~ ついには必ず雷になって、蹴り殺してやるぞ ~
『布引滝悪源太義平霊討難波次郎』
(ぬのびきのたき あくげんたよしひらの れい なんばじろうを うつ)
大蘇芳年筆
源義平(みなもとのよしひら)は平安時代後期の武将。
源義朝の長男で 源頼朝、源義経の兄にあたる。
源義平 雷伝説
あまりの強さに鎌倉悪源太と言う異名を持っていた源義平は
平治の乱で平氏に破れ京の六条河原で処刑されてしまう
その時、処刑人難波三郎経房に対し「雷となりお前を蹴り殺してやる」
こう言い残して義平は経房によって斬首されます
時に永暦元年(1160年)の事でした。
それから8年後
経房は清盛ら平家一門と布引の滝を訪れる事となりました
しかし経房は何か胸騒ぎがして供をする事に躊躇していたが
周りの武将らに促されて改め直して馳せ下ります。
人々は滝を眺めて感にいっているところで、天がにわかに曇り
おびただしく神鳴りが鳴って、経房の上に黒雲が覆うと
次の瞬間経房は微塵になって死んでしまった。
黒雲は清盛にも近づくように見えたが、結局空に上がっていった。
出典元:平治物語下巻・第五章
清盛出家のこと並びに滝詣、附・悪源太雷となること