世態迷想・・抽斗の書き溜め

虫メガネのようであり、潜望鏡のようでも・・解も掴めず、整わず、抜け道も見つからず

旅のちょっと話

2019-02-06 | 旅行ちょい話

📌

ある年の1月2日にフランクフルトから成田への便で、

座席に3組しか乗客がいなくて、

全座席を独占したような気分を味わったことがある。

CA諸氏もリラックスしてた。

このフライトは航空会社にとって大赤字だ。

 

ある時の成田行きの機内でまもなく日本というとき、

賑やかなイタリア人の団体20人の誰かが歌い始め、

ついで陽気な合唱になった。うるさいことに変わりがないが、

こちらも気分が良くなっていた。

あの明るさは許せる。

 

📌

ニュージーランドのウエリントン空港、

国内移動の便で事前に購入した航空券予約の搭乗日が、

もう過ぎていることを係員に指摘された。

一ヶ月前に購入したオークランド営業所の入力ミスである。

気がつかなかった。こちらのミスではないことをもろもろ訴えると、

係りの女性は了解してくれ、処理にしばらく時間がいると言われた。

2時間ぐらい余裕をとっていたので、

30分ぐらい空港散策をして件の女性スタッフを訪ねたら、

未だだと言う。

様子を見てみると、分厚いマニュアル本と格闘中なのである。

どうやら、彼女が扱う初めてのケースらしい。

さもあろうと思い、お茶でも飲むことにした。

さらに30分ぐらい、まだ奮闘中であった。

こちらもさすがに焦ったが、このスタッフに悪い印象は起きなかった。

さらに30分後、ようやく航空券は有効になった。

やれやれである。

件のスタッフはマニュアルと一人で闘って達成感があるのか、

どこかしら誇らしげにみえた。

 

📌

ちょっと古い話・・

ナイジェリアのラゴスで、

トラべラーズ・チェック5万円相当のドルを現地通貨に換金しようとして、

英国系の銀行に朝から出かけた。

銀行員の前で署名を済ませ待つことにした。

広くないロビーに座れる椅子はない。

銀行員がTCの処理をしているのが見える。

だが、待っても待っても呼び出しがかからない。

アピールしたら、

英国人のスタッフが出てきて、現地スタッフにアドバイスし始めた。

その英国人は私に申し分けなさそうに、

TCの扱いを教育しながら作業をさせていることを説明した。

結局、午前中は待つことでつぶれた。

 

これもラゴスでの話、外国人が多く宿泊するホテルに1週間居た。

ある日ホテルのマネージャーから会いたいと言われ、

別の客室に誘い入れられた。

何事かと思ったら、

我々クルーが相当ドルを持っていると踏んだらしく、

上限を問わずドルを買いたいと言う。

彼が示したレートはとても良かったけど、この国の外に出ればほとんど価値がない。

必要もなかったので丁寧に断った。

彼はとても残念そうで、このことは内密にしてくれと言った。

 

