オオカミになりたい(遺言)

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新形三十六怪撰より 「布引滝悪源太義平霊討難波次郎」

2018-09-20 | 新形三十六怪撰

~ ついには必ず雷になって、蹴り殺してやるぞ 

『布引滝悪源太義平霊討難波次郎』

(ぬのびきのたき あくげんたよしひらの れい なんばじろうを うつ)

 

 大蘇芳年筆

 

源義平(みなもとのよしひら)は平安時代後期の武将。

源義朝の長男で 源頼朝、源義経の兄にあたる。


源義平 雷伝説 

あまりの強さに鎌倉悪源太と言う異名を持っていた源義平は

平治の乱で平氏に破れ京の六条河原で処刑されてしまう

その時、処刑人難波三郎経房に対し「雷となりお前を蹴り殺してやる」

こう言い残して義平は経房によって斬首されます

時に永暦元年(1160年)の事でした。

それから8年後

経房は清盛ら平家一門と布引の滝を訪れる事となりました

しかし経房は何か胸騒ぎがして供をする事に躊躇していたが

周りの武将らに促されて改め直して馳せ下ります。

人々は滝を眺めて感にいっているところで、天がにわかに曇り

おびただしく神鳴りが鳴って、経房の上に黒雲が覆うと

次の瞬間経房は微塵になって死んでしまった。

黒雲は清盛にも近づくように見えたが、結局空に上がっていった。

出典元:平治物語下巻・第五章 

清盛出家のこと並びに滝詣、附・悪源太雷となること