小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第327回小麦句会結果発表

2016年02月10日 20時18分52秒 | 1日句会

兼題「硬」
騎初や鐙を垂らす硬き鞍   幹夫
○(珠子)揺るぎない格調。

冬帽子素通りをする硬き風  まきえっと

硬き岩砕けず惑ふ寒の内   ちせい

金屏風花嫁の父硬く立ち    都子
◎(呆夢)緊張している様が目に浮かびます。
○(あちゃこ) 花嫁の父の心中お察しします。
○(まきえっと)最近は誰でも物おじしない時代になったような気がしますが、花嫁の父は別物の感じがします。

(選外)(藤三彩)娘の父って、こうなんでしょう。季語があれば尚いいのですが

硬い粥混ぜても手狭床板か   吾郎

牡蠣啜りすすりて硬くなる話  珠子
○(道人)新年会なのでしょう。盃が進むほど談論風発して、時節柄政治談義も出て来る。リフレインが効いて、硬い話も柔らかく聞こえる。
○(ちせい)季語は「牡蠣」。硬く成るプロセスが垣間見えてユーモラスです。
○(宙虫)啜るのリフレインがなんとなくいい。

(選外)(敏)硬い蛎殻からの発想だと思われますが、「硬くなる話」の具体って何だろうと、考えさせられました。

雪山を潜り硬度の高き水  餡子
○(藤三彩)地質のちがいで硬水と軟水になるのは不思議。しかも湧水で出てくるのは何年も後のことになる不思議

石地蔵硬き頭に雪の花   仙翁
◯(吾郎)雪の柔らかさが引き立つかと。
◎ (多実生) いつも見慣れた石地蔵、降雪により変った姿を雪の花と美しい表現。
○(瓦すずめ)お地蔵さまの頭に雪。冬によく見る光景ですが、しかし、硬き頭に雪の花ということによって、面白い感じがします。また雪が降ろうがそれでも皆を見守っているということで、面白さだけでなく、有り難さも感じます。
○(幹夫)石地蔵の硬き頭と柔らかな雪の花との対比が好きです。

熱燗やお国訛に硬派の血    道人
○(餡子)熱燗の杯を重ねるごとに、お国訛りが飛び出す人います。硬派かなあ?
〇(都子)よくわかります。
○(とっきー)北国の人は、長く寒いふゆの間囲炉裏を囲みお酒を酌み交わし、そこに集う人達と議論をたたかわせる。だから理屈っぽい人間になり、反骨精神が培われたりする。都会に出て何十年たってもお国言葉がぬけないのも、硬派の性ではないだろうか。
○(敏)いかにも硬骨漢の人柄がしのばれます。
○(呆夢)居酒屋での光景が目に浮かびます。グループごとに言葉が違って…。喧嘩にならないといいのですが。
○(あちゃこ) 朝ドラの五代様が浮かんできました。この方のお国はどちらかな?
〇(瞳人)慣れない東京弁や大阪弁に、すぐ馴染んでみる、真似てみる、それって聞き苦しいのですね。

(選外)(瓦すずめ)酔うと方言がでたり、熱く語りだしたりする。ふざける人も多いですが、この人はまじめな話題を真剣に語る性質なのでしょう。硬派の血ということはお父様もお酒を飲むと、真面目な話をするタイプだったのでしょうか。

垣間見る硬派の優しさ冬欅 アゼリア
○(涯)普段は硬骨漢たる振る舞い。そんな男は繊細さも合わせ持っているものだ。冬欅の隠喩が効いている。

(選外)(道人)この「優しさ」からは、欅木の芽吹きを感じる。春近し。中八が惜しい。

硬質の球音心地よき二月   瞳人
○(ルカ)球音、二月の硬質の空気によく響きます。
◎(ひなこ)弾んだ明るい音に聞こえます。

硬筆の孫の書初め壁に貼る  多実生

硬軟の声を取り混ぜ鬼やらい  敏
○(瓦すずめ)鬼やらいは見たことはありませんが、声を聴いてみたくなりました。硬軟の声というのが、イメージしやすく面白いですね。
○(アネモネ)いかにも節分の豆まきの景。
○(涯)節分の楽しい行事。家庭では余りしなくなったのでは。幼児には豆を食べさせるなと昨日ラジオで言っていた。喉へ詰まらせるらしい。

