天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

3/31 森ノ宮ピロティーホール「立川談春独演会」

2012年04月01日 | 落語
昨日(3/31)森ノ宮ピロティホールでで催された
立川談春さんの独演会に行ってきました。



このホールは3週間前に杉山さんのコンサートが行われたホール。
まだまだ余韻を引きずっておりましたが、舞台には緞帳がおろされ、館内にもお囃子テープがながれていましたのですっかり落語会の雰囲気(当たり前ですが)。
しかも、今日は補助椅子を使って増席ではなく、立ち見席があって、最後座席の後ろで立っていらっしゃる方がいました。

15:00開演。緞帳があがると、いつも通り舞台には青い布で覆われた高座、白いお座布団、後ろには屏風がありました。

1.「猫と金魚」立川春太(15:00~15:10)

ご挨拶もそこそこに、すぐに噺に入られました。
金魚を飼っている店主、金魚が減っているからきっと猫が食べているに違いない。
番頭に金魚鉢を湯殿の棚に置くよう頼むが、金魚鉢だけ湯殿の棚に。金魚を湯殿の棚に置くようにま

た頼むと今度は金魚だけ。お間抜けな番頭にやきもきする店主のやりとり。そして猫と番頭が戦うが…。

いままで、いろんな方の前座を聞いていましたが、この方が一番上手でした。
面白いまではいかなかったんですが、誰が誰とわかったし、お話もすっと入ってきたし、超寝不足な私でしたが、寝ませんでした(すごいエラソーでごめんなさい)。

2.「黄金(きん)の大黒」立川談春(15:10~16:07)

グレーっぽいのお着物に青系の羽織の談春さん。

12ヶ月公演初の土日開催ということで、立ち見のお客さんに挨拶する談春さん。
やはり談志師匠のお話に。談志師匠は代表作がこれ、というのはなく、立川談志という噺家がすごいんです。談志になってからすごいんじゃなくて、前座、二つ目からすごかったと。
追悼というと格好いいですが、師匠にあこがれ、談志ごっこをやっていきたいとのことでした。

それから、鶴瓶さんの話になり、三浦友和さんと料亭に行かれると、鶴瓶さんは携帯で嵐の二宮さんを呼んでこられ、4人で食事をされたそう。二宮さんはすごいと。気を遣うけど、相手に重荷にならないようにするのが上手いと。人気者は皆さんそうではないのかと。ひたすらベタ褒めでした。

しかし、鶴瓶さんは幅広い交友関係をお持ちなんですねえ。私はそちらに感心しました。

20分ほどマクラ(?)があり、やっとお噺に。

貧乏長屋。店子たちは1年や親の代から家賃を滞納しているものばかり。
その大家の息子が砂場で金の大黒を見つけたので二の膳を振舞うから紋付で来るようにとのお達し。
長屋の連中は羽織なぞ持っていない。一人だけ、絽の紋付を持っているというが、それには綿が入っている。それでもいいと、一人ずつこれを着まわしして挨拶に行くことに。

もともと上方落語だったものを江戸に持ってきたお噺だそうです。
個性的な登場人物がたくさんでてきて、それぞれの会話が面白い。

「羽織持ってますよ。絽ですが。袷になったり綿入れになったり。」談春さんが羽織の袖をパタパタするとそこには綿がうっすら入った絽の羽織が出現。その時点で大笑いだったのですが、その次に、話べたの「こここここ、こんばん…わっあ。」の二人目の人。そこで、涙が出るほど大笑い。腹筋痛かったです。「厩家事」以来です。談春さんでそこまで大笑いしたの。(かもめの玉子は別腹)

そして、結局、みんなでドンちゃん騒ぎになると、金の大黒様が歩き出して出て行こうとする。「どこへ行かれるんですか?」「楽しいから恵比寿様を呼んでくる。」というサゲ。
むちゃくちゃかわいくてほのぼのしていて、良かったです。


中入り(16:07~16:22)

お手洗いに並びました。3週間前の杉山さんのときと同じ係りのお姉さんでした。


3.「お若伊之助」立川談春(16:22~17:35)

羽織を黒に替えられて登場。談春さんは黒の羽織がお似合いだと思います。

談春さんの友人が心臓の弁の手術をするのに、かかりつけの町医者さんの紹介の日本一の名医に頼むか、友人の先輩の紹介の世界一の名医に頼むかで悩まれ結局世界一の名医といわれる方に決めたとか。そして断った日本一の名医が天皇陛下の手術をされたお医者様だったというお話。

大店の娘で美人で評判のお若。一中節の稽古をするため、鳶の頭の紹介で元武士で芸人の伊之助を紹介される。彼もまた良い男。
程なくして、二人は恋仲に。大店の娘と芸人では無理と芸人に30両(?)の手切れ金を渡して伊之助と別れさせる。家が近いと心配の親はお若を根岸の町道場に預ける。恋煩いで弱っていくお若。ある日、桜の咲くある日、石灯籠のむこうの塀に立つのは伊之助。久しぶりの再会に喜ぶお若。程なくして、お若は懐妊。道場主は鳶の頭に伊之助が夜な夜な逢瀬を重ねている。確かめてきてくれと頼む。
鳶の頭は根岸と伊之助の両国を行ったり来たり。というのも、昨晩は伊之助と吉原で一晩中いたからだった。次の晩、やはり伊之助とお若は道場の一室にいた。道場主は銃で伊之助を撃つ。するとそれは大きな狸だった。お若の子は流れ、その後、伊之助とお若は共白髪まで幸せに過ごした。

やっぱり談春さんすごいです。
縁側に座るお若の様子、桜と石灯篭と木の塀が出てきました。
一言も吉原といわれてなく、「中と外」、「大門」といわれてました。だから吉原かなあと。
根岸と両国は梅田と天王寺ぐらいの距離との説明。面白い。
一番の聞きどころは、鳶の頭が伊之助にこれまでのいきさつを一息で説明するところ。むちゃくちゃ早口なのにすごくわかりやすく、高低と間、素晴らしすぎます。
やっぱり舞台に桜が舞ったなあ。

圓朝のお若伊之助は最後双子の狸の子を産んだというお話だそうで、気持ちが悪いといわれたので変えられたとのこと。私もこのほうがすっきりするような気がします。

会場に貼られていた予定では仲入15分込みで2時間。でも実際には2時間半。
つらい、しんどいどころか。もう、終わり?あっという間でした。

今度は7月に行く予定です。
楽しみです♪

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