どこ吹く風

旅のことを主に書く。

Oberguruglからエアヴァルドへ

2010年08月04日 10時19分56秒 | ドロミテ・チロル
7月12日(月)
7:30 朝食ー9:03 ロープウェイ乗場ー9:18 Hohe Mut Almー
9:35 ハイキング スタートー11:00 貯水池ー12:10 昼食ー12:50 ホテル駐車場
13:00 ホテル発ー15:00 Fern Passー15:25 エアバルトー16:00 Zugspitz へ上がる
16:40 最終便のロープウェイで下る
17:30 チェックイン  (走行距離 105Km)

 チロルについて出発前に殆んど調べず、現地で「地球の歩き方」を捲って俄仕込みの知識で動いた。それ故地名や山の正確な名前すら覚束ない状態でした。ここに書く時調べたものの誤りもあると思います。ご了承の程を。

ロープウェイ乗場へ行くと運行開始時間前というのに既に大勢の人が並んでいる。ここは有数の人気の地なので日本人団体の姿も見える。リフトからの眺めもいい、村は絵に書いたような静かなたたずまいで、遙か彼方まで山が連なっている。
リフトを降りるとホーエ・ムートで左右に氷河を従えた山が見える。

 まず展望のよさそうな丘があるので其処まで行き景色を眺めてた。この尾根をず~っと上り詰めた峰がキルヒェンコーゲル(3280m)で、左にガイスベルグ氷河、右はロートムース氷河である。


 ハイキングコースは幾つかあるようだ。もっと上り氷河近くまで行くコースもあるようだが、私たちは3時間の軟弱コースにした。ニッポン人のハイキンググループと出合い、いいカメラを持っている方に写真の撮り方を教わった、彼らは上の方へ向かったので健脚コースだろう。

 足元は芝生と牧草なので足に柔らかみを感じる。氷河が溶けて岩肌を流れる箇所がある、滝となって激しく落ちる場所もあった。それらの水が集まり川となって村の中を流れていく。けっこうな水量にる。暫らく下ると小屋と池が見えてきた。急な下りなので膝に負担を感じながら下る。
広い河原まで下ると小屋になり、池は石組で整備されているので村の水源なのだろう。

 小屋からは車両も走れる道路があるも松林に入る、何ヶ所か休憩用ベンチが設置されハイキングルートとして整備されている。雪の重みでヘシャゲタ木の形がおもしろい。また北ア雲ノ平のアルプス庭園風の所もあり、滝が見えるところなどハイキングも楽しい。牧場の片隅でランチを取る。このところ入れ歯の具合が悪く歯ぐきが痛んで噛むのに一苦労している。

 ホテルに戻り預けた荷物を受け取りWCを借りてObergulgulを後にする。暑い、30度を超えている、この辺りは1900mを越える高所なのに丸っきり涼しくない。夏のリゾート地なので涼しいところかと思っていたのに見当違いのようだ。

 これからドイツ国境に位置するツークシュピッツェ山の麓エーアヴァルドに向かう。予備知識は無かったが、近いので寄り道することにしたのだ。エッツタールの向かい側になりドイツで一番高い山というのに魅かれた。エッツタールを出るために下る、谷間の一本道なので迷うことない。ところどころ集落があるが何処も彼処もリゾート地のようでロープウェイが掛かっている山も見える。全体的に落ち着きを与える谷間の風景だ。

 順調に車を走らせるがイムスト Imst の街に入って抜けるとき迷った。ルートの乗継、ルート171から189へ、さらに179号線へ乗り換えるときに迷ってしまう。見かけた人にルートを尋ねるがドイツ語なので分かったような分からないような、つまり理解できずあやふやである。別の人に聞くと同じ道を指差すので間違いないだろう。

 街を抜けると一面に果樹とブドウ畑が広がった。山を登りうらびれた峠を下ると大きな山が三つ目の前にとび出した。きっとあれが目的とする山だろう。

 遠くの山の端にロープウェイが見えたのでそこを目指す。乗場は閑散としている、4時半が下りの最終という。4時まえなので人影がなくて当然だ、それでも4時発のに乗った。ゴンドラは真新しい、1700mの高低差を一気に上る。上がるにつれて展望も広がりドイツ側の森の中に湖が見えてきた。湖の色は九塞溝を思わせる、小島がありその島を干渉するように色違いの輪が取り巻く。湖畔にはホテルがある泊まってみたい。

 あいにくガスが出てきて遠くの山を包み隠してしまった。展望台にはドイツとオーストリアの国旗が掲げられているので国境を実感する。カフェではビールを飲んでいる、そのグラスの大きいこと大ジョッキで、大瓶3本はゆうに入るだろう。大ジョッキとは言わないので一杯飲みたかったけどドライバーの哀しさツバを飲み込むばかり。

 今夜はこのあたりで泊まることにして宿を探しながら走らせる。適当に車を止めて交渉し一人29ユーロで契約成立、山が見える部屋に泊まることにした。夕食は持参したパンやハムで済ます、どちらかというとビールとワインがメインとなった。
道路沿いに看板に取り付けられた温度表示板がある、夕方というのに30℃となっている、暑いはずだ。日が沈み始めるとぐんぐん下がり気持ち良い風が吹いてくるようになった。

 今後の日程を話し合った結果チロル滞在を伸ばすことにした。私としてはチロルは何処も彼処も同じような景色ー広い谷間に牧場ー緑豊かでのどかなところだと思っていた。それはそれで美しいし心洗われる思いがする。素晴らしい風景だがひと時でいい、飽きがくるだろうとも考えていた。しかし実際にその景色に接するとチロルも色々な場所・景観があることが分かった。この際ツアーで行くような所は見てしまおうという気になった。
他人が行く所は見ておきたいというミーハー根性が出てきた。(笑)
チロルを満喫する分スイスの日数が減るけど、仕方がない。スイスはその時になって考えよう。

写真はエアヴァルドの入口近くからのツックシュビッツ