人情が硬き長屋の花柊   宙虫
○ (多実生) 花柊の先に良き風習の長屋が見えます。

ポケットにユーロの硬貨春隣   ひなこ
◎(ちせい)季語は「春隣」。外貨が季語と響き合って居る様な気がしました。
○(春生)「ユーロの硬貨」がいいと思いました。ヨーロッパの旅から帰ったのでしょうか?
〇(瞳人)私も行きたいのですが、でも、いま、ちょっと、欧州はこわいなあ。

(選外)(泉)「ユーロの硬貨」は意外でした。ユーモラスな俳句だと思います。
(選外)(道人)寒い欧州旅行から帰って一息つかれたのかも知れない。無機質な硬貨と春隣の柔らかさの対比が佳い。

冬うらら硬筆で書く手習帳   あちゃこ

水笛の硬き水音凍て返る   アネモネ
◎(珠子)「硬い」から水笛の音という発想にびっくりぽん。むかし吹いた記憶では、あまり手ごたえのない音だった気がしますが、水笛には「硬き音」という措辞が似合います。

硬玉を冷たき肌は引き寄せる  涯
○(呆夢)上質のエロスを感じます。私だけ?

冷え切った硬貨飲みこむ赤電話  呆夢
○(餡子)昭和の時代ですね。公衆電話・・・。電話機の上に、十円玉を幾つも重ねておき、かちゃんと落ちる音とともに、また入れる。きっと、故郷のお母さんに、電話していたのでしよう。あるいは、家からではかけにくい彼女へでしょうか。今では信じられない光景が浮かびます。「飲み込む」がいいですね。
〇(都子)感覚的に良い句だと思いますが、今現在赤電話ありますか?
◯(吾郎)赤電話がグッジョブ!。硬貨の質感もよいですね。
○(敏)今ではすっかり姿を消した「赤電話」、なつかしいですね。長距離通話をするときなど、十円硬貨を何枚も重ねておいて、ツーツーが鳴り出す寸前に投入したものでした。
◎(瓦すずめ)硬貨が「冷え切った」ということで、その場の冷たさが出てくるようです。それを呑みこむ赤電話は少し不気味で少し悲しげだと感じました。
◎(幹夫)今は携帯電話という便利な代物ですが、昔は公衆電話によく並んだものです。遠距離恋愛を思い出す景が佳く詠まれています。
○(アネモネ)硬貨の落ちるカシャカシャ音が伝わって来ます。
◎(まきえっと)赤電話が良いですね。この硬貨はどんな内容に使われたのでしょう?
○(宙虫)冷たいコインがいい感じにドラマ作ってます。

硬貨落つるコンクリートに春陽かな  瓦すずめ
○(仙翁)情景が良く浮かびます。落ちたコインを見て、春の光を感じる。
○(ひなこ)きらきらっと落ちるのでしょう。

一徹の硬き一志や寒の水 とっきー

硬派の高吟妻を娶らば冬の月   藤三彩
◎(餡子)鉄幹の「人を恋うる歌」が浮かびました。「妻をめとらば才たけて、みめうるわしくなさけある。友を選ばば書をよみて六分の侠気四分の熱」でしたか?鉄幹はむしろ軟派だったと思いますが・・・。
〇(都子)ノスタルジックで良い句だと思います。友を選ばば句を詠みて、、かな。

冬晴や泉に硬貨投げ入れる  泉
○(とっきー)冬晴と硬貨が響き合って美しい泉を想像させる。硬貨わ投げ入れた余韻までが美しい。
○(春生)どこか、わかりませんが、観光地によくある風景ですね。日本というより外国。

一月の硬貨の溝の深さかな  ルカ 
〇(都子)しみじみそう思ったんでしょう。


テーマ「くっつく」
ねんねこや遠くて近き母の膝   ルカ
○(道人)郷愁はいつも母の記憶とともにある。童心は忘れないようにしたい。
○(あちゃこ)母の膝は誰のものだったろう?

