12・10・3
6月始め退院しました。
副腎皮質ホルモンのおかげで
元気な患者さんでした。
1月初めに入院、退院は6月始めです。
副腎皮質ホルモンを服用して
20分で熱が下がった。
間もなく退院できると思っていた。
一向に退院の話は無い、
元気な患者さんとして約半年入院していたのです。
後でわかったことですが、
副腎皮質ホルモンは治療薬じゃないのです。
症状を抑える優れた薬です。
症状をおさえつけている間に
治癒力が発現して病気は恢復する。
そういう段取りの治療法だったのです。
症状が治まっているだけなのか、
治癒力が発現して病が治ったのか、
医者として見極めがつかなかったのでしょう。
6月始めやっと退院が許されました。
元気でも患者は患者、体力はスッカリ落ちている。
日に数回15分ぐらいの散歩で徐々に体を慣らす。
散歩の途中度々本屋へ立ち寄った。
宇野千代著「幸福が幸福を呼ぶ」の文庫本が
目に入りました。と云うより、
目に飛び込んできました。
その本を買いました。
偶々隣に平積みされた宇野千代著「天風先生座談」がありました。
同じ著者、隣にあった、と云うだけで「天風先生座談」を
序に買いました。
序とか、偶々という形で
「詩に至る」シナリオが描かれていたのです。