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どの子も味のある素敵な作品ができる

2018年12月15日 | 教育
仕上がりの高さにこだわる作品作り・墨絵

 特別支援学校高等部。持っている力にかなり開きが出てきてしまっている。しかし
美術で,どの子にもすばらしい,できばえの良い作品を作らせたい。どの子もできば
えのよい作品,「これは誰か上手な大人が描いたの?」と言われるような作品を作ら
せたいと思った。当然どの子も分かりやすいスモールステップでなければならない。

高等部美術 特別支援学校(知的)「墨で描こう」
   

 

      できた作品の一部

 墨は楽な力で線が描ける。そしてどの作品も個性的に仕上がる。能力差のある子ど
も達のどの子にもよい作品を作らせたい。1回目は「秋を描こう」という題材で季節
の果物を中心に(柿・りんご・みかん・落ち葉)を描いた。実際にさわり,よく見る
ことで柿を四角に描くなど独特の形を描いたり,枝の特徴をうまく捉えたりすること
ができた。2回目は「秋」等に限定せず,自由に好きなものを描かせた。やり方が分
かったところで自由な発想を大切にしたいと思った。


本時の目標


○筆を使って線をしっかりと描く。
○手順を踏んで丁寧に色付けまで行い作品を作る。
○墨や絵の具を使った作品作りを楽しむ。
 
準備物 

・描く対象の実物(多数)・小筆・絵の具筆・練墨・うちわ・水入れ・絵の具・パレ
 ット・色紙・烙印(濃淡が出るので練墨がよい。)



【手順1】自分の描きたいものを選びなさい。
【手順2】選んだものをよく見たり,触ったりしながら描きます。
【手順3】うちわで扇いで乾かしなさい。
【手順4】筆で水をつけます。全体にまんべんなく塗りなさい。
【手順5】色水で塗ります。絵の具はほんの少しパレットにのせ水をたっぷりです。
【手順6】烙印を押して完成です。

製作秘話

 私の美術の師は元中学美術教師の先輩である。この時も電話で内容やポイントを聞
き,自分なりにスモールステップで流れを組み立てた。酒井式を意識して,「実物を
よく見る,触る,ゆっくり」を心がける。その先輩は以前,絵を描くとき,秋刀魚を
持ってきた。1回では授業が終わらず,その次のときもまた秋刀魚を持ってきた。
「子ども達に本物を描かせたい」という熱意は只者ではない。当然,美術のセンスも
光っている。尊敬し,身近に学べる先輩がいることは幸せである。また,流れに困れ
ば,一工夫ほしくなれば,すぐに電話相談である。

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