おはようございます。
「ふじのくに紀行」、本日は偶然、行き会わせた
「かけがわ茶エンナーレ2020+1」について、
どうぞ、おつきあいくださいませ♫
「かけがわ茶エンナーレ」って・・・!?
「『茶・茶産地×アート』の視点から掛川の魅力を再発見する芸術祭」
とのこと・・・
冒頭のカラフルな立て看板を見かけてから、ずっと気になっていました。
すると・・・偶然!
車を走らせていたら、会場への矢印を発見したのです。
着いたのは、日坂宿(にっさかしゅく)。
宿場町が「かけがわ茶エンナーレ」の会場の一つになっていました。
江戸時代の面影が残る旅籠に、アート作品が展示され、
歴史と現代アート、取り合わせの妙です♫
日坂は、東海道五十三次、品川から数えて二十五番目の宿にあります。
東海道の三大難所「小夜の中山」のふもとに位置し、
大井川の川止めや大名の参勤交代などで、小さいながらも
かなりの賑わいがあったであろう宿場町なのだとか。
ところが、明治以後は、JR東海道線の開通をはじめとし、
日坂は、いつのまにか時代の変化から取り残されました。
その結果が、江戸時代と、さして変わらない街並みを残したのでしょう。
街道筋の建物には、かつての屋号が墨書された木の看板がかけられています。
新しく建て替えられた住宅にもです!
旅行者に過ぎない私ですら、心動かされるのですから、
住民の皆さんの過去に対する敬意と愛情は、いかばかりかと・・・。
そもそもは、明治時代に、鉄道の敷設計画がもちあがったとき、
住民が大反対したので、
東海道線は、ここを大きく迂回して走ることになったのだとか。
大反対の理由は、鉄道が通ると、牛が驚くからと・・・w
明治の人の素朴な感覚でしょうけれど、
なんて、のどかな・・・
(井上明彦「Twisting Tokaido」「o」は長音表記です)
ケ~ザイやら何やらに、とらわれなかったのは、
それだけ、当時の民が、満足して暮らしていたからかもしれません。
その子孫にあたるであろう、令和の日坂の皆さんは、
道行く私にも、明るく声をかけてくださいました。
お邪魔している立場の旅人としては、とっても、ありがたいです。
かつての旅籠が残る街では、今でも、町の皆さんが、
「籠レース」を毎年実施しているそうです。
そんなエピソードから生まれたのが、夏池篤「光の籠」。↑↓
「この地区に流れるさまざまな時間を『籠』をモチーフに光の速度で
体感するインスタレーションとした」と解説されていました。
江戸時代の面影が残る、古い旅籠で点滅する光の籠・・・
一番印象に残った作品です。
実は、午前中も、このすぐ脇を抜けて、諏訪原城へと向かっていました。
そのときは、全く気づかなかったのに・・・
こんな風に、思いがけない出会いがあって、
全く知らなかった土地を歩くことができる・・・
旅ができる、幸せでございます。
思い出すままに綴る「ふじのくに紀行」・・・
どうぞ、またお立ち寄りくださいませ。
本日もおつきあいいただき、どうもありがとうございました。
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本日の記事は、いただいた「公式ガイドブック」やパンフレットを
もとにまとめました。
「かけがわ茶エンナーレ 2020+1」は日坂以外にも、
市内に各会場があります。
会期は今月14日(日)までです。