小麦句会四月分は次の句を掲載します。
おひとり一句となっています。
リラ冷えの夜の回転木馬かな ひなこ
遠足や誰からとなく話だし まきえっと
菜の花や遠く黒船浮かばせて 春生
春牧場嘶く馬にある戸籍 多実生
蝶の客そっと窓から出してやり 仙翁
来し方は乗り継ぎの旅春深む 道人
昭和の日向田邦子の遠くなり 瞳人
職退けば妻が上司や山笑ふ アゼリア
退職の辞令一行夕桜 珠子
逃げ水はくるくる来る句弾み気に 吾郎
蛇穴を出て遠征の面構え 敏
葉桜やいつしか父の遠目癖 ルカ
目薬のこぼれて春を見失う 餡子
黄昏に一朶忘れし春の雲 幹夫
一駅を乗り越し終の桜道 あちゃこ
同じ駅同じ時刻を卒業し 呆夢
分水(みくまりの水は春田へ金魚田へ アネモネ
リュックには着替えと希望風光る 瓦すずめ
忘れ得ぬ花束そっと春愁い 藤三彩
テロ起きて駅の封鎖や花曇 泉
傷心の旅へ出ますと恋の猫 とっきー
退職の夜の電車がゆく朧 宙虫
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