故郷の公衆便所

2013-10-28 | 四国の建物風景

 

 

故郷:八幡浜の港湾エリア「みなっと」にこの4月に開業した道の駅は、

産直・交流施設「アゴラマルシェ」をはじめ、

八幡浜港に水揚げされた新鮮な魚を直売する新「どーや市場」、

さまざまなイベントが行われる緑地公園、

市の見どころやイベント情報などを発信する観光案内所「みなと交流館」などで構成され、

新たな町のシンボルとなっています。

 

 

 

その一角にある設計コンペで建築された公衆便所は、

四隅に柱を構成しない建築でとても解放感があり明るく素敵です。

 

 

 

 

上海万博の中国館を思い出しました。

枡組と呼ばれる柱を縦横に組み合わせる構造を採用しています。

このデザインが、実は1992年セビリア万博日本館(建築家・安藤忠雄氏の設計)と酷似していると指摘されました。

中国側は盗作ではないと反論し、北京市を訪問した安藤忠雄氏は、中国館のデザインについて

「少し似ているかもしれません。ただ建築とは造形であり、似た部分ができるのは避けられないこと。

私の作品の模倣とは言えないでしょう。また両作品のサイズも全く異なります。

中国館はとても大きい。私の作品とはやはり大きな違いがあるように思います」

とコメントしたと云います。

 

 

 

さすがですね。。。。

 

 

綺麗に大事に使わなきゃ! と思わせてくれるトイレです

 

 


宇和島の謎

2013-05-06 | 四国の建物風景

 

 

 

先日、NHK四国の番組で宇和島の ”城下町の謎” が紹介された。

 

お城のお堀は、実は方丈(=四角形)でなく、城下の町は碁盤の目でない!

と云う。

 

宇和島の町を歩く観光客は、その街づくりの為によく迷子になるらしい。

江戸時代なら、なおさら!

 

宇和島の古図を見ると確かに複雑  その証拠が現代に残っている。

 

 

 

町創りが四角でなく五画なので、道路の交差点が一部三角になっている。

その地点が今は三角形の公園になっていた。

 

 

 

 

その設計者は、藤堂高虎  お城造りの名将

 

 

さすが、建築家は昔も今も素晴らしい!

 


コンペのWC

2013-04-30 | 四国の建物風景

 

              

                        

                   

 

                 床面積:180平方メートル 建築費:8,000万円のWC

 


重文:豊島家 見学

2012-12-09 | 四国の建物風景

 

 我が家の近所にある 国の重要文化財:豊島家の見学の念願が叶いました。

 

江戸時代から続く 『井門の八棟造り』 の大庄屋です。

これは蔵 北側の庭の一番奥にあります。

うちにわのたたきには、古いお神輿がありました。

巡視使のWCは、畳敷き!?

 

十字にクロスする棟と妻が東西南北何処から見ても同時に見る事が出来て

さらに萱葺きの破風(五箇所)も豪壮さを演出しています。

2年後には屋根の萱を葺き替えるよ~です。

 

 

 

今回の写真は、全て縦撮りを採用しました。

 

 この家が重文に指定される事は、まずありえへ~ん

 


建築とは・・・

2012-10-25 | 四国の建物風景

 

大人が足を踏み入れると、優しい気持ちになり「教育って何だろう」「子どもの幸せって何だろう」と考えさせられる建物。何より当の子どもたちにとって心地のいい居場所―。そんな豊かな空間を形作っている八幡浜市の日土小学校が、国の重要文化財に指定される見通しになった。
 1956~58年に完成した木造の2階建て校舎。市職員だった建築家の松村正恒さん(1913~93年)が、恩師らを通して体得した当時最先端のモダニズム建築の手法や要素を注ぎ込んで設計した。
 戦後の建造物としては愛媛ゆかりの丹下健三氏が設計した広島平和記念資料館(広島)、20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエ設計の国立西洋美術館(東京)などに次いで4件目、学校建築では戦後初の国指定重文となる。
 特筆されるのは、これが現役の校舎であることだ。半世紀以上にわたり地域の中の学校として使い続けられ、現在も55人の子どもが学び、遊び、日々成長している。これからも普段通り現役校舎として大切に使い継いでいってほしい。それが校舎の価値を生かすことになるだろう。
 日土小校舎は、老朽化や台風被害を契機として、2004年ごろから保存か建て替えかをめぐり保護者・地域・行政・建築家で長い話し合いが持たれた。結果、完成当時の姿を尊重した修復や耐震補強が08~09年に施され、現役校舎として再び使い続けられるようになった経緯がある。
 今回の重文指定は、多くの人が関わった校舎再生活動なくしてはありえず、その取り組みに対する評価も含んでいると言える。本年度の日本建築学会賞や、米ワールド・モニュメント財団のモダニズム賞に選ばれていることも、意義ある再生であった証しだ。
 古くなった各地のモダニズム建築が次々と失われていく中、戦後の木造モダニズム建築である日土小校舎再生が相次いで高い公的評価を受けたことは、今後、優れた建築文化を生かすための先例にも後押しにもなるだろう。
 設計者の松村さんは著書「無級建築士自筆年譜」に書いている。「わたしは…かたちだけではない、こころとでもいっていいようなものを学校建築にこめたかったのです」「学校の主役は子供であり、先生です」
 高さ12センチの緩やかな勾配の階段、川にせり出したテラス、両面採光の明るい教室、出合い頭にぶつからないよう見通しを工夫した廊下の曲がり角…。校舎のいたるところに子どもへの配慮がちりばめられ、生命や自然への優しさがあふれている。
 国重文指定を機に、人を育てる学校という公共建築に松村さんが込めた思いを、あらためて引き継ぎたい。

                                            愛媛新聞:10/24社説

 

 

↑写真は、同じ建築家松村氏の設計された長谷小学校