みどりの館 Blog-Edition

前向きな生き方を!熟年からの Hop,Step,Jump !!

傷ついたホシハジロ

2005-06-13 11:54:52 | 自然
 きのう12日、夙川でカルガモの親子を観察した帰りに、水鳥のポイントの打出浜へ立ち寄った。渡りの海鳥はもう飛び去っていないだろうし、特に何も期待していなかった。しかし、ほぼ満潮の海に一羽の鳥が波間に揺れていた。



 4、50メートルほど隔てていたので、確認しづらかったが、紛れも無くホシハジロ(♂)である。カメラの望遠を通して見ると、背中辺りの形が不自然に見えた。何らかの事故に遭って遠くまでの飛翔が困難なようである。



 左の羽に相当のダメージを受けている。これではとても飛べそうにない。それにしても何処からやって来たのだろうか。日本の各地で冬越しをするので、近畿地方よりも西から、力を振り絞って、漸くこの時期、此処までたどり着いたのかもしれない。



 仲間から取り残され、たった1羽になってしまった。人間なら自分を見失って、絶望に打ちのめされるところだろうが、本能とは言え目的地を目指して、逞しく‘自助努力’する姿にはすっかり心を打たれる。
 少しずつでいいから、北を目指して帰っていって欲しい。


《参考》バイカル湖以西の亜寒帯(北海道でごく少数)で繁殖し、冬鳥として日本にも多く渡来する。