YEAR3210

風に転がる迷走日記

中年のラブソングはもういらない

2011-02-27 20:33:32 | 日記
世の中は進化している。進歩している。しかし、その一言で
片付けていいのでしょうかね。家に大量にある昔のVHSのテープ。
デジタルのテープ。それらを再生する機器は壊れてしまったり捨ててしまったり
もう見るすべが無い。大昔のレコードなんてのは本当のマニアの宝物でしかなくなった。
家電量販店に行ってもそれらを再生する機器は当然、売っていない。
CDさえもパソコンで音だけを買う時代になってしまった。
大昔、小遣いをはたいて買ったビートルズやそのほかのレコード。
ジャケットを開くと漂う独特の紙の匂いとセルロイドの匂い。決して折り目をつけてはならない歌詞。それを昭和の時代と人は言う。
時代は変わってしまう。このようにパソコンで私的感想を書きなぐっているのも
書く内容に矛盾して時代の餌食だろうと自覚している。
しかし本当の意味での時代の進歩、便利さという観点から考えたら、レコードであろうが
CDであろうがカセットテープであろうが各世代ごとに自由にいつでも楽しめることが本当の豊かさではないのだろうか。商業ベースで算出されるからその自由は無理だとはわかっていてもそう思うしかない。
音楽にたとえれば50年代の音楽は創成期、60年代はそれがビートルズやボブディランによって花開き全世界に発信された時代。
70年代はその応用時代。80年代はそれらの物まねで行くべき場所が見当たらず、
結局はパンクしてしまった時代、90年代は過去のよさをもう一度導き出そうと巣試行錯誤ではありながら結果が見えない時代、2000年代はよくわからない、時代2010年代は
いまのところ、まだ先が見えない。わかっているのは60年、70年代を生きた若者が
大量に動き出す時代だと思う。十代の娘たちが30人も集まって踊りながら歌う、いい年をしそうな男たちが沢山集まり踊りながら、同じような歌詞を集めた曲を歌い、それらが
カラオケで歌われる。最近聞く日本の音楽とやらはみんなみんなおんなじ仮面でしかない。時代を変えるのは常に若い力で置いた常識は通用しない、歴史はそれを見逃さないと、とある昔のシンガーが歌っていたが果たしてそれは真実なのだろうか。昔はその言葉に同調していたが今になったら違うように思えてきたんだもんね。
同じ言葉の繰り返しのラブソングはもう論外だと思う。
中年になっても同じようなラブソングを歌う人もいる。聞き手から笑われているが
気がつかないままでいる。そんな時代はもうとっくに終わりでしょね。
時代が待つのはディランやジョンレノンのような詩人でしょう。

空飛ぶUNKO

2011-02-19 20:08:00 | 日記
今使っているパソコンが超高齢者になったので
最新のパソコンを買った。そうは言いつつこのパソコンは
まだ動くのでこのまま使う。ご臨終まで使うつもりではいるのだ。
しかしいつポックリ逝ってしまうのか、わかりもしないので
パソコンを買った。ノートパソコンとは言いつつもかなり画面は
大きい。誰がノートパソコンと名づけたのかは知らないが
ノートではない。奥行きのことを省いたら電子レンジぐらいの
大きさだ。だからパソコンメーカーの方々はノートパソコン
という言い方改め、デンシレンジパソコンと言い換えたほうが
いいかもしれない。
新しく購入したパソコンは無線でつないでもらった。ムセン、つまり
無線である。センが無いのにインターネットが出来てしまう。
この技は誰が考案したのであろう。凄まじい業である。四の字がため
あるいは卍がために匹敵する技であろう。
おののいたのは、そのままインサツボタンに狙いを定めカチリとやると
その画面がインサツできてしまうところにある。
おれは大声を上げて感動した。それを尻目にセガレは寝転びながら
ポテトチップスを食べながら頬杖をつきながら「魔太郎が行く」を
読みながら。PSPをやりながら左足のつま先で
右足のふくらはぎを掻きながら、当然だろうという顔をしている。
時代を変えるのは人間だが人間の感性も変えてしまうのも時代である。
昭和生まれのオレはおののくしかない。平成生まれのセガレは当たり前
のことである。
この奇跡をオレは確認にいそしんだ。パソコンと同属にあるおかしな
機械、プリンタークンは生後三年。時代の流れの激しい昨今、すでに
中年の域に達している。このプリンターのスイッチを入れるとまず最初に
するのがウォーミングアップである。インクごと2往復する。これは
何の意味があるのだろう。捻挫や骨折が怖いのだろうとオレはにらんだ。
そしてその無線パソコンである。インサツスイッチを押すと既設の
パソコンを介してインサツしてしまうのである。オドロキでありますね。
無線パソコンのインサツスイッチを押すとまず最初にプリンターが
少しだけ反応する。ガチリ…。それからまたしばらくおとなしくなる。
信用していないオレは隣の小部屋のプリンターを確認に行く。
真夜中、寝付いた頃に携帯にメールを送ってきてその直後に今メールを送ってあり
ますと電話してくる大ばかやろうのナユキクンと同じ行為である。
プリンタークンはしばらくわが身に何が起きたのか考え悩んでいる。ココロ
の整理が出来た頃、おもむろにインクが動き出すのだ。ガチリ・・・
カシャ、・・・ウイーン、ジージージーてなかんじであるがそれがもどかしい。
そして何度かのウォーミングアップでインクだけが動く。なかなかはじまらない。
そしてしばらくの沈黙の後にやっと印刷が始まるのである。
オレは不思議でならない。セガレは当然という顔をしている。これぞジェネレーション
ギャップであろうか。おれは悔しいのでプリンタークンを困らせてやろうと思い
UNKOと一言書いてインサツを押した。プリンターはそれの反応してその言葉を
紙に書いた。オレはもう一度今度はUNKOという文字を千文字入力してインサツ
を押した。するとプリンタークンは迷うことなくその文字をインサツしたのである。
線の無いパソコンから空中を伝わってUNKOという文字が順番に古いパソコンに送られる。
そしてそこから今度は線を渡ってその文字がプリンタークンに届けられる。
従順なプリンタークンは何のためらいもなく命令された文字をインサツしやがる。
これは空中をUNKOという文字が千回も飛び回るということになる。途中文字の順番が
入れ替わるカノーセーだってあるはずだ。無線だし。ONKUだとかUKNOだってあるかもしれない。しかしそんなことも無い。ソーユーことを話すとセガレはあきらかに
ケーベツのマナザシでオレを見上げていた。その口から青海苔せんべいがはみ出していた。そしてプリンタークンはあいかわらずジージーと凝ってしまった駆動部の
運動に励むのである。その行動は友達のNEMOYANに似ている。

