第1節 平成17年度以降に係る防衛計画の大綱における防衛力
第2項
平成17年度以降に係る防衛計画の大綱における防衛力 海上自衛隊 11
潜水艦部隊は6個隊・16隻体制と定められていた。
三菱重工業神戸造船所(兵庫県神戸市中央区)
と
川崎重工業神戸工場(兵庫県神戸市中央区)
において隔年ごとに建造され、就役期間は16年と短く、能力を高く保っている。また、訓練・予備に2隻がある。
1984年3月に就役した、ゆうしお級潜水艦5番艦「なだしお」からは、533mm魚雷発射管から発射可能なUGM-84ハープーン潜対艦ミサイルを装備し、対艦戦闘能力を向上させている。
アメリカと同様に高張力鋼の品質は世界最高である。
主電池はGS YUASA,
潜望鏡はニコン、
電子戦装置は三菱電機、
レーダー・通信装置はJRC日本無線
が製造している
1990年に就役したSS-583「はるしお」を1番艦とする、
はるしお級潜水艦
(基準排水量2450トン、水中排水量3200トン、ディーゼル・エレクトリック推進、533mm魚雷発射管6門)。
運動性重視の涙滴型船体である。
船殻には高張力鋼NS80、NS110が使用され、潜行深度も向上している。
1998年に就役したSS-590「おやしお」を1番艦とする
おやしお級潜水艦
(基準排水量2750トン、水中排水量3500トン、ディーゼル・エレクトリック推進、533mm魚雷発射管6門)
では
従来の運動性重視の涙滴型船体
から、
静粛性に優れる葉巻型船体
に変更された。
さらに音響のステルス化をはかるため吸音タイルを多用した。フ
ランク・アレイ・ソナー、コンフォーマル・アレイ・ソナーを搭載し、捜索探知能力を向上させている。
船殻には高張力鋼NS80、NS110が使用さている。
平成16年度計画2900トン型潜水艦として、
2009年3月に
そうりゅう級潜水艦SS501「そうりゅう」
が就役した。
そうりゅう級潜水艦
は
基準排水量2900トン
水中排水量4200トン、
ディーゼル・エレクトリック推進に加え、AIP(大気独立推進)のスターリング機関を備え、水中での作戦期間が大幅に伸びることになった。
兵装は
533mm魚雷発射管6門
(89式魚雷、UGM-84ハープーン潜対艦ミサイル)
である。
ちはや級潜水艦救難艦は、
ASR403「ちはや」
が
1997年に起工、
1998年に進水、
2000年に竣工している。
基準排水量5450トン、
ディーゼル推進、
DSRV1隻、深海救難装置、深海潜水装置、捜索用ソナー、海底調査装置、自動艦位保持装置、手術室、医務室、レントゲン室を装備している。