📌

ナイジェリアのオニチャが主な滞在地で、2週間ほどいた。

かつて、ビアフラ戦争で極度の飢餓と虐殺に襲われた一帯である。

このオニチャから首都のアブジャまで500㎞弱を車で移動したときのこと。

オニチャでずっと付き合ってくれたイボ族君の運転である。

彼はがっしりした体躯で表情にも迫力がある。

運転はそこのけそこのけで結構荒いが、

僕らに対してのフットワークは悪くない。

ただしお腹が減るとコロッと機嫌が悪くなるので、

対策としていつもバナナやパンを用意していた。

その強気な運転の彼が、

アブジャ行きでまるで別人のように丁寧な運転手に変身した。

不思議に思って彼に訊ねたら、

移動しているこのあたりの人たちとは種族が違うから、

本気で怖いのだと言う。ずっと神妙な顔をしている。

つまり行きたくない土地なのである。

確かに、

車窓から見える人々の風貌はなるほどイボ族と違っている。

この一帯で自動車事故でも起こせば、

間違いなくその場で半殺しに遭うというのだ。

万が一事故を起こしたらと問うと、

もう必死になってイボ族の警官を探すと言った。

探せなかったらアウトだと大真面目で怖がっていた。

アフリカの人々の種族間の警戒心、嫌悪感は根深い。

日本人の想像をはるかに超える。

教育水準や宗教以前に、同族意識や親戚意識が強烈だから

、国内政治の権力争いが激しい。

異なる種族からみれば明らかな汚職でも、

同種族にすれば恩恵なのである。

種族が混在する国の紛争は、

この先も尽きることがないように僕は思う。

 

📌

ザンビアのルサカからロンドンへの移動予定を早めようとしたときのこと。

所持していたのはザンビア航空のロンドン行き航空券だったが、

都合のいい便がなかったので英国航空を使うことにした。

エンドースメント可能の券なので、ザンビア航空の窓口に行った。

だが窓口ではこの手続きをかなり渋られた。

窓口女性は不機嫌なうえ粘り強かった。

今日はなんと不幸な仕事日なんだと言わんばかりだ。

裏書きを歓迎する航空会社があるとは思わないが、

客を逃がすなと上司からきつく釘を刺されている様子が窺えた。

ちょっと気の毒にも思ったがこちらも翻意する気はなかった。

 

📌

ドイツに2ヶ月ほど滞在し、20都市ぐらい回った。

最初の宿泊先ボンだけ2泊分の予約があったが、

他はほとんど駅の案内所でホテルを探した。

飛行機での移動は2回だけで、好んで鉄道で移動した。

駅の時刻表とにらめっこして、ゲーム感覚で該当する列車を割り出すのが痛快だった。

切符もその都度窓口で求めた。

言葉が通じないときはメモを示して、窓口を回った。

シーズンを外れてなかったが、ほぼ予算通りのホテルがとれた。

一流ホテルは前述のボンのホテルだけである。

宿泊した宿はどこも清潔で不快な思いをしたことがない。

ある大きいホテルで、

枕元にありがとうメモをつけてチップを置いてもそのまま残してあった。

 

📌

ルーマニア、ブカレストである日、

どこでもイイから汽車に乗ろうと思いついて、まるで情報をもたないまま、

普通列車で100キロぐらい離れた駅を目指し、日帰り往復した。

列車は古いコンパートメントで座席は木製、

そこに明らかにロマと思われる母娘が乗ってきた。

好奇心がつのり僕はその幼い子をあやし、色鉛筆や飴を差し出した、

母は素っ気なく、素早くそれを受け取った。

しばらくして幼い子が座席でオシッコをしてしまった。

母は慌てる様子も見せず、一言も発せず、

たっぷりと長い自分のスカートでオシッコを拭った。

終始、何事もなかったように無表情であった。

その振る舞いにちょっとびっくりした。

まもなく検札が来た、その母が車掌になにか懇願している。

切符をなくしたと言ってるようだったが、結局追い出された。

車掌が僕に向かって何か言った。彼らはいつもこうなんだ、嘘ばっかりだ、

というような意味だと僕は理解したのだった。

 

📌

東欧のある国で、空路の搭乗券の変更が必要になり、

営業時間ギリギリの旅行代理店に飛び込んだ。

だが、窓口の女性は僕の下手な英語では、問いの細目を理解できないようだった。

どうも埒があかない。すると女性はドイツ語を話せるかと聞いてきた。

僕が首を横に振ると、フランス語は?スペイン語は?と言う。

日本語は?と言ってくれれば良かったんだが・・、

僕を見てどれもダメなようだと悟った彼女は、

しょうがないと言わんばかりに肩を大きくすくめた。

彼女は所持するチケットの航空会社のオフィスに行け、

この時間でも空港のオフィスならOKだと、教えてくれた。

結局その通りにして事なきを得た。

僕は変更に手間を食った事より、

代理店の彼女が数カ国語を理解できるのだということを知って、ずっと驚いていた。

ああ、やっぱりヨーロッパなんだなあ‥と妙に感心した。

 