WE ARE THE HOMELESS 3

2011-02-12 17:29:39 | 日記
隅田川の河川敷、涙橋のたもと、屋台のおでんや「平木屋」は仕込みに忙しい。
午後四時、その界隈のホームレスがそろそろいっぱい引っ掛けに来る時間だ。
その忙しいさなか、保険屋イセザワはその土手のダンボールハウスに住む、
アメリカ人のマイクに対してかなり強引に保険の勧誘をしている。

マイク「オレガシンデモオレニハイッセントノカネモハイラネエ、ダカラオレハソレニハ    ハイラナイケドネ」

イセザワ「何をおっしゃいますか。あなたにはレッキとしたフィアンセ、ドラミ・ファ      ーがいるじゃないですか。彼女に保険金の受け取り人になっていただければ      立派なハカが立ちますよ」

マイク 「ハカハジュジカニナルノカ?」

イセザワ「もちろんなります。あ、マスター、ハンペンとタマゴ、それからぎゅースジ      ちょうだい」

平木  「・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、・・・・・・・・・・・・・・       ハンペンと、・・・・・タマゴ・・・・ぎゅースジですか・・はいよ」

そこに仕事を終えたヤマサンとユージが帰ってくる

イセザワ「おかえりー、あれ、ネーモヤンはどうしたの?行くとき一緒だったんじゃなか     ったっけ?

ヤマサン「やつは熱海までトレーニングだとか言いながら自転車で行っちまった」

イセザワ「またか。熱海か。一号線って結構車、はげしいよねえ」

ヤマサン「あそこはよートラックが多いから自転車で走っちゃあぶなくてしょーないね」

イセザワ「(笑い)」

マイク 「クルマニハネラレテシネバイートオモッテルンダナ」

イセザワ「そ、そんなことないさあ。ばかなこと言わないで」

マイク 「デモホケンキンノウケトリニン、イセザワサンにナッテイルトカキイテアリマ     スケド?」

イセザワ「一応、形式的なもんよ。ねえマスター、カラシがないわ」

土手の向こうからヒヤトイの土木作業を終えた国男がやってくる。ぶら下げたレジ袋の中は東スポとラベルをはがしたペットボトル。首にはもともと白い黄色いタオル。一日に数回、職質される。いつもそれが自慢話になっている。東スポの風俗情報がいつも楽しみで必死に働いている。

国男 「ヘイベイビー、オーケーベイビー、イセザワちゃん、またなんかそそのかしてん    のか。おれのこないだのニューインの保険金、まだおりねえのかよ。早くしろ     よ」

イセザワ「国さん、こないだも言ってあるけど、性病はなかなか本部がいい返事しないの
     よ。もう少しこうしょうしてみるからさあ」

  (保険金はとっくに下りてイセザワの口座にある。)

WE ARE THE HOMELESS 2

2011-02-09 21:16:45 | 日記
新宿歌舞伎町、早朝。
道端には酔いつぶれたサラリーマンが沢山倒れている。
ヤマサン、ユージンはボルネオからやってきた自転車を
地球上で最大の文化だと信じて疑わないネーモヤンを
引き連れてその倒れている人々の財布を丁寧に奪っている。