赤いシールで封をしてゆく雪の午後  宙虫
○(道人)「赤いシール」が魔法のようで魅力的です。

恋猫の全てを呪ふごとき声  瓦すずめ
○(ちせい)季語は「恋猫」。猫の鈍いが聞こえて来る様です。
○ (多実生) 全てを呪う、言い当てています。
◎(仙翁)ちょっと怖いけれど面白い。確かに、恋猫の声はちょっと怖い。 
〇(瞳人)まったく、あの声は、そうですよね。

樹々に葉に垂氷生まれる山の朝 あちゃこ
○(幹夫)厳寒の山の朝の垂氷が佳く詠まれています。

後ろかと思えば前に雪女郎   とっきー
○(アネモネ)これは怖い。「雪女郎」より「雪女」ですね。
○(宙虫)ここかと思えばまたまたあちら♪これは「渚のシンドバット」。まったく正反対でおかしい。

(選外)(泉)吹雪の夜でしょうか。雪女郎、怖いですね。
(選外)(瓦すずめ)神出鬼没という言葉が雪女郎には似合いそうですね。

駅伝のアンカー勝負ゴール前  多実生
○(藤三彩)目に見えるような光景。最近はゴール前まで縺れることもあまりないよう
○(泉)胸一つの差でしょうか。熱戦です。

雪の原ついて離れて兄おとうと   呆夢
○(ひなこ)兄弟ってこんな感じです。
○(春生)どういう場面か、わかりませんが、助け合っている兄弟の様子が出ています。
○(幹夫)テーマ「くっつく」を受けて、雪原ならではの兄弟の足並みが佳く詠まれています。

厳寒のセメダイン指にくっついて  涯
○(餡子)この句を読んだとたん、あの指の感触が思い出されました。

凍星や歳時記めくる細き指   道人
○(瓦すずめ)室内から窓の外の星を見ているのでしょうか。(野外だったら星は見えませんので)星を見ながら句を読もうとしている様子が伝わってきました。

へばり付く焦げ剥ぎ落とし春を待つ   ひなこ
◯(吾郎)春を待つがいい塩梅。
◎(春生)季語「春を待つ」に希望があります。タケノコなどをゆでるための窯のようですね。

鰤に粉まぶして通夜の服のこと  珠子
◯(吾郎)リズムの良さと乾いた感覚がクール。
○(瓦すずめ)死者のことを考えつつも、それでも、今は料理をしなければならない、そして服のことも考えなきゃいけない…そんな「死がそばにあるのに忙しい」という状況を描いているのかな、と思いました。
○(あちゃこ)転換が上手く効いています。
○(宙虫)通夜など本質的なことを抜きにしてしまうのです。

切り餅の水に平たく水の底   アネモネ
○(敏)黴の発生を防止するために、親から命令されて寒餅を水に沈めた記憶が甦りました。
○(ひなこ)この頃は一年中餅がありますので、季語として弱いかと、寒餅ではかがでしょうか。

寄り添いしままの水鳥心字池  敏
○(とっきー)景色がすぐ浮かぶ分かりやすい句。
○(仙翁)心字池に、寄り添っているから奥が深そうで面白い。

氷結の蛇口に後悔指仕事   藤三彩
◯(吾郎)それは危ないっしょ、ダメでしょ指仕事。

空世辞の耳を離れぬ春の風    瞳人
○(アネモネ)上手い!「空世辞」の在りようがいかにも。
○(涯)お世辞だと思っても褒められると嬉しいのが人情。春の近づく風を感じただけでも良かったのでは。