📌

ケニア モンバサの海沿いのリゾート風ホテルに2週間滞在した。

退去するとき、顔見知りになっていた陽気なボーイ君に、

そこそこ新しい長袖シャツをあげることにした。

彼は喜んでいたが、僕が確かにプレゼントしたモノだと自筆でメモにしてくれと言う。

問われたとき盗んだモノでないことを証明出来ないと首になるようだ。

一流ホテルの職を失うような疑いを持たれる振る舞いは、絶対避けたいのだ。

この国の就職事情を思えば、上等なホテルのボーイ職はめったなことでは手放せない。

彼の心配は当然だ、よく分かる。

 

📌

ロンドンで地下鉄から外へ出る長いエスカレータを降りたとき、

後ろの人に背中に何かついていると言われた。

上着を脱ぐとビスケットをとかしたようなモノだった。

これがよくあるスリの手口かとピンときた、

まさかこの手を食らうとは思っていなかった。

注意してくれたその男がやったに違いないが、証拠がない。

あちらで脱いで拭きとったほうがいいと、優しい声で盛んに勧めてくる。

一応礼を言う振りで相手にしなかった。

それ以上はマズイと思ったか、男は去って行った。

汚れは大したことなかったが、ぼんやりした観光客に見られたことが悔しかった。

 

📌

ベルリンで見事にぼったくりバーに沈んだことがある。

あと数日で帰国するというとき、

同僚と二人で少し飲むつもりで夕闇の街をふらついた。

わざとらしい気配もなく、二人連れの若い女性と言葉を交わす機会が出来た。

互いに不十分な英語、女性たちは日本に旅行したことがあるといい、

幾つかの言葉を披露してくれた。

一緒に飲もうということになり手頃なバーに入った。

怪しげな匂いはしない。

賑やかにワインを飲んだ。ダンスなどにも興じ、

1時間以上は経っていただろうか。

いい飲み会だったなと思い会計をしにカウンターに行った。

伝票を見た途端、

僕は同僚に向かって日本語で叫んだ「やられたよ!」 

25万円相当の会計である。

当然ながら店に文句を言った。

だが座席の横には証拠だと言わんばかりに、同じ銘柄のワインの空瓶がずらり。

酒に強い同僚がいてもこんなには飲まない。

どう考えてもインチキだ。我々は間抜けだ。

この場面でも女性たちは店とグルだという感じを見せなかった。

大した演技だ。

こうなっては、請求を変えさせることは難しいなと思わされた。

さて、いずれにしても手元にそんな額の持ち合わせはない。

僕が人質になり、付け馬ありで同僚がホテルに現金を取りに行った。

残り数日の滞在なのでドルしかなく、同僚はホテルで換金するしかなかった。

深夜に多めの両替なのでホテルマンは少し訝ったようだが、

同僚は訴えなかった。

付け馬は通報されるのを警戒してホテルマンの死角に立っていたという。

彼が付け馬と帰ってくるまで、どうせボラれたんだからと諦めて、

僕は件の女性たちとダンスしながら待っていたという次第。

ぼったくりの典型的なワナに嵌まったのだ。愚かな完敗、あほ。

 

📌

異国語は苦手だな・・

単語は知っていてもなかなかスムーズな言葉にならなかった。

英単語も通じない場合では、なおさら困る。

そのくせ地元の人しかいないような所に僕は行きたがる。

簡単な問いなら、たどたどしく話して相手を混乱させるより、

日本語で躊躇なく発する方がニュアンスが伝わり易いように思っている。

日本でも外国人に母国語で尋ねられると、

分かってやろうという気持ちが強くになるものだ。

モノを買うときはまあ上手くいく。

売る方も買う方も互いの目的は同じだから。

田舎食堂でも「これとこれを下さい・・」と指さしと日本語で充分伝わる。

そういう僕を目撃した日本の学生君に、なるほどと驚かれたことがある。

 

