こんばんは。
大雨で被害に合われておられる方、お見舞い申し上げます。
大変遅くなりました。
兼題:飛
飛魚とんで天の涯なき見て没す 瞳人
◎ (多実生) 私の観察では飛魚は波を利用して飛び、飛距離は短い気がします。それでも天の涯なきは見えそうで、これが面白い。
◯(あちゃこ)やや説明的かな?と思いながらも、飛魚の瞬間をとらえた所に惹かれました。
○(瓦すずめ)「飛び魚とんで」はちょっとくどいかなと思いましたが、天がはてのないのを確認してから再び海に戻るというのが詩的だと思いました。
○(敏)飛魚の諦観を感じとっての句作でしょうか。あるいは作者自身の人生観かも知れません。
○(仙翁)天の涯、なさそうで、見えそうで、面白いです。
滝壺の飛沫踏ん張る白道着 藤三彩
○(アネモネ)滝壺の修行の景がリアルに浮んできます。
(選外)(瓦すずめ)白道着をきた方が修行をされているのですね。踏ん張らないと流されそうなほど強い勢いの滝ということで、滝の激しさが伝わってきます。
飛躍する準備は長く黴の部屋 泉
◎(宙虫)準備を準備と言い続けて。黴の部屋は体に良くない。
○(餡子)そうかそうか、しっかりと繭の中で飛び立つ体制を準備していればいいんだよ。黴の部屋から爽やかな空へもうすぐだ。がんばれ!
〇(吾郎)準備は長く~は一考の余地有り、ただ黴の部屋の破壊力たるや
(選外)(瓦すずめ)引きこもっているから部屋に黴が生えたということでしょうか?
飛行機を吾と一緒に見るミミズ 瓦すずめ
千匹も音なく螢飛ぶ闇夜 詠正
◎(ちせい)季語は「螢」。千匹とはインパクトがありました。
○(幹夫)煌々と闇夜に点滅する蛍の光が見えてきそうです。助詞「も」の使い方は難しいですね。
飛び込んでみるや池辺の蟾蜍 敏
ペンギンは水中を飛ぶ梅雨曇 仙翁
◯(あちゃこ)水族館好きの私には見逃せない一句。確かに飛べない鳥がとんでいます。梅雨曇より明るい季語を持ってきた方が句が際立つ気がします。
○(幹夫)鬱陶しい梅雨曇も水中には無関係・・・其処をペンギンが飛ぶという目のつけどころがユニークだと思いました。
○(ルカ)中七の発見。
○(瓦すずめ)梅雨曇のなかにいるとき、水中にいるペンギンの事を思い出したのでしょうか。
○(ひなこ)泳ぐのでは無く、飛ぶのですか。
まっすぐな飛行機雲あり汗をかく 呆夢
○(泉)真っ青な空に飛行機雲。心地良い汗と労働ですね。
飛蟻這ふパントマイムの涙雨 幹夫
亀に乗る亀が夕焼け飛ぶつもり 宙虫
◯(あちゃこ)まさに飛行体制に入った亀。私も鈍な亀なので力を貰いました。
○(詠正)虹を飛ぶのじゃなくて夕焼けを飛ぶという発想が心を揺さぶりました。
○(仙翁)奇想天外な、しかし、面白いです。
○(珠子)ボクだっていつかは!よく見る日常の景を「夢」にしたところがいいですね。
(選外)(道人)終始一貫して 不思議さが魅力的です。
挙りては飛び散る鳩よ虹の中 あちゃこ
飛び飛びに伸び砂町の片蔭 アネモネ
○(ルカ)砂町と言えば、波郷。
○(敏)「砂町」そのものは知りませんが、炎暑の中、砂地の土地に家が飛び飛びに並んでいる風景が見えてきます。
◯ (アゼリア) これからは片蔭を選んでゆくようになります。
蟇突飛過ぎたるあの容姿 多実生
○(瞳人)うーん、男の容姿は言わない。
飛行機雲スカイツリーは梅雨の色 道人
○(ひなこ)この時期は梅雨色なのでしょうね。
若楓飛んでるナースの付け睫 アゼリア
(選外)(藤三彩)地道なお仕事が終わればその反動で解放されるのは微笑ましいのかも
飛沫感染蚊も感染かつ麻痺 吾郎
○(餡子)大変です。この頃は日本脳炎がまた発生しているとか。
○(ひなこ)この蚊から感染したくないですよね。
〇(宙虫)何やらわからない感染症が次々出てきますね。こんな感染症があると蚊が動かなくていいかも。人も感染するのは困るけど。