(選外)(道人)見えすいた世辞も春風の中で聞くと心地良いのかも知れない。

永久歯くっつかなくて寒の内   ちせい

好きな子を押して泣かせて押しくらまんじゅう  餡子
○(敏)子供の頃って、感情を言葉で現わさずに、掲句のような行動をよくとったものです。「押しくらまんじゅう 押されて泣くな」って囃しながら。
○(泉)子供って、この様な複雑な感情が有りますね。

(選外)(瓦すずめ)くすっとしました。好きな子をいじめる男子はべたですが、少なくない男子が持つ性ですね。いじめられた子はくすっとわらうどころではないですが。

寒の雨猫引き寄せて抱き寝む  仙翁

悲しげに寄り添う轌よ逃げし仲   吾郎
◎(道人)是非はともかく、岡田嘉子と杉本良吉のモスクワ逃避行の悲劇を思い出す。どんな読み方をしてもロマンを感じる名回文句です。
○(餡子)まるで、雪の国境を恋の逃避行していく、「岡田嘉子と杉本良吉」のようです。回文でここまでドラマ性を打ち出せるなんて脱帽です。
○(とっきー)回文と分かっていても、その雰囲気に醸し出される悲劇性に引き込まれてしまう。逃避行でしょうか。ひしと寄り添う男と女。読み過ぎでしょうか。そりを橇ではない漢字を使って、読み手を惑わすのは悪趣味です。
○(珠子)こんな場面も衒いなく詠める回文。先日、机の両脇の抽斗を左右交換したのですが、書類一枚取り出すにもパニックで?!?!?融通のきかない脳みそにめげました。吾郎さんの頭はこういうことにも平然と対応できるのでしょうね。
◎(泉)とても回文とは思えません。見事です。
○(宙虫)ドラマありますね。

没落の蔵の軒借り鳥の恋 アゼリア
○(ちせい)季語は「鳥の恋」。蔵を借りて恋中の二匹。
○ (多実生) 住宅難の雀などは蔵の瓦の下は絶好の繁殖の場です。
○(仙翁)人の世は無常だが、鳥には関係ないのでしょう。

くつついて出てシャボン玉ひとつ消ゆ    都子
○(ルカ)しゃぼん玉もそわそわと外出したかったのでしょう。消えても寂しさは感じられません。

待春の元素くっつく大気圏  まきえっと
〇(珠子)何のことやらよくわからないのですが、元素も春が近付くと何やら行動し出すようで、ニンゲンとして仲間意識を持ってしまいました。

道端のガム踏んじゃって春はそこ   幹夫
○(珠子)「ガム踏んじゃって」には「春はそこ」がぴったりです。
◎(あちゃこ) 私にない自由な発想!リズムもあり、さり気ない季語の使い方も気に入りました。
〇(瞳人)春をそこに、見つけましたか、うーん、なるほど。
○(まきえっと)ガムを踏むと一日ブルーになりますが、春はそこということで。
○(宙虫)このリズム感が春。これからこのような句が増えてきますね。楽しみである。

(選外)(敏)よくある光景ですね。でも「春はそこ」とは、仲々言えません。

くっついて離れて記事になる枯野  泉
◎(瞳人)まったく、最近の活字も電波も、そればっかり、一億総白痴化と言った人が懐かしい、ニッポンです。


自由題
帽子屋の時計がゆるい花八つ手  宙虫

木の名前ひとつ憶えて春隣  ルカ     
◎(都子)いつまでたっても勉強。さりげない句ですが共感がもてます。
○(とっきー)子供でも大人でも樹木の名前を覚えるのは楽しい。春隣の季語が上手に使われている。
○(春生)明るい感じが出ています。春を待つ心を具体的に表現したのがよかったと思いました。
○(幹夫)膨よかになるに違いない春の木が希望的に佳く詠まれています。
○(まきえっと)前向きな句ですね。清々しいです。

