YOSHIの果てしない旅(人々との出会い、そして別れ)

ソ連、西欧列車の旅、英国滞在、欧州横断ヒッチ、イスラエルのキブツ生活、シルクロード、インド、豪州大陸横断ヒッチの旅の話。

ギリシャ、アテネの印象の話~ギリシャのヒッチの旅

2021-12-04 14:30:39 | 「YOSHIの果てしない旅」 第7章 ロンドン~アテネ間ヒッチの旅
・ギリシャ、アテネの印象の話

 ユーゴスラビアからアテネへ来る途中の車の中から、或はアテネに滞在してギリシャ人の着ている物、生活実態、道路、交通事情、街の商業の様子等を見て、先ず感じた事は、想像していたより人々の暮らしは、貧しそうであった。
 物価は安く、旅行者にとって大変有り難いが、経済が停滞している証なのか。外国に来てから私は分ったのであるが、物価が安い国は、一般的に経済が停滞して、人々の暮らしは貧しいのであった。
 それから、私が見たギリシャの国境からアテネまでは、全体的に木々(森林)が無かった。山々は石ころだけで、禿山になっていた。自然保護林、森林がなければ、大雨による防災は如何なのか、或いは飲料水の確保は如何なのか、等々の疑問があった。
 アテネは、私が想像していたよりこじんまりした都市であった。ヨーロッパの一都市にも拘わらず、一部の地域を除いて都会的雰囲気がなく、何処となく田舎の感じであった。だから、私にとっては違和感がなく、返って親しみを感じた。
 私が旧市街や裏通りを歩いていると、子供達が寄って来て、「モンゴル人か日本人か」と時々、尋ねられた。如何して彼等の口からモンゴル人が出てくるのか、不思議で仕方がなかった。彼等にとっては、東の最果ての地、日本人が珍しいのか、或はモンゴル帝国がギリシャやイタリアまで征服したモンゴル人に何らかの念を感じているのか。ともかく、私が「ジャパニーズだ」と言うと、「ヤポネ(日本人だ)、ヤポネ(日本人だ)」とはしゃぐのであった。彼等は、私に対してバカにしている、或は非難している感じでなかった。むしろ、フレンドリーな気持を持って接して来ているのだ、と感じた。
 又ある時、通りを歩いていたらタクシーが寄って来て止まり、ドライバーが車から降りて、わざわざ私に「日本人か」と聞いて来た。私が「日本人だ」と言うと、「この車はトヨタの車で、とてもグッドだ」と言って走り去って行った。『だから如何なのだ』と覚めた見方をすれば、それまでだが、彼にして見れば、その一言が言いたく、わざわざ車を止めたのだ。ギリシャ人は、日本(人)に対して親近感とある種の憧れを感じているのだと私は感じた。又、その様に言われて悪い気はせず、寧ろ、日本を誇りに感じるのでした。


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