麦「句会報」への掲載句（2月分）

インターネット小麦句会（2月分）

おひとり一句を『麦』句会報に掲載しています。

2月分は以下のとおりです。

早春の風につかまり立つ嬰児　　幹夫

早番の春あけぼのにペダル踏む　　アゼリア

そうします春詠む夜は澄まし嘘　　吾郎

石畳朝日を弾く薄氷　　　仙翁

冬夕焼どこか遠くでわらべ歌　　　多実生

保育器の嬰のあくびや春の雪　　　餡子

自転車の鍵と鍵穴卒業す　　珠子

春泥の長靴洗ふ魚市場　　春生

仰ぎ見る寒夕焼や金曜日　　泉

等分に分けて春日のソーセージ　　　アネモネ

頭を揃え出を待つ車雪の朝　　敏

ロボットが起動する街冬夕焼け　　宙虫

タクシーを呼べば葱煮る音がする　　ちせい

大雪の警報ジャブ打つ低気圧　　藤三彩

壁に貼る将来の夢春北斗　　道人

土掴む薄氷砕く下校児ら　　　瑠璃

皆既蝕あっあアトム行く治虫の忌　　瞳人

歯の抜けて舌の置き場に困る春　　良明

憂き人の拾う言の葉黄水仙      あちゃこ

早春のスカートをはく九十歳　　ルカ

電線の空を分断寒波来る　　　まきえっと