📌

アフリカの英語圏の国に行ったとき、

通訳なしで現地の人と1週間同道することになった。

僕だけでなく彼も不安そうだった。

はじめに「僕は英語をうまく使えない、あなたは日本語を知らない。

でも僕たちのコミニュケーションはきっと上手くいく・・」と言ったら

彼の表情が緩んだ。

で結局、この時の仕事は、彼の優秀さに助けられてスムーズに進んだ。

 
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好奇心豊かに散策する人は、きっと旅上手だ

2019-01-22 | 旅行ちょい話

📌

普段の生活でも、好奇心豊かに散策する人は、きっと旅上手だ。

見慣れた光景でも新鮮な見方を失わない人は、旅先でもいい観察者だ。

路地裏を歩いて見たくなる人は、楽しい旅をする人だ。

同じ行程であっても、人の観察や感動の振幅は大きく違う。

 

移動しまくるより、異国の日常をゆっくり観察する時間が良い。

観光地巡りは、市内バスツアーで過不足ない。

歩く、歩く、覗き回って、

その場所が積み重ねてきた月日や明日の姿をめいっぱい空想してみる。

出来る限りレジデント風にして散策をしたい。

観察テーマを追う旅には、行程に迷いが生じない。

 

📌

旅行中の出来事は、運も不運も首尾良くいってもそうで無くとも、

ひとつひとつがゲームの展開と承知すれば案外気楽である。

なんでも自作自演のゲームとして挑んでみる。

所定の通りに事が進めば、自分のゲームに勝ったのである。

失敗すればこのゲームは負けたなとする。

自分ゲームに臨むのだから腹が立たなくていい。あとに残らない。

分からない事ばかりの旅先である、すぐ次のゲームが待っている。

切符の取り方も、宿探しも自分ゲームである。

ゲームの進め方を工夫し直せばいい。

他者に腹を立てる回数が減ってくる。

分からないメニューも、意地悪そうなおばさんも、

値段の交渉もゲームのやりようで、さあ勝ったゾとほくそ笑むことが出来る。

 

📌

街の匂いを嗅いで回る・・

旧市街:時が重なり染みついた匂いを嗅ぎ回る。

広場:日本の都市に生まれなかった空間

路地:庶民的な趣向や日常を覗く楽しみ。

田舎:どこの国であれ田舎の光景は安らぐ。

庶民的な食堂:普段の顔がいっぱいある。

駅:どんな駅であれただただ覗いてみたい。多様な旅姿をみつめる。

博物館、美術館:歴史の貴重な断片を見て、鈍い脳に運動を促す。

観劇、観戦;見知らぬ観客と一緒に興奮してみたい。

次々出現する新しいスポットはどうでもいい。積層した時の味わいがない。

 

覗き回ったことがある街。

アメリカ:サンフランシスコ、ロス、デンバー、シカゴ、ニューヨーク、

     アトランタ、ホノルル、グアム、サンシティー、

英国:ロンドン

ドイツ:ボン、ケルン、ハイデルベルグ、パッサウ、フランクフルト、

    デュッセルドルフ、ベルリン、ハンブルグ、エルベ河口、シルト島、

    バーデンバーデン、ミュンヘン、アマウガウオーバーキルヘン、

オランダ:アムステルダム、ロッテルダム

ギリシャ:アテネ、オリンピア、

フランス:パリ

オーストリア:ウイーン、

スペイン:マドリッド、サラゴサ、バルセロナ、コルーニャ,

ルーマニア:ブカレスト、ティツウ、

ナイジェリア:ラゴス、アブジャ、オニチャ、エヌグ、

ケニア:モンバサ、ナイロビ

タンザニア:ダルエスサラーム、アルーシャ、ンドロンドロ、

ザンビア:ルサカ、キトウエ、ビクトリア瀑布、

タイ:バンコク

バングラデシュ:ダッカ

ニュージーランド:オークランド、ロトルア、ウエリントン、

         タウランガ、ワイヘア島、

ニューカレドニア:ヌメア、リフ島

セーシェルズ:

