どこ吹く風

旅のことを主に書く。

アユタヤ

2007年08月07日 08時51分19秒 | 懐かしい旅の記録
 アユタヤといえば山田長政と思うのは我々の年代オジン組だけか、子どもの頃月刊誌のマンガで外国で活躍する武将として描かれていたのを、血湧き肉踊る感じで読んだものだ。当時3000人もの日本人が住み日本人街まであったアユタヤなので何か親近感のようなもの覚える。

 アユタヤまでの道路は拡幅工事中で100mはあろうかと思われる巾の掘り返された道らしきところを車が勝手に走っている。進行方向が定まっておらず向こう側からこちらに向かって走ってくる車もあれば行く車が入り混じって走っている。なんでこちらに向かって走って来るのか疑問を持ちながらヒヤヒヤしていた。
タイの人はハンドルを手にすると人格が変わるとガイドブックにあったが本当だった。まるで”こち亀のリョウさん”に出てくるホンダと同じ。我が方のドライバーの人格が変わったかどうかまでは知らないがかなり必死に握って対向車を除けながら運転している、何も相手車両に突っこんで行かなくてもいいのに・・・

 アユタヤの遺跡、廃墟は見る人に世の無常観を感じさせる。城壁や塔の瓦礫の傍に仏像が並んでいる。欠けたものそれも首が無いものが静かに坐っている、ただそこにあるだけで時を感じる。それが何故か無常観を感じさせる不思議な空間だった。照り付ける太陽だが木陰に座り仏像を見ながらものを想うあの雰囲気は良かった。

 崩れた塔に登ったり、近くのお寺の中に入って参拝し又山田長政記念館を見た。バンコクから船でのツアーもあるようだ。アユタヤはバンコクから80Kmほど内陸部へ入った所に位置するが標高差はそれほど無い。丘すら見えず遙か彼方に並木が見えるだけのだだっ広い大地が続いている。近い将来工業団地ができるとの説明があった、建設中の道路もこの計画に沿っているのだろう。

 感傷に浸れるアユタやとこれから開けるであろう地域、何百年も変わらない農村風景と様々なタイ風景を見た一日でした。市内に近づくと幾棟もの高層ビルが建設中なのも変わり行くタイのひとコマというところでしょう。