環境教育な日々

環境教育事務所 野の塾工房たまご代表の後藤清史のブログ

5月22日 国際生物多様性の日

2013年05月26日 | 日記
国際生物多様性の日

見た目の多様性と、見えない多様性
見た目の多様性を維持するだけでは、見えない多様性を守ることはできない
見えない多様性の質を守ること、それが持続性可能性を維持することにつながる



我々は、木が生きる森があってこそ木を使うことができる
木々が生きる森はだれも育てていない
雨、風、光、土、その他の生き物たち
自然の恵みを得て森は生きる

我々が木々を植えたとしても、それは同じこと
我々の力だけでは生かし成長させることはできない

自然に対して謙虚に生きる
自然を意識して生活する

目に見えない持続可能性を維持するために
「ライフスタイル」と違う、「なにか」の変更を求められている
この「なにか」とは、既存の「ライフスタイル」を形成する哲学や倫理観などを含む「ライフリテラシー」とでも呼ばれるものかもしれない

10月23日 公園視察への参加(公園での市民協働)

2012年10月20日 | 日記

10月11日に、パークネットワーク研究会主催の勉強会に参加。
今回は、大阪府が泉佐野丘陵に新設する公園を訪問した。
テーマは、市民協働による運営管理。
今はまだ造成中だが数年後には公園として公開される。
5年前から市民協働での運営管理を標榜し、公園用地で核となるボランティアの養成をしてきた。
当初の思惑と5年間の用地内で活動してきたことや、公開を控えての関係者の立場の変化によるズレが起きてきている感じをうけた。
それをズレと感じるか織り込み済みととるかは、当初想定(工程予測)がどの程度されていたかによる。

施設の設置では、往々にしてテーマや将来像が先に打ち出され、おおよその工期を想定し公開年が決定されているのではないか。
その後に工期の詳細を設定し、工期の中で市民参加をはかる。
工期的な発想からの養成行程なので、そこに携わる人々や社会状況の変化などは考慮されない。
その上、考慮されない完成図が既に存在していることが多い。


ボランティア養成型の市民協働は、庭木に近い管理過程が必要と考えている。
自由奔放に育っているようだが庭(公園)に合わせなくてはならない。
その木の役割を考え、完成後の姿を想像し底に植え付ける。
水をやり、時には剪定を行い、添え木も必要に応じて設置するなど庭のコンセプト合わせて、庭全体として育ていく。
設置者は庭とは何かを真剣に考え、成長過程に合わせ全体を調整し作り上げていくのだと思う。

一見自然林に思える明治神宮の森も作り上げてきたものだ。
どのように、どの段階に、どのような手をかけていくのか。
そして、それはなぜ行うのか?

市民協働は、植木のような静的なものではないかもしれない。
ならば、同様の育てを行うのであれば、それだけの手間暇がかかるということだ。
社内的な視点でなく、コミュニティー的(共同体的)な視点による関わりが必要ではないか。
良くある勘違いは、コアボランティアの想定矛盾にある。
利用者なのか、管理者なのか?
基本となるこの部分の想定をシビアに行うことが重要なはず。
想定が曖昧なまま、期待を込めた名前がつけられている公園が多いのではないだろうか。

さらに、公園をコミュニティーとして町に例えるなら。
設置者としてどのような状態の町(公園)にしたいのか。
町の住人(公園のコア利用者)としてどのようにそこに協力していくのか。
新規住人(新規ボランティア)やゲスト(来園者)たちをどのように迎え入れていくのか。
また、その人たちにどのような町(公園)に感じてもらい、どのように過ごしてほしいのか。


「公園とは何か」という根本的な部分をしっかり押さえないまま、市民協働が優先されていないかをPDCAのサイクルに載せて検証する必要がある。
市民協働は社会参加(参画)であり、参加する市民にも相応の責任が生じることを正直に伝えているだろうか。
市民協働ありきになっていないか?
タマゴが先か、ニワトリが先か。

市民協働を行政が養成すること自体、矛盾を内包しているのかもしれない。
公園運営のコーディネーターとして、市民協働による公園運営の難しさと面白さを再確認した視察でした。
現在かかわっている公園でも、もっと市民との協働を増やすようにしよう。



