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もはや世界中が知っていることだけど、
ある国は、世界の安物工場として名をなし、どんどん売りまくり、
巨大な成金国に成長(?)した。次に世界中からどんどん買った。
俺がいなくては世界の経済発展はないだろうと自信タップリである。
物も知恵も技術も文化も金で買えるぞ・・・、全国民がそう思っている。
そこまではまだ良しとしても、その売りまくり買いまくりは、
この国の評判に合致していないところが恨めしい。
内でも外でも、食い散らかした食卓テーブルの様子に似ている。
後のことは知らんぷりである。恥知らずを自己主張とすり替えている。
金にさえなれば、ドブ水からだって食用油に化けさせる。
他国ではめったに見られない不良商品が、次々出現して世界に警戒されている。
トイレの汚さは200年前のようだ。まさに世界のレベルとかけ離れている。
今更ながら、やっぱりトイレはきれいにしようかと気がついたぐらい。
良質な社会になるための大事なことが、遠くに放り投げられてきた。
金銭に換算できないものは、むしろ忌み嫌われきたかのごとくである。
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一党の行方
一党独裁は強い統制力を武器に、70年間脇目もふらず13億人社会を運営してきた。
アル中患者が決して酒を手放さないように、
この70年間、独善的統制を片時も手放さず、ひたすらに正義としてきた。
かつて毛沢東が仕掛けた百家争鳴と文化大革命は、大衆を篩にかけ、苛烈に愚弄した。
国民は、まるで底引き網にかかった大量の魚のように仕分けられた。
あらゆる分野の表現や情報が恣意的に管理され、不服従者は露骨に排除される。
だが、支持者たちはその’正義性’に合点している。
人民は押さえつけるべし、天安門事件でも世界は独裁の暴力性を知ることになる。
一党の必然として、官僚の腐敗と収奪の大システムを発生させる。
幹部の巨額な汚職が厚顔に罷り通る社会が、この国の根深い実像に成ってしまった。
国民も、あらゆる層が金銭的な利得以外の美徳を見出せなくなって、拝金者に傾斜した。
腐っていようが人のものであろうが、専ら利を求めてその策謀のために蠢く。
モラルや公正や品性などは、現金化出来ないから見向きもされない。
空気と水と土壌が極限に汚染されている現状も、むしろ積極的に座視されている。
生産行為でも生活作法でも、その行儀の悪さに他国は驚きを隠せない。
商行為は悪辣に劣化し、世界は悪意ある商品を知ることになる。
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膨らむ経済力を過信している一党政府は、恥辱の100年歴史の反動からか、
世界を相手に性急な強圧外交に酔っている。天安門から世界を睥睨しはじめた。
世界から何を批判されようと、外聞を常に不当であるとしている。
そうした外聞をまるで気にしないように見受ける。
国際裁判が何を言おうが、国際契約をキャンセルしようが、協力事業を放り出そうが、
彼らの行動規範はびくともしないようだ。
世界は中国の利益のためにある、不評がどうした?
一路一帯で市場はますます広がるぞ。宇宙技術も空母も進んでいるぞ。
行け行けどんどん、中国はいつも正しい。
国一丸となって、世界中にばらまいた負の評判を、どれほどの時間で消せるだろうか、
消すつもりはないかも知れない。中国流に半歩の謙虚さも必要ないと思ってるだろう。
無節操というブランドなしでは、中国人は精彩をかいてしまうのか。
支配層は、成果と引き換えに発生した負の重さに痛みを覚えないのだろうか。
仮に中国サイドに立ってみたとしても、もうこの体制の役割は終わっている。
この社会は、一党支配の弊害の大きさを知るべきである。
建国から70年経つこの国の開発や発展は、歴史大国としてむしろ非情に遅い。
一党独裁で建国の近道を通ろうとして、国土も国民の意識も食い散らかしてきた。
社会の有り様は極端に偏ってしまい、多面的な社会の成熟を目指すなら大変な遠回り
である。
だがなお、強欲な支配層を見ていると、一党を手放しそうには思えない。
13億の巨大な社会に発生する多様な隘路や矛盾を、彼らは変わることなく、
これからも強力な抑圧と制裁で、一党すなわち愛国に封じ込めるのだろう。
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多様性や融和の拒否
10億を超える民を一党の支配機構で治めうるとするのは、無茶苦茶な話だ。
人間にもその集団にも、もともとそんな公平な経営能力は備わってない。
ただ融和を目指す知恵が備わっているだけだ。
中国の政治史は皇帝制から一度も脱け出した事がないので、
人民革命が実現しても一途に党独裁を選択した。民主化の匂いもない。
文化大革命などという悪政を経てさえ専制を堅持してきた。
やはり彼らは古代以来の皇帝専制の治政しか発想しないようである。
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共産党一党の理念と手法のみが中国の正義であるとしている。
過去の治世に勝る徹底した統制で異質を細部に至るまで排除し続け、
排他主義に徹したある種の宗教的社会である。党主席はつまり教皇である。
膨大な人口に最大公約数の幸福と安心を一党で実現できると思い描いているというより、
教皇派たる共産党独裁の強固な構築だけに集中している。
全ては党組織と党員のためにある、軍隊も然り。
巨大な軍隊さえ共産党の領導でしか動かないと規定している。
建国に民主化なんぞ何の薬にもならないと、鼻で笑っている図である。
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その独裁制はすでに80年を数える。成果はどうだ。
3億に幸福が訪れても、残る10数億の民は蔑ろにされているだろう。
基本的な人権や報道の自由は正面切って不正義とされる。
高らかに謳った人民の革命は、長年の独裁で社会のあらゆる層に不道徳を
浸透させてしまった。この国の社会通念はすっかり変容した。
国土の汚濁や党員の汚職、恫喝に塗れた偏重社会の出来あがりだ。
世界中がその悪質さを知っている。
この独裁党は、多党制治政の他の国々が怖れないことを怖れている。
彼らは多党制など夢にも見たくない。一党の正義が崩れるからだ。
染みついた腐敗を追放する強権キャンペーンさえ、本音は政敵潰しである。
何を手に入れ、何を失っているだろうか。
額面世界一の経済力を誇ることの虚実がはっきり見える。
諸外国を恫喝する悪癖さえ彼らなりの誇りを擽るらしい。
根付いた悪心を中和するには、物心とも倍する歳月が必要だろう。
社会はゆっくりしか変れない。
一党制は多党制よりはるかに人間を貶める。
それでも彼らは正義と言い続ける。
何事にも次の場面が待っている。
この国は一党独裁のあとに、
また新たな皇帝を出現させることしか出来ないのだろうか。