三ヶ月・・・・・・・・・・
あの日からもう三ヶ月・・・・・・・・・・
長かった。本当に長かった。
祥一郎、お前のことを24時間想い、過ごしてきた。
何度泣き、何度錯乱し、何度大声を上げ、何度死にたいと思ったことだろう。
あまりにも膨大な、そして様々な想いを抱いて過ごしてきたから、こんなにも長く感じるのだろうか。
しかしあの、お前が徐々に体調を崩していく経過、そしてあの日の朝のお前との永訣の瞬間は、まだ昨日のことにように鮮明に私の目に、というか私の全身に焼きついている。
不思議な感覚。
一瞬前の出来ごとのように感じるのに、過ごした時間は長く感じる。
そう、まるで私の時間軸が二つ有って、ひとつはあの瞬間で止まったまま、そしてもう一つはその後の悲しみのためだけのゆっくりゆっくり進む時間があるような。
人は年齢を重ねるとともに、月日の経つのが早く感じるという。
でも、この悲しみ辛さ、後悔や自責の念は、いつまでもいつまでもまるで澱んだ川のように流れもせず、私に残って行くのだろうな。
祥一郎・・・・・・・・・・・
お前が去年の末に買ってくれたカレンダーを、もう三枚めくることになるよ。
おっちゃん一人が過ごすことになってしまった月日が刻まれているカレンダーだ。
買い物に行く日を忘れないように、職場からもらったシフト表に赤丸をつける作業をしなくなってもう三ヶ月だよ。
お前が食べることの無くなった冷凍食品もまだ冷蔵庫に眠っているよ。
そのほかにも、乗ることの無い自転車、靴、布団、服、化粧品や石鹸、小物類、そして音のしなくなったお前のスマートフォン。
まだまだお前の痕跡に囲まれて過ごしているよ。
祥一郎・・・・・・・・・・・
きょうは仕事だからごめんね。
明日花を買ってくるよ。そして一緒に一献傾けよう。
最近夢で逢いに来てくれないね。
もう落ち着く場所に落ち着いたのかな?
でもおっちゃんは思い切り念を込めて、たまにはおっちゃんの元に来てくれるよう祈ることにするよ。
できるなら、できることならその祈りに答えておくれ。
愛する祥一郎よ・・・・・・・・・・・・・・・・
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