「聞きたがりのねねコ」って
この前、おとうちゃんが言ってた。
「とにかく、何言っても
『なぜ?』って聞き返してくるからなあ」
おとうちゃんは笑ってたけど
でもちょっと、困ってるみたいな
もしかしたら、ちょっと迷惑そうな?顔だったから
なんかアタシも・・・困っちゃった。
どのこと、言ってるのかなあ。
そういえば、昨日の夕方
おとうちゃんだけ
早めに晩御飯食べてるとき
テレビでお相撲やってて・・・
アタシはいつも不思議だったから
聞いてみたんだ。
「おすもうさんは、なんでマワシしてんの?」
おとうちゃんは、なんかすごーく考え込んで
「・・・昔はだれでもしてたんだよ」
よけいにワカラナクなった。
みんなあんなカッコして
道歩いたり、ご飯食べたりしてたの?
で、つい聞いちゃった。
「どーして?」
おとうちゃんはもっと考え込んで
「とにかく・・・無いとつかんで
相手を投げられないだろ?」
「ウワテナゲとか
シタテナゲとかっていうの?」
おとうちゃんは嬉しそうに
「そう!そういうの」
ふ~ん。
「じゃあ、ウワテってなに?」
おとうちゃんんはまたか・・・って顔。
「お相撲さんは、向かい合って組んだとき
片手は上、片手は下側になるんだよ」
「で、上になったほうの手で投げるのが『上手投げ』」
う~ん・・・「上」?「下」?
「上ってどっち?」
「上は上」
ワカラナイ。
あ、もしかして・・・
「外側と内側のこと?」
おとうちゃんはまた喜んで
「そう!『上』は外側。『下』が内側」
ふ~ん。
「じゃあ、どーして『上』手投げなの。
『外』じゃなくて」
おとうちゃんは小さな声で
「どう言ったらいいんだろ・・・」
そこへ、おかあちゃんが来たから
おとうちゃんはそっち向いて
「この年頃だけなんだろうけど
なんで、なんでってキリがない」
おとうちゃんは笑ってたんだけど
おかあちゃんはウルサそうに
顔をシカメて、早口に
「そんな真剣に答えなくていいのよ」
「いや~オレも子どもの頃
いちいち聞くんで困ったらしいから」
おかあちゃんは「あーそーですか」みたいな顔で
ナントカさんが来られましたよ・・・
とかなんとか言って
あっという間に居なくなった。
おとうちゃんもご飯食べるのやめて
ドッコイショって、
診察場の方に行っちゃった。
アタシはそのまま
ひとりでお相撲見てたんだけど・・・
もしかして、おとうちゃんも
お相撲もっと見たかったのかも。
ご飯もあんまり食べられなかったし。
アタシがジャマしたのかなあ。
大体いつも、アタシは
聞いたことゆっくり考えないで
「じゃあドーシテ・・・」って
次の不思議が浮かんじゃう。
で、そのまま次を訊いちゃうから・・・
前に、近所の散髪屋さんでも
若い男のひとが、アタシの散髪しながら
「よく喋るね」
アタシはすごーくハズカシくて
そのあとはひと言も喋らなかった(と思う)。
でも、ちょっと経つと
元に戻っちゃうんだよね。
おとうちゃんにも散髪屋さんにも
アタシ悪いことしちゃんたのかも。
でも、「聞きたがり」も「オシャベリ」も
直らないみたいな気がするし・・・
仕方ないよね。
この前、おとうちゃんが言ってた。
「とにかく、何言っても
『なぜ?』って聞き返してくるからなあ」
おとうちゃんは笑ってたけど
でもちょっと、困ってるみたいな
もしかしたら、ちょっと迷惑そうな?顔だったから
なんかアタシも・・・困っちゃった。
どのこと、言ってるのかなあ。
そういえば、昨日の夕方
おとうちゃんだけ
早めに晩御飯食べてるとき
テレビでお相撲やってて・・・
アタシはいつも不思議だったから
聞いてみたんだ。
「おすもうさんは、なんでマワシしてんの?」
おとうちゃんは、なんかすごーく考え込んで
「・・・昔はだれでもしてたんだよ」
よけいにワカラナクなった。
みんなあんなカッコして
道歩いたり、ご飯食べたりしてたの?
で、つい聞いちゃった。
「どーして?」
おとうちゃんはもっと考え込んで
「とにかく・・・無いとつかんで
相手を投げられないだろ?」
「ウワテナゲとか
シタテナゲとかっていうの?」
おとうちゃんは嬉しそうに
「そう!そういうの」
ふ~ん。
「じゃあ、ウワテってなに?」
おとうちゃんんはまたか・・・って顔。
「お相撲さんは、向かい合って組んだとき
片手は上、片手は下側になるんだよ」
「で、上になったほうの手で投げるのが『上手投げ』」
う~ん・・・「上」?「下」?
「上ってどっち?」
「上は上」
ワカラナイ。
あ、もしかして・・・
「外側と内側のこと?」
おとうちゃんはまた喜んで
「そう!『上』は外側。『下』が内側」
ふ~ん。
「じゃあ、どーして『上』手投げなの。
『外』じゃなくて」
おとうちゃんは小さな声で
「どう言ったらいいんだろ・・・」
そこへ、おかあちゃんが来たから
おとうちゃんはそっち向いて
「この年頃だけなんだろうけど
なんで、なんでってキリがない」
おとうちゃんは笑ってたんだけど
おかあちゃんはウルサそうに
顔をシカメて、早口に
「そんな真剣に答えなくていいのよ」
「いや~オレも子どもの頃
いちいち聞くんで困ったらしいから」
おかあちゃんは「あーそーですか」みたいな顔で
ナントカさんが来られましたよ・・・
とかなんとか言って
あっという間に居なくなった。
おとうちゃんもご飯食べるのやめて
ドッコイショって、
診察場の方に行っちゃった。
アタシはそのまま
ひとりでお相撲見てたんだけど・・・
もしかして、おとうちゃんも
お相撲もっと見たかったのかも。
ご飯もあんまり食べられなかったし。
アタシがジャマしたのかなあ。
大体いつも、アタシは
聞いたことゆっくり考えないで
「じゃあドーシテ・・・」って
次の不思議が浮かんじゃう。
で、そのまま次を訊いちゃうから・・・
前に、近所の散髪屋さんでも
若い男のひとが、アタシの散髪しながら
「よく喋るね」
アタシはすごーくハズカシくて
そのあとはひと言も喋らなかった(と思う)。
でも、ちょっと経つと
元に戻っちゃうんだよね。
おとうちゃんにも散髪屋さんにも
アタシ悪いことしちゃんたのかも。
でも、「聞きたがり」も「オシャベリ」も
直らないみたいな気がするし・・・
仕方ないよね。