2025年がスタート。
大雪の地域もありながら、今のところ冬らしい冬がやってきている。
物価高がおさまらない。
さまざまなものがアンバランスになってしまった世界。
おおきな目線で社会を見ていかなければ、これから進む日本を見極めることができそうにない。
どんな一年になるんだろうか・・・
小麦句会も2025年最初の結果発表です。
投句一覧(二回にわけて)
風花や山の鴉にもらひ泣き 幹夫
〇(珠子)あの鴉の鳴き声にもらい泣きとは……風花の美しさに雪国に棲んでいた頃を思い出したのでしょうか。
ぽきぽきと折れる若気や花やつで 宙虫
〇(アダー女)花八つ手は元気な葉と可憐な、でも元気なクリーム色の花。若気の至り・・・は結構早とちりや失敗も多い。季語とピタリときて微笑ましい気がします。
〇(まきえっと)「ぽきぽきと折れる」が若者の繊細な心を表しています。
◎(めたもん)句の広がり、リズム、斬新さが心地よい。 季語「花やつで」の白い繊細さによって「若気」が強く印象に残ります。
退職金旅とグルメの冬うらら 泉
〇(カンナ)説明がない上手い句だと思います。
〇(瞳人)羨ましいですね
表札の文字はローマ字花八手 楊子
◯(道人)和洋の対比がいい。
〇(アネモネ)ちょっとハイカラ!
〇(仙翁)ローマ字の表札、時々ありますね。
〇(めたもん)若い方の住む、新築の家の花八つ手。 さらりと作為を感じさせない詠み振りも魅力です。
〇(卯平)写生的で景が明確。けして豪邸ではない家の表札。だから花八手。
◎(春生)家主は外人でしょうか、それとも日本の若夫婦、いずれにしても着眼点がユニーク。
〇(宙虫)無駄のない材料の提示で、その家の雰囲気を見せてくれる。
枯れ野行くあの人頼りの年迎へ 瞳人
〇(ちせい)「あの人」に力点が。枯野にあの人の記憶がありました。
連山に雪百貨店消えゆく町 餡子
〇(珠子)そしてスーパーマーケットも消えてゆきます。雪が積もれば車での買い物もままならず。連山だけは昔のままのモノクロ。
◎(カンナ)構成が上手いと思います。
〇(仙翁)百貨店、なくなるところが増えているような。
◯(道人)景のよく分かる句。日本は地方でも数える程の中核都市だけが生き残る流れ。百貨店は消えゆくのみ。ただ韻律が単調なので語順は要推敲かと。
◯ (アゼリア) 地方はどんどん寂れていきますね。でも豊かな自然に励まされています。
〇(宙虫)県庁所在地から百貨店がなくなった都市があるという。結果、百貨店のない県が・・・人間の作り上がたものの寿命を考える。
電柱が街の景観年つまる アネモネ
〇(あちゃこ)電柱だけがこの街の歩みを語っているかのよう。
〇(泉)確かに電柱は街の景観ですが、当たり前になっていますね。
〇(あき子)突き放したような表現が、年つまると響き合う面白さ。
〇(めたもん)ごちゃごちゃした電信柱と電線。 それが街の景観だといわれてみれば、改めてその通り。 季語ともよく合っています。
冬青空ありがたい健康寿命 カンナ
〇(泉)全くその通りです。長寿と健康寿命はまた別ですね。
〇(藤三彩)まともな健康と寿命を維持するのも大変
踏んばって生きて枯野の風の中 珠子
〇(瞳人)もうひと踏ん張りですね
〇(幹夫)生に対する感情が伝わって来ました。テンポも佳い。
〇(まきえっと)枯草の様子がうまく表れています。
〇(アダー女)ああ、今の私だあ!という気分です。
◯ (アゼリア)少し寂しいですが、こんな気持ちになることがあります。
〇(めたもん)ストレート過ぎるくらいの表現。 それが、爽快感のような気持ち良さにつながっていると思います。
〇(あき子)リズムのうねりが心地よく、励まされます。
〇(春生)厳しさの中を生き抜いた人の姿が見えるようです。
八歳の我が髪飾る花八つ手 アダー女
〇(ちせい)記念の髪と花八手が重なったのでしょう。
混凝土の街より逃げる枯野へと 道人
〇(珠子)街も町も混凝土ばかりで、土を踏むことはめったにありません。枯野で土を踏み深呼吸をしましょう。
◎(まきえっと)「コンクリート」って読むんですね。地面は土のほうがいいですね。
解体の車輪の光る花八つ手 春生
木枯らしや天狗山行きバスを待つ 仙翁
〇(珠子)天狗山の麓がふるさとなのでしょうか。このバスを逃すと大変なことになります。
〇(餡子)天狗山は、花八手の道を通り、枯れ野を横切って行くのでしょうか?楽しいお話になりそうです。
〇(幹夫)小樽のシンボル的存在の天狗山行きのバス。いい感じの取り合わせ。
〇(アダー女)なんかジブリの「となりのトトロ」がぱっと眼に浮かびました。猫バスを待つ姉妹の姿も見えてきます。
◎(あき子)写真から受けた漠然とした印象が、「天狗山行きバス」に具体化されているのに驚きました。
〇(ちせい)目的地が示されて、木枯らしにリアリティーが生じました。
〇(宙虫)雰囲気あります。天狗が出てくるだけでロマンチックだ。
がらんどの夜の犬小屋花八つ手 めたもん
世話人は角のだんご屋初句会 あき子
〇(楊子)初句会を読むときのパターンから外れているところが発見です。
〇(泉)何となくユーモラスな俳句だと思います。
〇(カンナ)よくできた句だと思います。
〇(餡子)いいですねえ。町内会の句会!「句より団子」でしょうか。
〇(アネモネ)ダンゴ屋さん世話好きそう。
〇(瞳人)串だんご片手に、ひねる初句会、羨ましい
〇(あちゃこ)さぞかし和やかな句会でしょうね。お茶受けの団子もいい味。
◎ (アゼリア)楽しそうな句会でしょうね。だんご屋のご主人の人物像が良く見えます。
(2)へつづく
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