(選外)(瓦すずめ)俳句を読もうとしている人が、春に向けて木や花の名前を覚えようとしているのでしょうか。

春待つや少女の鼻の毛は伸びぬ  瓦すずめ

縄飛びのゲームで遊ぶ子供たち  泉

村中の子ども眠らす雪月夜   とっきー

アトリエのダビデの巻き毛冬日さす  涯
◎(藤三彩)北側の窓から採光するアトリエの石膏像は白くて陰影をもつ。羊飼いだった王ダビデに驚き。
○(瓦すずめ)冬の日は、アトリエの中、多分石膏のダビデの巻き毛にまで指すのですね! 白い石膏と冬の陽の光が合うように思います

雪吊りの縄のかたちに雪積めり   ひなこ
○(道人)寒さを超えた深い雪の世界。しんしんと徐々に雪が吊り縄を包んでゆく。
○(敏)金沢あたりの情景でしょうか。しっかりした写生に感心しました。
○(春生)情景が絵となっています。
○(仙翁)よくある光景ですが、眼に浮かびます。

硬骨女と呼びたき人や春動く アゼリア

大寒や虹のかかりし月高く  仙翁

くはばらを唱へ幇間針供養    瞳人 
○(ちせい)季語は「針供養」。幇間の思いが伝わってきます。

ポケットに硬貨が一枚夜の火事  餡子
○(まきえっと)なんか胸騒ぎがします。
◎(宙虫)この硬貨が生み出すサスペンス感。ちょっと悲壮感も・・・。

活版の文字の手ざわり春近し  道人
○(餡子)活版印刷工場を、見る機会がありました。あの、手触りと匂いは捨てがたいものと感じました。あったかい感じで、季語の「春近し」とぴったりでした。
○(ルカ)温かみのある活版活字。
○(ひなこ)触ってみたいです。
○(呆夢)同じ字列なのに、違って見えるのが不思議です。
○(藤三彩)一文字毎に字を拾って枠に入れて刷る活版。昔ながらの活版名刺が人気だそうだ
◎(敏)活版活字が作りだすかすかな紙の凹みの手触りに、わずかに春の気配を感じ取った、作者の感性に感心しました。オフセット印刷全盛の今日、活版印刷本は、もう古本でしか手に触れることはできないでしょう。
○(涯)近頃は活版刷りの本などはないだろう。古書の部類である。手に取って学習の楽しさを味わっている。うらやましい。

術無きか遠目に夫婦牡蠣鍋す   吾郎

(選外)(藤三彩)夫婦仲を言い得て妙。口を開けば何が出てくるのか恐ろしいような回文。

大寒や北の混み合う世界地図  まきえっと
○(道人)北朝鮮の核の脅威や欧州の難民問題など時事句と読める。「混み合う」が佳い。
○(珠子)確かに!と世界地図を思い浮かべました。文化も経済も何もかも混み合って、どんどん複雑に迷路にはまり込んでゆく北。
○(泉)言われてみれば、北は混み合っていますね。そして、戦争ばかり。
〇(瞳人)わたくしも、BS1・ワールド・ニュースのファンです。

(選外)(敏)たしかに世界地図はそう見えますね。その混み合った国々が、問題を引き起こしているのです。寒気がします。

ガンダムとシャーの対決寒の内   ちせい

(選外)(瓦すずめ)ガンダムは巨大ロボット(モビルスーツ)の名前で、シャアは、人間の名前です。なぜ人間対人間のアムロ対シャアではなく、ロボット対ロボットのガンダム対ザクでもなく、巨大ロボット・ガンダムと人間・シャアの対決なのでしょうか。もしかして、冬に一人ザクから降りて歩いていたシャア、そのシャアをアムロがガンダムにのって襲撃したのでしょうか。それでも、「対決」ということは、人間のシャアは、巨大ロボットのガンダムに、一方的にやられているわけではない、ということでしょうか。なぞは絶えませんが、想像は膨らみます。