〇(まきえっと)最近の蚊はキンカン塗っても痒みは一時のものです。
(選外)(道人)人間と蚊の戦い、俳諧味豊かな名回文句。
成り飛車で終る盤面夕薄暑 餡子
◎(詠正)将棋の駒はひっくり返ると「金」になる。一段偉くなるのだが、飛車がひっくり返るのは好きじゃない。縦横に睨みを効かす本来の飛車が大好き。だから誰にも勝てないのだと知ってはいるが。
○(藤三彩)羽生善治名人と挑戦者・佐藤天彦八段の名人戦第4局は▲9五竜まで、佐藤挑戦者の勝ち。
○(瞳人)王より飛車を、ですね。
○ (多実生) 飛車成りで終わる勝つ方は痛快。負ける方は堪らない。
○(瓦すずめ)将棋には詳しくありませんが。飛車の駒を叩きつける音。長考の末顔を上げると、暑さを改めて感じる。外には夕日が見える……。風情があります。
◯ (アゼリア) 将棋のことはよくわかりませんが、緊張がとけて暑さに気づいたという快い疲労が感じられます。
○(ちせい)季語は「薄暑」。観戦記でしょうか。新聞記事の様な素人将棋の様ないろいろな感慨を覚えました。
◯(吾郎)夏の夕刻感、いい風情ですなぁ
○(道人)昭和の時代床几でよく将棋を指したものです。日没引分けもありました。この景そのもの。
〇(まきえっと)景が見えます。涼し気です。
風青あをと山上の飛行場 ひなこ
飛び込みの小さな飛沫雲の峰 まきえっと
○ (多実生) 子供時代の泳ぎは清流の川か沼。岩から深みへ飛び込む爽快さ、雲の峰もピッタリ。
○(春生)「小さな飛沫」と捉えたところが良い。
(選外)(道人)遠近大小の取合わせに題「飛」のリフレインが巧い。
飛んで居る揚羽蝶からラヴコール ちせい
○(アネモネ)アニメの一場面のよう。でも現実にもありそう。
(選外)(幹夫)句を読んで、飛んでいない(=止まっている)蝶のことも想像してみました。
飛竜頭と蕗の炊いたん叔母逝けり 珠子
◎(餡子)がんもどきという命名もすごいけど、ポルトガル語から「飛竜頭」とつけたのもすごいですね。京都の叔母さんですね。お上手だったのでしょう。
○(藤三彩)がんもどきに蕗を炊いた季節の煮物の味はその方ならではの古都本来の伝統と家族をつなぐ懐かしみがあったことでしょう
◯(吾郎)わたしもおあげさんと炊いたん好きですわ
○(道人)この題で「飛竜頭」とは見事。叔母様の追悼句として心に響く。
白南風の空にふんはり飛行船 春生
○(呆夢)飛行船を見ながら、何を思われるのでしょうか。のんびりできますね。
夏空はあの飛箱の向う側 ルカ
◎(幹夫)飛箱を夏の大空に飛んでゆく!壮快に詠まれています。
◎(瞳人)一生懸命跳んだ、あのころ、跳べなくて、あの向こうに夏空、いや懐かしく思い出させてくれる佳句と頂きました。
◎(瓦すずめ)とても好きな句です。今から跳ぼうとする飛箱の向こうに夏空がある。そう思うと、助走している瞬間が、違ったものに感じられます。
◎(敏)飛箱を前にして、夏の青空をきっと見つめる清々しい少年の姿が彷彿とします。希望に溢れる一句。
◎(呆夢)跳箱が境界線になっているようで、アニメから飛び出すような感覚を得ました。こうやって一歩踏み出せるといいですね。
◎(吾郎)いいなぁこの青さ。実感する勢い。「飛」という兼題のエッセンスここに有り
◎(春生)飛箱を飛んだら、あの夏空へ飛んでいけそうな句。
◎(まきえっと)いっつも跳び箱が巨大に見えて止まってしまってました。こうなりたかったです。
○(餡子)給食が脱脂粉乳の時代。体育館などない時代。校庭に置かれた跳び箱は何とも希望への飛翔のように思いましたね。夏空でした。跳べた時の開放感と達成感は今でも残っています。
○(ひなこ)小さい飛箱で夏空がいっそう大きく感じられます。
