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愛機で撮った写真を中心にアップします。

一過性全健忘症

2012年01月08日 | 雑記

昨年暮れ(2011年12月25日~29日)

八方尾根スキー場に夫婦でスキーをしに行っていました

そこで 凄い体験をしました



26日

時々吹雪く大変寒い日でしたが

ゲレンデ状態は良く

午前9時30分頃から

パノラマゲレンデ上部で

気持ちよく夫婦でスキーを楽しんでいました



ゲレンデが込んできたので

11時頃 少し早い昼食にしようと

うさぎ平テラス に行く為

パノラマペアリフトに乗りました

リフトに乗っている間は

「今度は子供達も一緒にどこかへ滑りに行きたいね」

みたいな たわいない夫婦の会話をしていました

リフトを降り うさぎ平テラス に向け 歩き始めたときに

事が起こりました
 
妻 「ここは何処?」

私 「うさぎ平」

妻 「ふ~ん ここで何してたん?」

何言うとんねんこいつ?? とは思ったんですが

私 「ここで気持ちよく滑ってたやん」

妻 「ふ~ん スキーしてたん これから何すんの??」

こりゃ やっぱり おかしい

僕は誰 自分の名前は

子供達の名前 住所 孫の名前は

このような質問にはちゃんと答えられます

でも

今日は何日 今なにしてた これから何をする

みたいな質問には 答えられません

転けてないし 頭を打ったりはしていない

寒さで脳の神経がどうにかなったのか??

このまま動かさない方が良いのか

体はしっかりしているように見える

とにかく建物まで行き温まった方が良いのか

いろんな考えが浮かんできましたが

予定通り すぐ前にある うさぎ平テラス まで行くことにしました

私 「あそこまで行って ご飯食べよ 行けるか」

妻 「大丈夫」

少し歩きました

妻 「何の為にここ歩いてんの?」

私 「あそこで ご飯食べる為」

妻 「ふ~ん 今日は何日?」

私 「12月26日 もうちょっとやし 頑張って歩こな」

数分間歩く間に この会話が何度も繰り返されました

こりゃ やばい (-_-;)

うさぎ平テラス に 無事到着

うさぎ平テラス には 入ったところに スキースクールの受付があります

ちょうどそこに 昨年お世話になったインストラクターの先生がおられました

何と 妻が その先生に

「お久しぶりです」 と 手を振っています

は~!? 今までのは何やったん(?_?)

もどったんや よかった よかった

とりあえず トイレに行かしました

交代で私もトイレへ

その間 先生がおしゃべりしてくださってました

ちゃんと つじつまの合うことを話していたようです

ようわからんけど もどったんや と ホットしたのもつかの間

妻 「トイレ行ってくる」

私 「さっき行ったとこやん」

妻 「ふ~ん ほんならいいわ 今日は何日? 今何時? これから何するの?」

やっぱりあかん(>_<)

パトロールの方を呼び 見て頂きました

脳しんとうを起こした方はこのような状態になる

何人も同じような状態の人を見たことがある

でも 転んだりしていないと言う事なので心配

すぐに山を下りてCTのある病院で診てもらうように

と言うことになりました

体はしっかりしているので自力でゴンドラにに乗り下山することにしました

ゴンドラに乗っている間中

妻は

「ゴンドラって登るときに乗るもんでしょ 特別に頼んで下ろしてもらってんの?」

(下山用にもあたりまえで使えると何度も説明しました)

「保険証持ってないのに病院診てもらえんの 高つくのと違う?」

(保険証 持ってきてるよ と 何度も言いました)

「今日は何日? 今何時? これから何するの?」

こんな会話を繰り返しました

私はこの先どうなるのかと不安で泣きそうな状態でした

ゴンドラを下りタクシーで宿まで着替えに帰りました

ほんの数分の乗車の間に

妻が何度も何度も同じ事を言うので

タクシーの運転手さんも心配し

「着替えなんかしてないで早く大きな病院へ行った方が良いんじゃないですか?」

と言ってくれましたが

スキー靴を履いたままではしんどいので 部屋に帰って 出直すことにしました

昨日から1泊していることもわかりません

部屋がどこかもわからないし

部屋の中にある自分の服も何処に何があるかわかりません

私が手伝い 着替えを済ませ

待っていてくれたタクシーで すぐ近くにある

CTのある病院へ向かいました

骨折の急患が先におられたので診て頂くまで1時間弱待ちました

その間も

「今何時? 診療時間内なの? 特別に診てもらうの?」

「保険証無いのに大丈夫?」

「今日は何日?」

「これから何するの?」

こんな会話の繰り返しでした

順番が来たので CT を 撮ってもらいました

ほんの数分後に先生から結果発表

「結果から言います 問題有りません」



脳には何の異常も無く とっても綺麗

一時的に脳に虚血状態が起こり

このような状態になった

数時間後には元に戻る

原因ははっきりしないが

こういうことって有るのです

心配いりません

元に戻ったら スキー楽しんでください

て事でした



ホッとしましたが

横にいる妻は

数分前に行ったCTの事もわからない状態

ホンマに大丈夫なん??

ここは先生を信じるしかない

早く元に戻ることを祈ろう

タクシーで宿に帰ったのは午後3時頃になっていました

妻の状態は変わりなかったですが

昼食がまだだったので食べに行くことにしました

まずすぐ近くのラーメン屋さんへ

夕方までクローズ

次はすぐ横にあるおそば屋さん

やはり夕方までクローズ

妻 「あのラーメン屋さんやったはるみたいやし行ってみよ」 

私 「夕方までしまってるて書いたったやん」

妻 「そんなことはない やったはる」

しかたないな~と さっきのラーメン屋へ

当然のことながらしまってます

妻 「しまってるね あっ!! あのおそば屋さん開いてるみたいよ」

またさっきの おそば屋へ

妻 「しまってるね あのラーメン屋さんやったはんのとちがう」

またまた さっきの ラーメン屋さんへ

こんな事を数回繰り返し 少し離れた洋食屋さんへ移動

無事昼食を済ませましたが

妻の状態はあまり変化無く

早く回復して と 祈っていました

宿に帰ってからも

数分おきに同じ質問攻撃に遭い

自分自身の頭がおかしくなってきたので

寝かせることにしました

10分おきぐらいに起き

「今日は何日? いつ帰るの? だいぶ頭はっきりしてきたしもう大丈夫」

これの繰り返し

つらかったです(-_-;)

妻が寝ている間に

持参していたノートパソコンで

同じような状態の情報が無いか調べていたら

有りました

一過性全健忘症

もろにこれです

かなり安心できました

状態はあまり変化していませんでしたが

夕食を食べ お風呂に入り 本格的に就寝

翌朝目覚めたときには 普通に戻っていました

ただ

26日の朝食ぐらいから夕食までの記憶は全く有りません

現在も同じです

どうでも良い記憶なので 戻らなくても良いです

27日からは 予定通り スキーを楽しみ

元気に帰ってきました

帰宅してから 念のため MRIを撮り

神経内科でも診て頂きました

典型的な一過性全健忘症

との診断

凄い経験させて頂きました

なんかちょっと人生観変わりました

今まで以上に妻を大事にします

(*^_^*)

コメント (5)
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