台湾:台北、

 

 

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外国で病気?に

2019-01-22 | 旅行ちょい話

 

📌

これまで3回、外国で病気?になったことがる。

ひとつは、ケニアのナイロビ到着から3日も経たない時に、

強烈な下痢に襲われた。医者を頼む知恵も浮かばず、

持っていた薬を飲んで3日ほどホテルの部屋に沈んでいたことがある。

その後3ヶ月ほどアフリカにいて何事も起きなかったのは幸いだった。

余談だが、タンザニアの奥深い小さい村で現地の人を表敬訪問した際、

10人ほどの円座に招かれ、

椰子の実をくり抜いた大ぶりの椀で地酒の回し飲みに付き合う次第になった。

地酒はアルコール度も少ないので、まイイかと思ったが、

椀が近づいてきてふっと隣のじいさんを見たら、口からよだれが出ていた・・

いや~このおっちゃんの後に飲むのかと思ったら、急に気持ちが尻込みした。

悟られないよう飲み口を変えて次の人に渡した。あれにはちょっと参った。

 

📌

二つ目は、マドリド滞在中のこと、ある日高熱が出た、思い当たる事がない。

同僚が心配してくれたけど、

かまわず僕の熱が下がるまで仕事休日に過ごさせてもらった。

ホテルに頼んで医者を呼べばよいかも知れなかったが、

持っていた抗生物質を飲んだ。

水分だけ取ってまるまる48時間ホテルのベッドに失神同然に沈んだ。

3日目すーと熱が下がり、仕事に復帰できた。あの発熱は何だったんだろう。

 