○(珠子)空に向かって跳ぶ!自己記録更新の高い跳び箱を跳ぼうとしているのでしょう。
テーマ:仮装
ヴァーチャルな世界で勇者あつき夜 瓦すずめ
着ぐるみを脱いで木陰に置く頭 まきえっと
○(アネモネ)清涼感がもろ伝わってきます。
○(幹夫)下句を「頭」としたところが佳いと思いました。
○(泉)着ぐるみは暑いでしょう。仕事とは言えご苦労様です。
○(呆夢)イベントでよく見る風景ですが、汗や息遣いが感じられます。
○(珠子)ゆるきゃらの大流行。全国津々浦々に着ぐるみさんがいるのでしょう。早く背中のファスナーも開けないと熱中症になります。わが市のゆるきゃら要員はに3人なそうです。
○(春生)「木陰に置く頭」臨場感があります。
コスプレのままで繰り出すビアガーデン 呆夢
○(餡子)「~~~の村」などというところに、何やらわからぬ衣装を着て写真に収めている若者たちをみました。異様な世界を見た気がしたのですが、年を取った目なんでしょうね。でも、衣装は自分で作るとか。それはすごいなあとおもいました。あのまま、ビアガーデン?
◯ (アゼリア) みんなで行けば怖くないですよね。ビールが美味しそう。
○(ちせい)季語は「ビアガーデン」。コスプレで行く大胆さに俳味があるような気がしました。
サングラス今日は他人の貌をして ルカ
○(幹夫)テーマ「仮装」を受けて今回は3句サングラスの俳句がありました。サングラスの特徴が簡単に詠まれており、好感です。
○(敏)サングラスを掛けるのは、変身願望の現れでしょう。いったい誰に対してなのかはミステリーのままですが。
(選外)(道人)誰にも変装願望はあるもの。サングラスは手頃に自らを違う人間に見立ててくれる。
非礼とて涼しき光り英女王 瞳人
ぬいぐるみ踊る球場汗涙 泉
嘘交わす半夏女衒はスワ仮装 吾郎
○(餡子)今でもいるのでしょうか。闇の世界。
○(呆夢)毎回の回文、お見事です。今回は更にすごいと思います。
○(道人)半夏が蠱惑的。この回文リズムは音読する程嵌ります。
夏旺んサンバの腰を揺らしては アネモネ
(選外)(道人)もうすぐリオのオリンピックですね。盛り上げましょう。
髭面にサングラス掛け農作業 仙翁
○(アネモネ)農作業の営みに余裕が感じられます。
○ (多実生) 農作業は殆んどが外の作業。サングラスは紫外線除けの他、虫や稲などの作物で目を突く等の事故を避けるのにも有効です。
暇な夜はお化け屋敷のアルバイト 幹夫
○(泉)お化け屋敷のアルバイト。さて、涼しいのか暑いのか?
○(詠正)化粧をしなくても、仮装をしなくてもお化け屋敷なら十分にアルバイトは通用する。ふふふ
○(ひなこ)これは良いアルバイトですね。涼しそう。
○(仙翁)暇だからアルバイトとは、いいですね。
額あぢさゐ火星の友に贈りけり 春生
○(仙翁)火星人はいるのでしょうか。紹介してください。
牛追いになりて祈りの夏祭り 道人
隈取の紅の対称男梅雨 珠子
◎(あちゃこ)上手い!歌舞伎で作ろうと試みましたが、ダメでした。よ、成田屋‼︎
○(藤三彩)伊勢志摩サミットのお土産は「歌舞伎 フェイスパック?!」一体どんなパーティで海外要人は使うのであろう。
○(ルカ)男梅雨がいいですね。。
◯ (アゼリア) 仮装という兼題からー隈取りの紅の対称ーという表現に持っていくということがとても上手で感心致しました。
〇(まきえっと)先日、私の大好きな猿之助の隈取のTシャツを着ている人を電車で「見かけました。
七変化たゆたいゆけりちんどん屋 敏
◎ (アゼリア)ちんどん屋がリズムをとりながら蛇行していく様を「たゆたいゆけり」と表現されているのがとても上手で感心致しました。
◯(あちゃこ)中七がいいですね。でも漢字表記の方がより描写がハッキリするのでは?チンドン屋の方が音がみえてきませんか?