ヤマサン
「世の中、不景気不景気だって騒いでるけど、どこが不景気なんだか
オレにはよくわからねーなあ」

ユージン
「そんなに無理してせかせか働かなくてもなんとかなりもんだよ、オトーサン」
そういいながら倒れている人の指輪をはずしている。

ヤマサンはサラリーマンを離れゴミ捨て場へ。

ヤマサン
「おれはよーお金よりこんなのの方がどきどきするうだよーなあ」

ユージン
「あに、ゆってったーよヤマサン、金があればなんでもかえっぺーよお」

ネーモヤン
「トーキョーマラソン、ナンバーワン トーキョーマラソンセカイイチ!」

普段の朝の仕込みの時間はいつもこうして過ぎてゆく。

必要以上に儲かってしまうので荒川までタクシーを飛ばしてしまう3人だった。
タクシーの中でユージンはいつものように缶チューハイをあおる。

こうして一日が始まる。

荒川の河川敷は本日も快晴。焚き火の煙は墨田のほうに流れている。


   作者 注 この物語は登場人物は実在の可能性がありますがストーリーはすべて創作によるものです。

WE ARE THE HOMELESS

2011-02-07 21:39:20 | 日記
真冬の快晴。遥か向こうの荒川の河川敷から煙が青い空にまっすぐ
登っている。
カメラはパーンして大都会東京の汚れた空。俯瞰、鳥瞰。

主題歌 We are the homeless,イントロが入る。

カメラは荒川の河川敷。そこには色とりどりのダンボールハウス。

酒を飲む人、新聞を読む人、釣りをする人…様々なホームレスが
自分の世界を楽しんでいる。

BGM,ゆっくりフェードアウト。

主役 ヤマサン

ひときわ粗末なダンボールハウス。そこから出ている電線をカメラ、追う。
電線は電信柱の上のトランス。100V電源を盗んでいる。
コンセントに差し込まれたノートパソコン。起動している。
パソコンをいじる40代ぐらいの男。半纏を着ている。
パソコンの画面、株の取引のページ。
男はその画面を見てガッツポーズを見せている。
連日大金を株で儲けている。

ホームレス A  ユージ

隣のダンボールハウス。見た目は小さいが中に地価に通ずる隠し扉がある。
暗い階段。やはり電柱から盗んでいる電気がつく。その階段を下りると
12畳位の部屋。地下の壁から鉄管が出ている。その男は水道管から水道を
分岐させ盗んでいる。その地下室にはたくさんのギター。元はプロのミュージシャン。

ホームレス B  クニサン

さらにその隣のその界隈では一番小汚いダンボールハウス。
電気はヤマサンから買っている。DVDプレイヤーと32インチの液晶テレビが
部屋を占拠している。足元には大量のAV。


自転車でそのあたりの監視、注意指導する区の市民生活課係長の根本係長。
根本係長は盗電、盗水を知っていながら見て見ぬふりをしている。
何事もなく一日を終えたいコームインだからである。

謎の保険勧誘おばちゃん イセザワ

なぜかホームレスの世話焼きであるが勝手にホームレスの生命保険を契約し
自分の妹を保険金受取人としてこれまで何人かの保険金を手にしている。
勧誘活動に忙しい。

ホームレス C 柊 健一 大酒のみ

ホームレス D 前園 隆明 自称ジャーナリスト。ホームレスをそそのかす
              歪んだ知能犯

その他それぞれの沢山の怪しい人物をカメラは写す。

そこから物語りは始まる。

SEEN 1
早朝の薄汚れた新宿歌舞伎町・・・・


ケセンヌマ

2011-02-03 20:57:19 | 日記
ケセンヌマに行くことになった。なぜケセンヌマなのか。
理由を訪ねられると答えようがない。すなわち特にワケはない。
ケセンヌマに行きましょうと誘いがあっただけのこと。
誘ってくれた方も特に理由はないらしい。
とにかく、気仙沼でその界隈では一番大きな
宿に泊まることになった。海沿いの温泉だという。
海ぞいの温泉ならばイヌボーでもいいかもしれない。
イヌボーは海に向けてとんがっている。そこが寒々しい。気仙沼は
海から引っ込んでいる。そこに色気を感じる。そんな気がする。
気仙沼は遠い。仙台まで宿の迎えのバスが来るらしいが仙台から
宿までなんと3時間かかりますという。
バスの3時間は結構きつい。酔うしかない。
そのバスに便所はありますかという質問の電話をしろと友達に命令を下した。
どのみちそのバスに乗るしかない。もしも便所がないバスだったら
朝から昼にかけてのビールを断念せざるを得ない。
ユージン式ショーチュー若しくはオーヤギ式ワインにするしかない。
しかしその技は午前中としてはご法度の局地である。
ビールの最大の弱点は便所のないバスであります。
しかしケセンヌマに行くことになった。個人的にはシンジョーに行きたい。しかしながら
今、シンジョーは雪の中、大変らしい。
つまり気仙沼に行って名物、フカヒレの姿煮を食うのである。ただそれだけ。