禁断症状

20×31×12×35=260400
これまでの我が人生の中で吸ったタバコはおよそ26万本になる。
計算式は本、月、一年、経過年でありますね。
26万本、ハコに直すと13000箱。
完全にニコチンに毒された体からタバコを断ち切った。
本日で、ちょうど二週間である。禁断症状は地獄的である。
今までも禁煙に挑んだことは数万回ある。しかしそのほとんどは
誓いを朝に立て、昼前には誓いを忘れまた次の機会にと見送り
自分を慰めていた。しかしあろうことか今回は二週間が過ぎた。
視線は定まらず、集中力はゼロ。手足は振るえ、自分の近くを通過
する人に、すみません、タバコを持っていませんか・・・一本、たった
一本、それでもだめなら一呼吸分だけでも、そんな心境なのです。
完全に麻薬中毒患者と同じではあるまいか。
今こうしていても苦しい。禁煙パイポをくわえてはいるが
今だ禁断症状から脱せない。
何つっても26万本でしたからね。金額に換算するとおよそ
3,000,000円。長年の味わいから言えばこれは高いとは思えないかもね。
タールはどう考えても体に悪い、肺にわるいってことは大体誰でもわかります。
問題はニコチン。これは精神安定作用、興奮作用、両刃の剣的意味合い、効力がある。
栄養素であるともいえる、しかしニコチンという化学物質はあらゆる面で
寿命を短くする。
16才の頃から今まで平均すると寝ているとき意外、ほとんど一時間に一本のタバコ
という人生を過ごしてきたわけだからそう簡単に体からニコチンを排除することは
出来ないだろう。本気で禁煙しようと思ったら刑務所に入るしかない。
管理下におかれるしかない。しかしそうもいかない。
仮に入院したとしても歩ければきっと隠れて夜中に
外に吸いに行くだろう。苦しい、朝から晩まで思うことはショートホープ、
ハイライトのことばかりである。
空気のさわやかな高原でおもむろに「タバコに火をつけ青い空にゆっくりと
肺の奥から煙を吐き出す。ああああ。ああああ。ああああ
なんて健康的なさわやかですばらしい風景なんだろう。あああああ・