📌

3回目は、

ニュージーランドでアパートの管理人に救急車を呼んでもらったことがある。

滞在中、1,2度、胸痛で夜中に目を覚ましたことがあり、

東京の友人に電話したら狭心症かもしれないと言われた。

まさかと思った。

これまで持病なしでいたのにと弱気が起きたが、何事もなく学校通いが続いた。

ある夕、

自室でテレビを見ていたら、意識が妙で心臓がいつもと違う感じが起きた。

胸痛の経験からかなりマズイと察して、顔見知りの管理人に救急車を依頼した。

彼は看護婦見習い中の娘を伴って、すぐ部屋に来た。

まもなく救急隊員も来てくれた。

男女の二人チームでとても明るいスタッフで安心させてくれた。

市立病院に運ばれ、ナースステーションの真ん前の個室に入れられた。

医者の診察、問診、動作確認などがあり、一晩様子をみることになった。

その時点ではすでに、先ほどの妙な自覚症状は消えていた。

翌日、医師は診察の後、心臓に異常が起きたのかも知れないが、

一晩の経過からしてさほどの事はないという所見で、

詳しい検査をしても良いが、短期滞在者の検査は高額になるので、

長い滞在でなければ日本で精密な検査をした方がベターということになった。

天気の良いその朝、僕は歩いてアパートまで帰り、管理人にお礼に行った。

一泊の診察料140、000円をクレジットで払った。

救急車代7万円が、ずいぶん月が経って日本に請求書が届いたので振り込んだ。

いずれも旅行保険がすんなり支払われた。

 
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旅の嗜み

2018-03-21 | 旅行ちょい話

📌

旅人はどう動いても目立つし戸惑う場面も多く、ついスキが出来る。

で、異国での装いは、現地に住んでいる人々の平均像に近づける。

気取った場所では気取り、カジュアルな場面ではそれなりに。

どちらにしても、サッパリとした外見が無難で、フリーになれる。

異国では”日本ものさしで断じない”ことである。

違和感こそ薬味である。違ってなければ異郷ではない。

観察し甲斐がないうえに、旅のゲームが始まらない。

旅の恥は、やっぱり恥である。 

良くも悪くも ”恥” は日本人の行動規範を支えている。

だが、国が違えば”恥の強弱” には、想像以上の違いがある。

宗教や歴史によって蓄積されてきた社会風土が大きな差を作る。

生活や行動の物差しには、それぞれ特有なものが横たわっている。

従って恥の認識も違っている。

日本人の常識的な行動規範も、異国の社会には異質に映っている。

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旅は準備が面白い。

2018-03-21 | 旅行ちょい話

 

📌

携行品の選択には、自ずと身についた生活感や流儀が現れる。

まず、あれば便利・・は要らない、ただただ鬱陶しい。

自分の生活の流儀に最少化ルールを取り入れているので、

旅行ともなればどこまで省略した携行品でまとめるか、

これが楽しい。

長い旅行であればなおのこと、選択の快感が増幅する。

パッキングもうまいし、手早いと思っている。

旅行の長短を問わず、携行品の合理化を実践し

、得たりと思ったり悔しがったりする、

旅行の充実は、携行品満足度によって微妙に違ってくる。

旅専用というモノを持たない。

普段使いのように出来ることがイイ。

旅行の帰りの機中や車中では、今回の携行品の不満をメモし、

予定してもない次の旅行の所持品の考察に及ぶ、

それでどうやらその旅が終った気分だ。

笑っちゃいます。この楽しさはやめられない。

 
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旅先での洗濯;

2018-03-21 | 旅行ちょい話

 📌

極端に疲れてない限り、私は案外マメに洗濯する。

ウオッシング袋”scrubba”を使った事もあるが、

アウトドア用の携帯バケツがイイ。

12リットルの防水布製で水を入れても入れなくても自立する。

1000円ぐらいと安価。

驚くほど小さく畳めるので邪魔にもならない。

この布バケツには縁の2カ所と底の1カ所に布取っ手があり、

これの使い勝手がいい。

まず、少なめに水を入れ洗剤を溶かす。

次に洗い物を入れ、水を足す(6分メぐらいが適量か)。

洗い物全体に洗剤をゆきわたらせる。

次に取っ手を使って1分間ほど、棒の押し洗い‥揺すり洗い

そして10分ほど置いておく。

再び、1分ほど揺すり、棒の押し洗いを経て、洗い水を捨てる。

 (伸縮杖を逆さに使って押し洗いしている)

3カ所の布取っ手を使って水を追い出す、

バケツを底から押しつぶすようにして荒搾り。

3回ほど、揺すり‥押し洗い‥水を入れ替える。

近頃の洗剤は、洗浄力も泡切れも良好だ。

あとは一枚ずつ取り出し手縛りする。

この作業が、手洗濯の弱点だ。

全部合わせても、20分程度で終了する。楽な手間である。

洗濯機だって、洗いは7,8分ぐるぐる回ってるだけなんだから。

経験上一回の洗濯で、靴下、ハンカチ、下着上下、シャツ1枚はイケる。

自室での洗濯お断りのホテルでないなら、このバケツ洗い最高。

しかもこの布バケツは、乾きのいいシャツより早く乾く。

シャワーのとき踏みつける洗い方より、ずっといい。

 
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旅の持ち物

2018-03-17 | 旅行ちょい話

 📌

移動も宿泊もファーストクラス級の旅をする人なら別だが、

やはりコンパクトな持ち物揃えが、旅の気軽さをつくる。

何を以てコンパクトというかは、個性が出るだろう。

 