○(珠子)鉦や太鼓を叩きながら右へ左へ。商店街の紫陽花に触れそうになっては、おっとっとと戻るちんどん屋。
○(ちせい)季語は「七変化」。遠ざかるちんどん屋。紫陽花の花の鮮やかさ。
〇(まきえっと)リズムが良いですね。
サングラスして別人になるところ 餡子
○(春生)心理をうまく、簡潔に捉えています。
朱夏の街襤褸をまといて傾く者 あちゃこ
◎(道人)「襤褸」が 魅力的。異国情緒ともとれるし、格差社会を詠っているともとれる。
消えゆくはラムネ銭湯ちんどん屋 アゼリア
○(泉)本当に昭和は遠くなりました。
○(詠正)少なくはなったものの、郷愁がある限りこの3つは消えることがないでしょう。
◯(吾郎)嗚呼、昭和の風物詩
杜子春となり雲海を渡りたし ひなこ
(選外)(道人)杜子春になりたい。でも必ず雲海から戻って来るに違いない。
燈涼し仮装上手なチンドン屋 詠正
枇杷の実の落下仮想の術と見る ちせい
髭のないポワロを探す夏落葉 宙虫
○(藤三彩)ポアロの声優、熊倉 一雄氏が昨秋米寿で亡くなられた。髭口から台詞を吐くポアロは今は声なく役目を終えた。
○(道人)今回のテーマにピッタリですね。「夏落葉」が巧い。
腹白を装う奇才夏のリオ 藤三彩
雷鳥も子連れの季節すぐそこに 多実生
雑詠
六月の風聴いている象の耳 ルカ
◎(アネモネ)いいですねえ。上手い。詩を感じました。
○(詠正)「ばふぁり バフ ァリ」と動く象の耳。5・7が効果的な音を伝えている。
○(瞳人)そうですか、風を聞いているのですね。
○ (多実生) 耳を働かせるのは野兎など有名。象も大きな耳を集音器使うのでしょうか?
○(呆夢)象の耳には、どんな風に聞こえているのでしょうか。聞いてみたいものです。
○(春生)さわやかですね、象も生まれ故郷を思いでしているのかもしれません。
〇(宙虫)この光景の句はよく見かけるけれど、六月の風が不思議な感じで惹かれる。
(選外)(道人)色んな六月の風が象の耳をスピーカーにして聴こえて来る。
憂きことも梅雨に流るる朝かな 道人
〇(ルカ)さらりとよんでいるのがいいです。
◯(吾郎)いい朝かもしれぬ
父の日やローストビーフに野菜盛る 藤三彩
◎(泉)父の日を忘れない家族は、良い家族です。感動しました。
○(瓦すずめ)野菜盛るに愛情が感じられて好きです。
○(ちせい)季語は「父の日」。豪勢な夕餉でしょうか。
氷あずきが崩れる夜の震度三 宙虫
○(道人)余震が続く熊本震災。蒸し暑い梅雨の夜。「氷あずき」と「震度三」との取合わせに、繊細な心の揺らぎが垣間見える。
麦秋の空きりきりと鳴りにけり 春生
◎(仙翁)きりきり鳴きますか。何となく、面白い。
○(ルカ)独特の感性。.
