そうそうあるものじゃありませんよね~」
「こういった形で親しくなった方との関わりは、良いお付き合いになりますよ」
と、ババ二人(同僚と私)で、ボスに申し上げました。
ボスは、ますます、お顔を上気させ、嬉しそうでした。
本の力って、すごいもんです♫
(今日マチ子『COCOON』<秋田書店>。沖縄へ旅する前に読んで感動・・・
コレは語り出したら止まらないかも)
ちなみに、最初に話題となった、ボスの持っていた本は
谷川俊太郎、岡野大嗣、木下龍也『今日は誰にも愛されたかった』(ナナロク社)。
お二人が熱く語られていたので、私も読みたくなりましたw(書影はありません)
◆本日の書影は、お二人の会話に出てきた本です。
ないものもありましたが、書影は版元ドットコムより、お借りしました。