私が札幌で子育てに奔放していた頃の話です。
もう二十年以上前のこと。
昔々になってしまいました。
次女がまだお腹に居た時、
私自身が風邪が長引いて、
鼻が詰まって顔が痛くなりました。
妊娠中なので、へたに市販薬も服用出来ないし、
これはお医者に掛からないとさすがに辛いと
思いまして、
トボトボと歩いて耳鼻咽喉科に向かいました。
車の免許をこの頃まだ持っていなかったので、トボトボと。
真冬のことだったので、雪を踏みしめながら大きいお腹を抱えながら、
長女がまだ二歳になっていなくて、
彼女の手を引きながら、トボトボと。
蓄膿症でした。
これは手術しないと一生治らないと言われました。
そんなに酷いなんて!びっくりでした。
妊娠中ですし長女がまだ手が掛かるという理由で、手術はしないことに。
毎日鼻の洗浄に通院して症状を抑えることになりました。
毎日の通院、
ママ友さんに長女を預かってもらって助けていただきました。
その通院のお陰で大分症状が良くなりました。
でも、いずれは手術しないと~な感じでした。
鼻づまり、詰まっただけでねー!
こんなことになるなんて!
それまで、盲腸炎と歯医者以外病院になんてろくに掛かったことがなかったのでショックでしたから、
せっせと毎日通いました。
そして、10日くらい耳鼻科に通院した頃、
妊産婦定期検診がありました。
「大分お腹が張ってますね~気をつけてくださいね、」と
お医者さんに言われて帰って来たんです。
そうしたら、その夜に
10分間隔でお腹がグ~っと張ってきて、
これはただの張りではないわ!
夜中で旦那と長女は家に居てもらい、
タクシーを呼んで産婦人科に一人で行き、即入院になりました。
まだ、妊娠37週で、
赤ちゃんも小さいから出産はしないようと、
陣痛抑制剤の点滴を打つことになりました。
点滴を外すとやはりお腹が張ってくるので、
ず~っと点滴の針は刺したまま。
それでも良いと思っていました。
早く生まれて未熟児でいろいろ障害が
出てしまうより
断然良いですから。
あの耳鼻科通院、
トボトボと雪道を転んでは大変と、足元を気にしながら耳鼻科へ通院したのがいけなかったのかしら・・・
。
出産しても大丈夫な時期までじっと我慢だわと
食べて安静にして点滴の針を手に刺したままの状態で8日が過ぎました。
朝、
看護師さんがいつものように
胎児の様子を診る心拍を測るモニターの機械、
なんて言う機械か忘れましたが、それを着けました。
そうしたら、なんか変!
心拍数が少ない!
胎児の状態が良くないからと、
出産することになりました!
陣痛抑制のための点滴が外され、
陣痛が来るのを待って一時間。
でも陣痛が微弱で。
急遽、帝王切開で出産することになりました!
手術をするには、家族の同意が必要で!
夫は大通公園のそばの会社でしたが、
その日は猛吹雪の日で会社の他の社員が出先から戻れず、
身動きが出来なかったらしいです。あとから聞いた話ですが。。
そこで1歳10ヶ月の長女の面倒を見に仙台から来ていた母が頼りで、
しかし、猛吹雪!
タクシーは来ない!前も見えないような吹雪の中、
普通なら徒歩30分も掛からないのに
一時間も掛かって長女を負ぶって歩いて来てくれました!
私は手術台に載って半身麻酔をされてスタンバイ。
しかし、今度は小児科の先生待ち!
個人病院だったので、小児科の先生が来てから手術をしないと
生まれた赤ちゃんの状態に対応できないから!
「もう少しですからね、」と看護婦さんに言われながら
1時間待ったでしょうか・・・
やっと小児科の先生が救急車で来られて。
そして帝王切開・・・
麻酔をしてから時間が経っていたので、効いていたのかいなかったのか、
自然分娩の長女の時と比べたら・・・
「もうすこしですからね~産まれたら麻酔を強めますからね~」となだめられましたが・・・
そして
「フギャー!」の声が!
次女の産声がした時はほんとに安堵しました。