冷やし中華のとうせんぼ

冷やし中華の市場価格が相対的に高いという社会問題が存在する。それは酢の物と言う立場にありながらいつからか主食のひとつにまで進化して、麺界の中では誠に稀有な存在となっている。
冷やし中華は基本的には皿料理である。従いスープは物理的に飲みずらい。特に女性はそこに抵抗を覚える。冷やし中華のスープを飲んでいると口の端からスープが零れ落ちそれが喉を通過して、胸元まで流れることがある。あとから痒くなったりすることもある。スープを飲んでいると細長いキューリが一緒に流れ込み鼻腔に突き刺さったりすることも稀にある。その段階で気付かず店を出てから通行人に、鼻からキューリがぶら下がっておりますと指摘を受けることがある。全日本冷やし中華協議連合会(全中連)の調査によると全体の91%がからしを使うらしい。興味深いデーターとして0,1%にケチャップを使うという。世の中にはワケノワカラナイ人がいる。だからおもしろい。冷やし中華を食べに行って最悪なのはスープが少ないことであろう。冷やし中華という名前のもと、気取ってしまってはだめだ。コンビニの冷やし中華は圧倒的にスープの量が少ない。その倍は欲しい。スープにむせたいのである。やや高級な温泉宿の夕食に予告無くして冷やし中華が出た
ら、フロントあたりでもめ事がおこることは否定のしようがない。冷やし中華に罪はない。冷やし中華の側に立つと冷やされ中華なんだもんね。
だから冷やし中華は700円ぐらいするのだろうか。手間はかかるがかなり利幅があると夏がくれば思い出せす。遥かなお酢 遠い空。