アウトドア生活とか極寒地に行かないなら、

数ヶ月の旅行であっても、

以下の持ち物リストが最大限である。

旅する長さで減らすのは衣服だけ。

小道具類は変化させない。

空気が乾燥している地域は、

昼夜の温度差が大きいので夏でも冬用必携である。

 

持ち物を大きく分ければ、衣類と小道具である。

これまでの過不足の経験を踏まえて、以下にたどり着いている。

 

衣類こそ嵩が出る。

*割り切る。転用する。組み合わせを活用する。

小物で変化を付ける。

 (速乾scarf、wool muffler、ベルト、帽子、ベスト、tie 、めがね)

*黒か紺のブレザーを1着、綿jacketを1着、軽いoutdoor味のjacketを2着

*薄手のレインコート1着(存外、使い勝手がある)

*ウールセーター、ダウンセーター、ダウンjacketを各1枚。

*チノパンツを3本、ジーンズは持って行かない。 

*無地系か縞系のポロシャツ数点、Yシャツ1点

*寒さ用に中厚のスパッツを1枚加える。

*スポーツTシャツ(長、短) 3~4点、全ての場面で便利。外着、下着、寝間着に使う。

ブレザー以外の衣類全ての材質は、乾きの良さを最優先にする。

毎日の洗濯を心がけるのは、パンツ、socks、ハンカチの3品。

普段の生活でも、ウール類、羽毛の衣類を洗濯機洗いしている。

不都合は起きてない。

上記のうちから、一揃いを旅装として着用。

 

次に小道具類

*通信系 スマホ、充電器類、変換ソケット、3口タップコード

*記録系 カメラ、メモノート、ペン、コピー書類、SDカード、

*清潔系 洗面具、タオル、ティッシュ、簡易お尻シャワー、

*飲食系 スプーン・フォーク、カップ、コイルヒーター、ペティナイフ、簡易浄水器

*小金具系 マルチナイフ、針糸、爪切り、ミニネジ回し、

*薬系  常用薬、虫除け、塗り薬、マスク、体温計、アロマオイル、

*洗濯系 ひも、ピンチ、洗濯ネット、防水布バケツ、

*便利系 双・単眼鏡、目覚まし、小ランプ、粘着テープ、傘、予備袋類、

*防犯系 ワイヤー&南京錠、防犯alarm、防犯袋(pacsafe)、    

これらを使い勝手に合わせて袋分け。 

 

機内持込みは、25Lのバックパック。概ね8㎏ぐらいに収まる

預け荷物は、80L程度のソフトな2輪ローリーbag。

17~18㎏に収まる

ハード4輪ケースは、平坦でないところで不利。

  

 

 

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旅はのぞき見、今日も明日ものぞき見。

2018-03-17 | 旅行ちょい話

 📌

定点観察;

60を過ぎてニュージーランド・オークランドに語学留学した。

貧弱な会話力で、よく時々の外国での仕事を済ましてきたものと、その蛮勇は自嘲ものだ。

遠く中学時代から英語を習っているではないか、単語は十分じゃないか、ああ情けない。

このたどたどしさを少しはスムーズにしたい。

歳をくっていてもそれが動機だった。

6ヶ月間の学生である。やはり僕の年代は多くない。

100人の中に数名という割合だ。でも気にならない。

私は巧まず順応力が高いのである。

気楽風のおっちゃんなので、若い人たちも違和感なく近しく、いろいろ誘ってくれる。

イタリア人、フランス人、韓国人、カナダ人、ドイツ人、みな条件が同じなので壁がない。

当初はお上りさんよろしくで、あちこちの通りやカフェを回った。

よく歩いた。

朝7時にはカフェが開いている。朝食はいつもカフェである。

キョロキョロ歩きが2ヶ月ほど過ぎた頃から、

ある広めのカフェばかり行くようになった。

いつも同じ注文をするので顔も覚えられた。

このカフェの朝は混む。

いつも壁側の中程の席で、出入り知る客の動きを観察することが面白くなっていた。

出勤前の人たちの様子が見て取れる。

顔に見覚えのある常連客が何人も何組もいた。

それぞれのパターンも変わらない。

いつも珈琲をテイクアウトして職場に向かう人、

必ず書類に眼を通す人、いつも座り方が同じカップル、いつも誰かと声高に話す人、

今朝は機嫌が悪そうな人、服装や持ち物、店員との間の取り方、

どれも普段の表情が見えて興味深い。 

移動の多い旅行にはない定点の面白さである。

 