○(珠子)きりきりと鳴るのは何かわからないのですが、乾ききった麦の穂の擦れあう音ならいいなあと思いました。
いさ聞かむ酔うて闇夜の仏法僧 瞳人
○(仙翁)酔って聞いてみたいですね、いい酒だ。
日に晒す丸文字並ぶ母子手帳 詠正
○(瞳人)丸文字の子も、母になった、とだれが思うているのか。
〇(宙虫)もっとちゃんとした字を書きなさい。母になるんだから。そう思ってしまう自分の年齢を考える。
筒抜けの噂話や籠枕 幹夫
○(アネモネ)なるほど。籠枕だけに筒抜け感がリアルです。
○(詠正)聞き上手なのか 我が家には来客が絶えない。妻も私も人の話を聞くのが好きなせいなのだろうが、しかし夫婦間では喧嘩が多い。すでにそれは町内で噂になっているのかも。夫婦を始めて48年にもなる。
敵味方白湯注ぐ梅雨さ高見来て 吾郎
〇(宙虫)なんだか喧嘩の仲裁に高見山?高見盛?どっちがやってきたの?高見知佳かもしれない。面白すぎる。
滝飛沫浴び生き返る前頭葉 餡子
○(幹夫)滝修行の光景が目に浮かんできそうです。
◯ (アゼリア) 前頭葉が生き返るなら今すぐにでも浴びたい気持ちです。衰えがひどいです。
川劇に酔ふてさうらう月涼し ひなこ
◎(珠子)どういうところでご覧になっているのでしょうか。お連れの方も素敵な方なのでしょう。「月涼し」が決まっています。
切り取れば闇か光か蛍の灯 仙翁
(選外)(道人)幻想的な世界に引き込まれる。
降る雨もひと休みかな梅雨の月 泉
御当地ソング流るる駅舎夏燕 アゼリア
感情線汗にあらわとなりにけり 敏
柿若葉懸垂人を窓より見 ちせい
押し並べて葛は踊る日照雨 あちゃこ
レジまでの行列アイス溶けゆけり 瓦すずめ
○(藤三彩)スーパーの長蛇のレジ列に待たされるのは気が気ではない。子ども達は近くのCVにポイントは付かないけれどゆく
○(ちせい)季語は「アイス」。アイスが溶け行く。冷蔵庫で再び冷さねば。
ラムネ玉鳴らし西東三鬼笑む アネモネ
◯(あちゃこ)不思議な世界観。雰囲気で頂きました。
○(敏)実のところ、ラムネと三鬼の関係については不案内ですが、「笑む」の措辞から、いかにもありそう、そんな気がしてきました。
〇(まきえっと)ラムネ玉っていいですね。
(選外)(藤三彩)西東三鬼には、中年俳句の好艶の気がある。「胸毛の渦ラムネの瓶に玉躍る」胸毛のある若者が好きな女性は有らんドロン。
夜に目の輝く獣梅雨の月 まきえっと
(選外)(瓦すずめ)獣の目と、曇り空雨空ばかりの梅雨時にふっとでてきた月との組み合わせがいいと思いました。
ひと塩の鯵の干物の朝ごはん 呆夢
◎(ひなこ)これは至福の朝ご飯ですね。八角の匂い、赤い山椒、毎日四川料理のあとは、しあわせなご飯です。
サツキ咲く手入れ一年花数日 多実生
◎(藤三彩)盆栽はサツキに始まりサツキに終わるとする正統派が健在。梅椿などの花ものも咲けば手入れの手間に応えてくれたと感謝する
○(泉)華やかな現象を支える陰の努力。見えないけれど、拍手です。
くちびるに記憶の校歌青田風 珠子
◎(ルカ)くちびるに記憶が新鮮。
○(瞳人)おお、メイジも、見よ、風に鳴るも、おお、わが母校も、この歳になるとつい、目が潤む老残となりました。
○ (多実生) 昔の歌はすっかり忘れましたが時に校歌は出てきます。
○(瓦すずめ)夏になると、学生時代のことを思い出すのですね。校歌を思い出すということは、たとえば、高校野球がそうであるように
○(敏)青田風の中、唇の動きから遠い記憶を思い出したのでしょう。晴れ晴れとした青春回顧の句。
○(呆夢)気持ちのいい風を受けて、思わず歌ったのは校歌。今の季節、私もつい歌ってしまうので。
〇(宙虫)くちびるに歌を。ですね。田園風景のなかの学生時代だったんですね。
◯(吾郎)この季節だとなんだろ、高校野球の地方大会かな
○(春生)無意識に昔の効果が口からせてくるような、さわやかな気分。
〇(まきえっと)くちびるに記憶が良いです。
(選外)(道人)つい口ずさみたくなりますね。校歌の歌詞にも「青田風」があるのでしょうか?
ご多忙の中、いつも大変お世話になります。広島は雨ばかりですが、今のところ水害はありません。梅雨もこれからが本番ですね。