オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

新形三十六怪撰より 「平惟茂戸隠山に悪鬼を退治す図」

2018-09-10 | 新形三十六怪撰

~ 惟茂少しも騒ぎ給わず 南無や八幡大菩薩と 心に念じ ~

『平惟茂戸隠山に悪鬼を退治す図』

たいらのこれもち とがくしやまに あっきをたいじす

 

 大蘇芳年筆

 

平惟茂(たいらのこれもち)は平安時代中期の武将

鬼女紅葉伝説

時の帝の勅命を受け信州戸隠山に住む鬼女の成敗に向かった

中納言平惟茂主従は、人里離れた戸隠山中で紅葉狩の宴を催す

美しい女性たちと出会い、酒宴に加わるように勧められる。

この女性たちこそ戸隠山の鬼女であり、酒を呑ませ惟茂の命を狙おうと企んでいた。

美女の舞に酔い、盃を重ね深い眠りに落ちた時

夢に八幡大菩薩の神勅を伝える白狐が現れ

女の正体は戸隠山の鬼女であることを告げ神剣を授ける

我に返った惟茂はその神剣を抜いて、激しい戦いの末

みごと鬼女紅葉姫を退治した。