俺の翼に乗らないか?

スターフォックスの一ファンのブログ

『スターフォックス アサルト』レビュー

2009年06月16日 15時29分02秒 | 『スターフォックス アサルト』(GC)
 勢いに乗って、『アサルト』のレビューも。

 『64』の正統進化を待ち望んでいたファンにとって、本当に待望の新作だったと思う。私もゲーム雑誌に情報が載るたび胸をときめかせた。全身の細胞がぜんぶ活性化してるんじゃないかと思うくらいワクワクしていた。

 ストーリーは本当によくできていると思う。おなじみの面々に加えて『アドベンチャー』に登場したクリスタルを主要メンバーに迎え、スターウルフの新メンバーにパンサーが登場。ピグマやオイッコニー、昔の因縁をも巻き込んで新たなストーリーが展開される。
 ゲームキューブで進化したグラフィックでシューティングができるのも素晴らしい。『アドベンチャー』のグラフィックももちろん綺麗だが、「これで『64』みたいなスターフォックスが遊べたらな~~」と誰もが思っていたはずだ。

 だがその一方で、「物足りない」と感じる部分もあった。
 たぶんこれは、『64』を遊んだ世代が感じる物足りなさだと思う。『64』にはあったルート分岐が『アサルト』には無い。
 ルート分岐があるということは、単にステージ数が多いということだけではなく、ストーリーにも厚みを持たせていたように思う。
 『64』では一回のプレイで見られるのは一本のルートだけ。ルートが変われば出会える仲間も変わり、ストーリーの展開も微妙に変わる。遊ぶたびに変わる展開が飽きさせなかったし、想像する楽しみを生んだ。

 『アサルト』では、行動によってセリフや敵が変化する場合があるものの、進めるステージそのものが変化したりはしない。ストーリーは一本道であり、一度エンディングまで遊べばストーリーはすべて頭に入る。
 『64』を知っている人間には、そこがどうしても物足りなく感じられてしまうのだ。

 だからなのか、『アサルト』発売後しばらく、不評があちらこちらから聞こえてきた。それは主に『64』世代の物足りなさが言わせた声だったのではないか?と思っている。
 雑誌の投稿や、ネット上の書き込みを見ても、『64』を知らない世代は『アサルト』を受け入れているんじゃないか?と思えた。

 考えてみれば……『64』から『アサルト』までは実に8年もの期間が空いている。それだけ時間が空けば、ものの感じ方も違っていて当然かもしれない。
 世代を越えて楽しめるはずのゲームが、逆にジェネレーション・ギャップを生み出してしまったのか。そう考えると少し悲しかった。

 「次世代ゲーム」という言葉があるけど、任天堂のゲームにはこの言葉はしっくりこない。任天堂のゲームを形容するなら、「世代と世代をつなぐゲーム」。おとなもこどももおねーさんもみんな楽しめる。親子の共通の話題にもなり、知らない人と打ち解けるきっかけにもなるかもしれない。任天堂にはそういうゲームを作ってほしい(個人的な望みであるが)。

 なのにこれで、スターフォックスのファンは『64』派と『アサルト』派に分断されたような状態になってしまうのか?と思うと気が滅入った。
 いまもどこかで起きていると思うが、Wiiよりプレステのほうが格好いいとか、PSPよりDSのほうが面白いとか……そんなことでケンカするほどアホらしいことはないからね。
 できたら『64』を知る世代もそうでない世代も『アサルト』を愛してくれたらいい。そう思わずにはいられない。『64』のいいところを基準として『アサルト』を見てしまうから物足りないだけで、これはこれで素晴らしい作品なのだから。

 『アサルト』がWii向けにリメイクされないかなぁ、と思う。ストーリーは変わらなくていいし分岐もなくてもいい。ただ、ハイスコアが10位まで残るようにしてくれればいい。
 1位のスコアしか残らないから、何度も遊ぶ楽しみが湧いてこないんだよね。
 ひとつのメモリーカードで20人分もデータが残せるようになっているが、普通に考えて20人もでデータを共有することは無いだろう……?
 そんなことをするくらいなら一人のハイスコアをたくさん残せるようにしてほしかったのだが……難しかったのかなあ。

