本人確認とプライバシー

本人確認とプライバシーについて、問題提起をいくつか。

印鑑登録という制度は時代後れです。画像処理と3次元プリンターの技術が悪用されて、印鑑の偽造が容易になれば、日本の法制度が破綻するでしょう。

黙秘している容疑者のDNA鑑定が合法か違法か、おそらく刑事訴訟法の想定外でしょう。手荒な取り調べをしなくても、抜け毛1本でDNA鑑定が可能です。

災害で自分の体以外の全てを失った人が本人確認できるように、銀行に生体認証を導入しようという動きがありますが、生体認証は究極のプライバシーなので、慎重に進めて欲しいです。

何年か前、日本から強制退去された外国人が、チャイニーズマフィアから購入した指紋をごまかす特殊なテープを指に貼り付けて、日本に再入国した事件が報道されていましたが、容疑者がそう自供しただけで、実物のテープは見つかっていないようです。まるで、「スパイ大作戦」です。

書留郵便によって人間と住所を結びつける方法は有効ですが、家庭内暴力から逃げ出したり、家賃を払えなくなったりして、住所を失うと生活の再建が困難になります。

ICカード式クレジットカード読み取り装置がある店舗では、客が暗証番号を入力する必要がありますが、旧式の読み取り装置しかない店舗では、暗証番号なしで使えてしまいます。

このような諸問題を解決するためには、法律家と法医学者と情報技術者の協力が必要でしょう。
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