岩陰に岩の色して寒の鯉    都子
◎(ルカ)岩の色の鯉、冬はまだまだ。
○(仙翁)よく見なければ、冬眠している鯉は見えないかも。面白いです。
○(幹夫)じっと動かない冬の鯉の景が佳く詠まれています。

(選外)(敏)寒鯉のみじろぎをせぬまま、じっと季節が過ぎゆくのに耐えている姿は、けなげでもあります。

大寒やひねもす煮たりあぶったり   呆夢
○(アネモネ)いいなあこの世界。
◎(涯)寒い日は家の中で過ごすにかぎる。予定のない日は暇である。おでん・豆・豚の角煮等など、長く側を離れられない料理をするのに打って付け。或いはその間に目刺しやスルメを炙って一杯も良い。
○(泉)一日中、家の中で、食べることしかありませんね。

騙されてみる立春の試着室  珠子
〇(都子)「良くお似合いです」「そうですか」まんざらでもないような顔をして。会話が聞こえてきそうです。
◎(とっきー)ちょっと面白い。「良くお似合いですよ!」なんて言われてつい買ってしまう。試着室の鏡は「自惚れ鏡」と言って、ほっそり見えるのだ。家には自惚れ鏡がないから現実を知ることとなる。でも良いではないか。立春なのだから。という感じかしら。
○(ルカ)春らしい悪戯心。
○(呆夢)何にだまされるのでしょうか?いろいろ考えられますね。
○(藤三彩)何に騙されようとするのか?女心なのでしょう
○(あちゃこ) 既視感があるのですが、春への期待感が膨らみます。
○(ひなこ)わかります。
◎(アネモネ)余裕というか気が弱いというか他人とは思えないです。
○(まきえっと)試着室の鏡は細く見せるとか?

(選外)(瓦すずめ)春ですものね。口のうまい店員さんにつられるのも、きっと素敵なことなのでしょう

歌い継ぐ沖縄人皆着膨れて  あちゃこ
○ (多実生) 沖縄の人は着膨れて見えますが、寒冷地の人は私達を着膨れと見えます。

十五度の角度で朝日初氷  敏
○(涯)おそらく海から昇る朝日。遮るもののない光は強く明るい。今年になってやって来た寒波はそこここに水を水滴を凍らせている。日の出の瞬間それらは複雑な屈折のもと光り輝く。

寒風やどれも晴れやか下校の子  多実生
○(ちせい)季語は「寒風」。晴れやかな子等。

猪垣の端になす術なくて佇つ   アネモネ
○(ルカ)実景でしょうか。猪の害は地元の人は、大変です。
○(藤三彩)イノシシの猪突猛進はかなり強固な垣根なんぞはものともしないらしい。せっかく育てた野菜や草花が台無しになるのは残念な・・・気持ちがわかる
○ (多実生) 猪垣も効果なく保然、敵はうわてか過疎の村。

張り紙の名を呼ぶ鳴き猫家出らし   藤三彩

白湯で飲む今朝の薬や寒の雨    幹夫
○(泉)流れるような、綺麗な俳句だと思います。





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2 コメント

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チョコ (藤三彩)
2016-02-11 03:15:03
宙虫さま
第327回小麦句会のおまとめありがとうございます
新しいURL(認証付き)への移行はまきえっとさまと共に大変な作業だったとご苦労に感謝します 
これからもよろしくお願いします
左記の広告「銀座・・限定のチョコレート」はバランタインも季語となる?時代を踏まえ、俳句の伝統や現代を超えて開放・自在なこれからの小麦句会のネット時代の幕開けとなりそうな予感がします 義理チョコひとつゲット
返信する
Unknown (宙虫)
2016-02-11 18:18:28
おっと義理チョコ自慢!
こちらも一個。

引っ越し先に早々のコメントありがとうございました。
少しだけマンネリを抜けてみようかと思い立ちました。

作業は簡単だよ。
ちょちょいのちょい。
でした。
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