小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第421回小麦句会投句一覧(1月22日選句締切)-再-

2020年01月16日 22時02分00秒 | 15日句会

こんばんは。
東京駅の丸の内広場に「カウントダウンクロック」があります。
通るたびにオリンピックが近づいてきたなと思います。

兼題:寒
地震以後よく焦がす鍋寒牡丹  
語り継ぐ寒満月の激震地 
戦争の気配や世界が寒くなり 
華僑服務社食材店の寒卵   
寒月やJETでGONEといふ手並み  
鎖骨から鉄骨生まる寒四郎  
寒鯛よ仲間暇かな良い檀家 
斎場の帰路の港の寒落暉     
マンホールの蓋の露わに寒満月 
寒月光乱歩旧邸貫けり          
寒禽の一閃の碧水の黙  
道場の棚に寒餅ひび割れて 
寒の内パジャマ替へられ気付かずに  
背を伝う寒さ生家の真夜の土間   
力出す仕事は寒を吹き飛ばす  
この寒林を抜ければ会えるやも知れず  
コンビーフくるくる開ける缶寒い  
寒烏磔られてただのトリ  
二杯目の醒めたコーヒー寒暮かな    
寒風に晒す小さき背夢を見る  

テーマ:足りない
オプチミスト青菜ひとつの七日粥  
祭壇に懺悔の言葉冬三日月  
さざ波の滋賀に一と夜を絵双六   
チケットは完売雪へと変わる街  
初氷まだ見ぬ話題酒の空く 
まだ少し言葉至らぬ火事見舞 
意欲失せ風に任せる枯れ芒 
猿引の猿ご祝儀を欲しげなり 
寒三度使役に消えしビタミンか
九人に満たぬ野球部冬夕焼 
笹鳴やまた削らるるバスの便    
三種でも七草粥と朝餉かな  
煮凝りや思い出せない名がひとつ     
初声は日課のパン屑せがむこゑ 
小正月二百六歩の万歩計  
鍾乳洞を出て北風が戦時色  
人里に餌を求めて痩せた熊
足りなくてアーモンドナッツを食べる冬  
冬満月辻のコンビニ消灯す    
夜明かして一枚足りぬ花歌留多 

雑詠
2020初湯の湯気のミルク色  
子供って笑顔を運ぶどんどの火  
ほめ合へり槙の庭木の雪吊も   
柿落葉掃き清められし木の周り  
行くと縄なうよ器用な罠得意 
年越しの百合根を植える命拾い   
糸切歯をなくし黄色い冬の薔薇  
初空や薩摩隼人の一番湯 
神域に日矢恋う二輪寒椿    
人影の縮んで縮んで花八つ手 
暖冬と言えどお日様有難し  
貼るカイロぺりりと余命温いまま  
冬の蝿写経の寺の花頭窓 
年酒の酔ひいや増しぬRADETZKY 
白息や地球は水素で活きていく  
表札の傾き直す雪の朝  
風邪薬選ぶ元気のあるうちは
縫初めや里帰りの子の衣(い)のほつれ 
繭玉提げ九条の会に署名する 
明日は来ること疑わず日記買う 

★選句要領
 
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
 
★締切
1月22日(水)24時
 
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com



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