俺の翼に乗らないか?

スターフォックスの一ファンのブログ

【スターフォックス】僕たちは天使だった【手描きMAD】

2008年06月10日 09時17分46秒 | スタフォ動画
 このブログには、ニコニコ動画を貼り付けられるらしい。
 ふ~ん。。って感じでスタフォ関係の動画を探していたら、なんかおそろしいものを見つけてしまったので思わず貼る。

【スターフォックス】僕たちは天使だった【手描きMAD】


 ・・・パラパラ漫画の要領で描いたんだよな。一体何枚の絵を描いたんですか!?
 世の中にはすごい人がいるもんですな・・。内容がまた、スタフォ愛炸裂してて鼻血ものやわぁ・・。

「ファルコとの出会い」その14

2008年06月10日 08時36分57秒 | 小説『ファルコとの出会い』

 ……ッピー! スリッピー応答しろ! 体勢を立て直すんだ!
 懸命にファルコ機を追撃しつつ、呼びかけるフォックスの声がスピーカーから流れ出るが、スリッピーの耳には入らなかった。自分の中から湧き出てくる後ろ向きな言葉だけがかれの中に何重にも響いて、レーダーも計器類も、涙でにじみ見えなくなった。ウッ、ウッ、という嗚咽さえ漏らしそうになった、その時。

わっかもぉん!!!」
 ぺッピーの怒号が、スリッピーのアーウィン内に爆発した。脳天を殴られたような衝撃を受けて、スリッピーはとびあがり、機の天井でしたたか頭を打った。目の前を星が飛び、痛みで座席からずり落ちそうになる。コントロールを失ったアーウィンはあやうく墜落しかけ、スリッピーはあわてて操縦桿を握り締め、ようやく機体を制御した。スピーカーからは、まだぺッピーの怒鳴り声が聞こえている。
「べそをかいとる場合か!? オマエの作った武器が頼りなんだぞ! 翼を取られたから何だと言うんじゃ!? 予定どおりにキチンとこなせる作戦などありゃせんわい、パペトゥーンの定期便じゃあるまいし!」
「予定は狂いはしたが、プラズマ冷却弾の性能に問題はない! あとは、今この状況でわれわれがどれだけ踏ん張れるかにかかっておる! 敵も必死だ、こちらの思い通りに捕まってくれるはずがなかろう!? 必死になった相手に勝つには、こちらも必死になるしかない! スリッピー! おまえも必死になれ! ……やれるな!?」

「べノム帝国」その3

2008年06月10日 00時55分11秒 | 小説『べノム帝国』

 だがこれは、公平な視点から語られたものとはいえない。
 他の惑星住民には知る由もない、コーネリアという星の上で何百年にもわたり続いてきた、ロキオンとハールの争いという事実を、まったく抜きにして語っているからだ。
 コーネリアには7つの大陸があり、おのおのの大陸でそれぞれまったく違う知的生命の出現が、同時多発的に起こっていたことが進化生物学者の手により証明されている。
 なかでも文明の先導者となったのがロキオン(俗にいうイヌ族)、ハール(俗に言うサル族)の二つの種族であった。


『べノム帝国』その2

2008年06月10日 00時28分52秒 | 小説『べノム帝国』

 ライラット連邦本部の公式記録にも、「べノム帝国」の名を見つけることはできない。
 そういう名前をした国家が存在したことの記憶も、この星系の住人たちの間では消えつつある。
 いや、正確に言えば、消されつつある。
 「べノム帝国」の名は、子供たちの学ぶ教科書に載ることもなければ、歴史書のなかに記されることもない。辞書のなかにも、当時の新聞の紙面にさえも、存在しないのだ。
 なにかひとつの概念が存在しても、その概念を指し示す言葉が存在しなければ、やがてその概念そのものが忘れ去られてしまう。べノム帝国は、皇帝アンドルフの死とアンドルフ軍の瓦解によって物質的に失われただけでなく、いまや精神的な世界からも、消し去られようとしている。
 アンドルフ。かれについて述べようとするときには常に、事実と憶測、敵意と信仰、個人と歴史が複雑にからまりあい、闇と光の中にその素顔がかくされ、真実をひもとくことは容易ではない。
 だがここでは、可能な限りの真実を、それも光神ライラットの公正なる天秤の下に、語ってゆくこととしよう。

 かれがまだ、『悪の皇帝』と呼ばれることもなく、狂科学にとりつかれた危険人物とみなされてもいなかった頃。
(フォックス・マクラウドがまだこの世に生を受けておらず、その父のジェームズが遊撃隊として活躍していた頃、と補足してもいい)
 突如として、かれは反乱を起こした。みずからが作り出した生物兵器をもって、自分が所属するコーネリアの軍本部に奇襲を仕掛けたのだ。事態の発生より68時間後、生物兵器は動きを止めた。死者58、負傷者170、軍本部は甚大な被害を受けた。軍部は科学主任アンドルフを逮捕。コーネリア最高法廷はかれを、国家中枢の要職にありながらみずから国を破滅に追い込んだ狂科学者として、国家反逆罪と裁定し、べノムへと永久追放した――。

 これが、べノムの反乱へとつながる発端となった事件の、おおよその内容とされている。コーネリア都市部の住人に「アンドルフについて教えてくれよ」、と頼んだなら、たいていこういった類の答えが返ってくる。狂った科学者さ。悪の権化ってやつだ。自分の力に溺れたんだな。あそこまで悪いヤツは、そうそういないよ。