旅先で日本語を良くするフラン人に、フランス人は外国人に冷たいと言ったら、

彼女はフランス人はフランス人にも冷たいのよと言った。

僕は目からウロコ・・の合点がいった。彼らは他者に幻想を抱かないのだと思う。

フランス人への印象に限らず、私たちは異国人の親切を暗に期待しすぎている。

「人は親切‥」は当然のことではない。

余所者が疎まれ、警戒される事は自然であって本態的な反応なのだ。

それが第一義だ。

日本人は親切だと言われ慣れていることの奢りか、訝しがる感覚が鈍化してないか。

どうも表面的な印象に幻想を持ちすぎて、誤認してしまうことが多そうだ。

人の柔らかさとか親切とは一体何だろう。

 

バングラディッシュで案内の現地人と2泊の遠出をした。

食事は町や村の食堂、トイレは見つかればどこでも入った。

広い食堂も時間によって満席に近い、一人スプーンで食べるのも目立つので、

手で挑戦するのだがいつも上手くいかない、彼らの見事な指使いには適わない。

当たり前なのだろうが、器は見事に拭われている。

食事後、彼らは使った指先をちょこっと洗うだけで済み、

僕は両手を洗うことになる。

村のトイレでは、目の前に空き缶がぶら下がっていて、大きめの缶に水がある。

紙を使うにしてもそれを捨てるところがない。

現地流にやりたいという好奇心もある。

だが、やはり水を上手く尻穴に運べない、的を外して広めに濡れてしまう。

汚れた自分のお尻に指が触れる事への抗いが邪魔になる。

このままだと缶の水がなくなってしまうゾと心配したりする。

しかし、このご当地流の尻洗いは、紙で拭うよりよほど理に適っている。

近頃は簡易なお尻シャワーの出現があって助かる。

 

 

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それぞれの旅

2017-07-13 | 旅行ちょい話

📌

旅は、緻密に考えて出かけるより、おおざっぱに出かけた方がいい。

 

すべてを,些細なことも含めて,旅に置き換えて過ごす。

寄り道、遠回りがあって、旅の愉快さが膨らむ。

日常の姿は質素で、非日常のそれは豪華である。

旅はゼイタクな幻を用意してくれる。だから,旅は好まれる。

すべてを旅として感じる境地になれれば、あんがい悪くない。

 

どんな小さな旅行であれ、それは贅沢な時間だ。

自宅を踏み出した途端に、すでに軽い興奮のなかに自分がいる。

その軽めの気分を悟られぬよう、あえて澄まし顔をしたりもする。

五感がフル稼働し始めて、いつもの乗り物でさえ違って匂う。

願わくば観光スポットは避けたい、ではどうする、分からない・・ 

行き先を定めずただ違う場所に行ってみるというのも、

だらしない感じがあって案外愉快である。

豊かな旅は、豊かな好奇心が見つけるてくれる。

見なければ見えない。

歴史や風物に感じ入のも良いけど、

目に映る雑景を無駄に観察するのも、
なにかしら気持ちがユルんできて面白い。

旅行の特権というか、

訪れた所のもろもろが自分のために用意されたような気分になれる。

そこで生活する苦労を避けて、ただ心地よい時間を味わって、

気ままに去るという特権。

いったん旅に潜れば、

好奇心が勝手に増幅することこそ旅の力である。

 

 

 

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