おはようございます。
本日は、小野寺史宜『片見里荒川コネクション』(幻冬舎)の感想文です。
どうぞおつきあい下さいませ。
まず、冒頭で、しっかり引込まれました。
主人公は75歳、「後期高齢者」。
「起きていればすぐに疲れるし、寝ればすぐに目が覚める。
結果、いつも疲れている。疲れはたまる一方。抜けなくなる。
老いるというのはそういうことだ」6頁
うわっ!
まさに、今のわたしの状態じゃん!
え~っ、まだ50代なのに!?
・・・と、のっけから、主人公に妙な肩入れをしてしまったのでしたw
(私の好きな小野寺作品・第1位!『ひと』祥伝社)
では、ざっくりと、あらすじを。
片見里出身の後期高齢者75歳・中林継男、一人暮らし。
片見里出身の大学5年生・田渕海平、アルバイト。
継男は、オレオレ詐欺のグループに巻き込まれ・・・
海平は、卒論提出の朝、寝坊して、留年決定、内定取り消し、失恋の三重苦。
そんな出会うはずのなかった二人が、東京で、巡り会う・・・
そこで・・・というお話。
(わたしの好きな小野寺作品・第2位!『まち』祥伝社)
冒頭の疲れている「後期高齢者」は継男。
疲れているだけじゃ、小説になりませんから
もちろん、これから動き始めます!
実は、まだ1/3くらいを読んだところなのですが・・・w
久しぶりに、わたしの好きな小野寺テイストに、うれしくて・・・
ここのところ、小野寺作品を読んでも、がっかりすることが多く・・・
最終的には、「小野寺テイスト健在!」と、満足できるものの
そこにいたるまでに、投げそうになることが続いていました。
(わたしの好きな小野寺小説・第3位!『今日も町の隅で 』KADOKAWA )
「小野寺テイスト」って、何!?
勧められて読んだ『ひと』(祥伝社)で、すっかりファンになりました。
あたりまえのことをあたりまえにして、生きていく・・・
そのあたりまえを見ていてくれる人がいる・・・
最近、「あたりまえのこと」が軽んじらている気がして・・・
それだけに、読む度、胸がじんわりし、励まされてきました。
それが、わたしの感じる「小野寺テイスト」。
会話が多用され、文末は全て現在形、という独特の文体も
不思議に心地よくて・・・
いやいや・・・まだ半分以上残っていますけど?
大丈夫、きっと裏切られないです!
信じましょう!!
さて・・・『ひと』を勧めてくれた同僚に、
先に引用した「いつも疲れている」ことに共感した話をすると・・・
「そんなぁ、由々さん、何言っているんですか!?
75歳の方々と、ご自分を一緒になさっちゃいけませんよ。
しっかりしてください」と、叱られてしまいました。
ほんとです・・・
75歳の皆様方にも失礼ですよね・・・
がんばります・・・(疲れているけど)
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本日も、おつきあいいただき、どうもありがとうございました。
小野寺史宜作品に、「片見里」を舞台にした『片見里なまぐさグッジョブ 』
(幻冬舎)があることに気づき、早速、図書館に予約しています♫