『スターフォックスアドベンチャー』レビュー

2009年06月16日 14時48分23秒 | 『スターフォックス アサルト』(GC)
 シリーズでも異色の作品、『スターフォックスアドベンチャー』を、今更ながら。いや今だからこそレビューしてみる。

 最初に遊んだときは正直、失望した。世界観が、ゲーム性が、『64』とまるで違って見えたから。レーザーや反重力の世界に、なぜ魔法を出した? アドベンチャーゲームだから64と違うのは仕方がないけど、謎解きやアイテム入手の感覚は、『ゼルダの伝説』の真似、それもかなりお粗末な真似ではないか!
 と、怒り心頭に発してしまった。自分の愛していたスターフォックスが汚されたような気持ちにもなった。

 でも……今となっては、このゲームもそう悪くなかったのではないかと思える。
 基本的には、謎を解きながらダンジョンをクリアし、目的のアイテムを手に入れる……という『ゼルダ』的な展開なのだが、中盤から物語のスピード感が増す。さらに、ホバーバイクでのチェイス、ミサイルを打ち落とすシューティング、恐竜と協力して障害物をブチ壊す、など、『ゼルダ』ではできないだろう爽快感のあるシーンが盛りだくさん。
 最後の敵・スケール将軍との戦いに突入するかと思いきや、肩すかしを食らい……クリスタルを救出した後、復活したアンドルフを追って飛び立つアーウィンのシーンはゾクゾクする。

 こうやって『アドベンチャー』を受け入れられたのも、『アサルト』でクリスタルがスターフォックスの一員となったことが大きいと思う。
 もし、『アサルト』にクリスタルが出ていなかったり、出ていたとしても扱いが小さかったとしたら、「なんだ、やっぱりアドベンチャーは外伝みたいなものなんだ」と思ってしまったことだろう。

 ゲームキューブのゲームはWiiでも遊べるので、まだ遊んだことがない方はぜひ遊ぶとよいと思います。……ああ、セーブするにはゲームキューブ用のメモリーカードが必要なので、お忘れなく。

 最後に……。
 いま述べたようにこのゲームけして嫌いではないが、それでも最後まで解せない部分もある。
 それは。ああそれは。フォックスが8年も年を取っているということだ!
 『アドベンチャー』の発売は、『64』発売の5年後。現実でも5年しか経っていないのに、なぜフォックス達は8年も年を取らなければならないの? しかもその8年、ストーリーに大して関係ないし……。
 そんなにフォックスを中年にしたいのかよ?と思ってしまうのだった。いったいスタッフの真意はどこにあったのだろう。知りたい。

『任天堂公式ガイドブック スターフォックス64』

2009年06月16日 12時47分29秒 | 日々のつぶやき
 スターフォックスに関連する書籍の紹介をします。

 まずはこれ、『任天堂公式ガイドブック スターフォックス64』(小学館)。

 『スターフォックス64』は、ゲームとして非常に完成度が高いとは思うが、ゲームを遊んだだけでは疑問がいろいろ残ると思う。
 例えば最初にフィチナに行ったとき、いきなりスターウルフが現れるが、「え? 何こいつら? スターフォックスとどういう関係?」と頭の中が?マークだらけになり置いてけぼりを食らったような気分にならなかっただろうか。
 他にも、フォックスとビルや、ファルコとキャットの関係など……ゲーム中では詳しく語られないからわからないんだよね。

 しかしこの本があれば大丈夫なのです。
 この本にはスターフォックスやスターウルフの面々の素性や人間関係、さらにアーウィンやランドマスターの設定まで載っているので、疑問が解けることうけあい。
 もちろん攻略情報も充実しているし、巻末には開発スタッフへのインタビューも掲載されている。マリオ、ゼルダの生みの親である宮本茂さん、スターフォックスやF-ZEROのデザインを手がけた今村孝矢さんも参加しているのでぜひ入手して一読してほしい。

 そう、この本は「攻略本」としてだけでなく読み物としても、ファンブックとしても楽しめる豪華な本なのですよ。バーチャルコンソールで配信中の『スターフォックス64』をより楽しむためにも、持っていてソンはない。
 発行から10年以上が経過して手に入りにくくなっていますが、古本屋やオークションで見つけたら手に入れておくとよいと思われます。