二回にわけて発表
朝晩気持ちよくなりました。
30度以下に気温がさがった途端。
秋だなと感じる・・・・。
自分たちの体感も温暖化に対応しているのかも。
その気持ちこの時期のニュースは総選挙と大谷・・・・。
結果発表(一部選句が届いていませんが、届いた段階で追加します。)
妥協案はのめぬ十割蕎麦すする 楊子
〇(藤三彩)スーパーに新蕎麦入荷しましたとある。戸隠そばでした。
〇(瞳人)その妥協、飲めぬ…、か
〇(カンナ)十割蕎麦が効いていると思います。
○(卯平)一週間前は「妥協案はのめぬ」と言っていた○破さん。今では念願の「総理」だから後はどうでもいい。十割蕎麦啜って「どうぞお好きなように」と言っているかのような一週間後の今。
〇(あき子)「のめぬ」と「すする」の真っ直ぐな心情が気持ち良い。
◯ (アゼリア) この頑固さがいいですね。
○(道人)こんな友人が身近にいます。十割教とでも言うべきかも。何事もこんな一徹な生き方は好きです。
○(宙虫)何とも思ってない人間から見れば鬱陶しいかもしれないが・・・。
黄昏に憩へる蕎麦の花畠 幹夫
秋烏ドックに時をおろす船 宙虫
○(あちゃこ)秋烏は、巣立ったばかりの世間知らず。ドッグの船と語らっているのでしょう。時をおろすの表現もなかなか。
〇(仙翁)時を下ろす、良い表現ですね。
〇(あき子)時をおろすの船の静けさと秋烏の調和に秋を感じます。
目に新た新そば待てる花の白 藤三彩
〇(まきえっと)待ち遠しいですね。
新蕎麦掻き香りを愛でつ一人酒 瞳人
◎(藤三彩)新そばに新走りを一人で愉しむ。いい感じ
〇(めたもん)信州生まれの私は、蕎麦掻きに思い入れがあります。一人酒を酌みつつ思うのは…。景と景の背後に広がる思いが句の魅力。
◎(幹夫)初冬の収穫に先だって早めに刈り取った蕎麦を挽いて作った新蕎麦を味わいながらの独酌は、乙なものである。
むせかへる匂ひ秋日の蕎麦畑 アネモネ
〇(楊子)幸せなのか、なにか思うところがあるのか、どちらとも読める。読者にあずけられる句はおもしろい。
〇(仙翁)蕎麦の花の匂いはどんなのでしょうね。
○(卯平)蕎麦畑がむせかへる匂いは実感。秋日の中の蕎麦畑は収穫前の秋蕎麦だろう。
○(アダー女)あの美味しい新蕎麦だけど、あの花の匂いはちょっとねえ。むせかえる鶏糞の匂い、臭い!
〇(春生)蕎麦の花の香をさわやかと捉えず「むせかへる匂ひ」捉えたところがユニーク。
山と川の狭間に民家秋黴雨 泉
◯ (アゼリア)水害が怖いですね。
魚群いざ秋のまき網漁船団 あき子
○(餡子)そばを育て、漁船にも乗り、日本の農水産を支える人達に感謝!です。
連山に眼前蕎麦の花一面 仙翁
○(幹夫)当に1枚目の写真の様に、秋の連山を背に白い小さな蕎麦の花畠が、一面に見事に広がる。
新蕎麦や村のどこからも見える山 餡子
〇(珠子)太宰治の小説の中に「自惚れちやいけないぜ。岩木山が素晴らしく見えるのは、岩木山の周囲に高い山が無いからだ。」という言葉もありますが、村のどこからも見える山は生きてゆく要です。
○(幹夫)中8がちょっと間延びだが、好きな取り合わせ。
入道雲もくもく湧きあがる疑惑 カンナ
○(泉)政治家の裏金問題。自民党にとっては逆風です。
山澄めりアバンギャルドな雲一朶 アダー女
〇(藤三彩)アバンギャルド(アヴァンギャルド)を検索すると「前衛、先駆け、革新的」の意とある。どんな雲?
◯ (アゼリア) 雲の形が変わったように思いますよね。温暖化のせいでしょうか?
○(道人)「アバンギャルドな雲」がいいですね。上五は「澄めり」が強すぎるかどうか。
〇(春生)秋の雲の中のひとつを「アバンギャルドな雲」と捉えた感性。
手庇の奥に眠るや大花野 卯平
○(宙虫)昔あったはずの花野なのに。ひさしぶりに来てみると・・ない・・なんてことも。
この旅は片道切符いわし雲 道人
〇(珠子)訳あって故郷に骨をうずめる覚悟。
〇(瞳人)そのわけを知りたいなあ
〇(楊子)いわし雲にはみな人生を重ねます。みんな片道切符で生きている。
○(あちゃこ)片道切符の旅ばかりしているので、新鮮さは感じませんが、ミステリーは感じます。
〇(カンナ)「この旅」と意図的にぼかされたのでしょうか? 想像が拡がります。
◎(仙翁)この度は、この旅は片道切符、面白いですね。
◎(卯平)詠み手の決意。楸邨の句に通じる。
〇(めたもん)人生は旅、旅は人生。そして、「片道切符」はこの旅の終わりをサジェスト。季語「いわし雲」が大いなるその思いを受け止めます。
〇(あき子)帰ってこない「この旅」に籠めた思いを想像しました。
〇(春生)確かにその通りですが「片道切符」には深い意味がありそう。
◎(餡子)片道切符でいいですよ。移住を考えながら、楽園になりそうなところを捜す旅!
蕎麦の花月に一度の健診日 まきえっと
◎(楊子)なにげない報告句のようですが、読むほどに深みが増します。なにもないことこそ幸せというもの。
〇(カンナ)季語との距離が良いと思います。
○(餡子)大事なことです。人生100年の時代は、やや遠くなったそうですが、健康で長生きするためには大事な事です。
人の世に周囲ありけり蕎麦の花 めたもん
○(泉)人間は一人では生きられない。しかし集団生活は窮屈だ。
鳥渡る水面の雲は魚になり 珠子
〇(仙翁)雲が写れば、魚になりそうですね。
○(アダー女)空には渡り鳥。地上の湖に映る雲の合間には魚が。何となくその対比が絶妙。
◎(道人)空と水面の対比、さらに水面に空の雲を配置し魚に化身させて渡り鳥とも対比させた構成が絶妙。
◎(宙虫)これから水の世界がにぎやかになる。そんな季節の変わり目を映している水面。
船べりのかろき波音秋高し あちゃこ
〇(珠子)よくある景ですが、ふるさとと思えば波音もひとしおです。
〇(楊子)船に乗る機会はあまりありませんが、「たぷんたぷん」という音が聞こえました。
○(卯平)「船べり」か「舟べり」か。「かろき波音」はどちらの景にリアル感があるだろうか。
◎(泉)秋の船旅は最高ですね。
〇(まきえっと)秋の軽い時間を感じます。
◎(めたもん)音も含めて中七が景を的確に写実。下五の季語「秋高し」が、景をズームアウトするように枠をふうっと拡げるところもいいと思います。
◎(アネモネ)景がまざまざと見えてきます。
○(餡子)秋の午後のやや眠くなるような時間の感覚が、よく分かります。
○(宙虫)気分が落ち着く秋の一日。
つづく
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