車いすで毎日過ごす障害の重複している生徒の摂食指導。
<生徒の様子>
・人や物をとてもよく目で追うことができる。
・言葉はない。「あー」「うー」と声をあげたり、泣いたりする。
・嫌な時は手でどけようとする。
・認知発達的には太田ステージⅠー2。高等部生。
<摂食の様子>
・給食は、すべての食材をミキサー等で柔らかく再調理している。
・はじめは食材の名前を言いながら、順番に口に入れてあげていた。
・しかし、手は動く、食べたいときは前のめりになる。
☆ある日、食べ方を変化させる。
〇スプーンに再調理のおかずを少しをすくっておいておく。
〇手を添え、自分ですくうよう促す。
すると、器用に自分の口に入れて食べることができた。
☆慣れてくると、再調理のおかずを少しをすくって置いておくだけで、
自分ですぐにすくって食べられるようになった。
〇今度は補助食器にたっぷり再調理のおかずを入れてスプーンを持たせる。
自分ですくって食べることができた。
これまでやっていたから、これからもその通りでよいというわけではない。
可能性を信じて、少し変化させていくことも実態や状況に応じては必要なことである。