3月25日 求める日々

2012年03月25日 | 日記
12月下旬から3月半ばまでの動きを整理してみた
仕事を始めてから学ぶということを渇望するようになり
昨年ひょんなことから時間を得たことをきっかけに各地に赴きました
まだまだ受け止めた内容はまとめれていないですが、時系列に並べてみました

平成23年
12月15日(木)シンポジウム「野生動物の保全と管理の最前線」
 目的、獣害対策の最新動向について
 ・主に外来生物対策の地域取り組みについて知る

※都市部の公園にあった痕跡

12月17日(土)、18日(日)京都工芸繊維大学(ゲスト西村佳哲氏)の特別講義
 目的、リビングワールドの西村氏に会う
 ・ブラッシュアップ

平成24年
1月21日(土)京都環境教育ミーティング
 目的、現在の環境教育の現場動向を探りに
 ・環境教育の広がりとプロセスワークについての調査

1月23日(月)三重の新県立博物館の展示検討ワークショップ
 目的、教育についてのスキルアップと意見交換
 ・博物館における環境教育への取り組み状況及び、教育手法の確認

2月19日(日)アライグマ対策技術セミナー
 目的、アライグマ対策と近隣情勢についての情報収集
 ・西ドイツのアライグマ対策について知る

生ゴミを漁るアライグマ(西ドイツ)
※農作物の廃棄にも餌付く

2月25日(土)~27日(月)第4回つなぐ人フォーラム
 目的、発信と共有及び、情報収集
 ・自己確認

※オープニング

3月3日(土)、4日(日)幼児期における科学教育国際シンポジウム
 目的、体験型科学教育と環境教育との関係の確認とヒント探索
 ・体験型環境教育活動の理論整理

※学びのプロセス

3月12日(月)、13日(火)第1回環境人材育成研究交流大会
 目的、発信と大学等における環境人材育成に関する情報収集
 ・自己取り組みの確認のための発表

3月15日(木)シンポジウム「地域からの脱温暖化とエネルギー転換の将来ビジョン」
 目的、ポスター発表依頼への対応と情報収集
 ・発信と環境教育活動の普及

※交流セッションの紹介

そして考えたことなど・・・

〇アライグマ
隣接する行政が協働し、対応しなければならない状況になっている
ただ、多くの行政でその情報を多様な市民に同じレベルで落とし込めていない
野生動物との関係についての教育も進んでいない
持続可能性を考えた場合、必要な教育なのだが
野生動物への認識が薄い日本人にとっては普及が難しい教育かもしれない
今後も環境教育の一環として積極的に行っていく

〇学びのモデル
様々な「教育」と呼ばれる活動が各地で行われている
手法(活動)に注目がいきプロセスや学びのモデルへの関心が薄い
なんのために行うのか、それはなぜ効果的なのかを考えず
効果がありそうだから、人気があるからでは目的が違うのではないだろうか
発表の場は、他者の視点から学び、自己の考えを確認する
多くの場に出た経験から、たんに自己実現の場(単なる成果発表)ではないと考えている
互いの活動を報告し、より良いものを目指し練り上げる
そのような場が必要と考えている
ただ、学会のように堅苦しい場でなくても良いのではないでしょうか
お互いの活動を認めつつ検証を行う場
今年は主催として設置できるように動いていく

〇環境教育の普及啓発
環境教育の取り組み(活動)は多く行われているが、まだまだ一般化していない
各教育との整理も進んでいない
環境教育の説明を苦手とする環境教育関係者も意外と多い
それは、手法(活動)が先行し、理論理屈が追いついていないためかもしれない
穴を埋めれたとき複合教育(統合教育)としての環境教育の普及が進むと考えている
今更なのかもしれないが、環境人材育成研究のときの様に発表と議論を進めていこう

〇番外として
環境教育が取り扱う領域(環境の課題)が小難しいと思われ、一般の人との乖離があるのかもしれない
難しいのは環境課題なのか環境教育なのか、それとも説明する我々なのか
「環境のプロ⇒業界的」になっていないか
耳慣れない話を難しく話ていないか


どのような世界になってほしいのか
それを担う人材はどのような人か
必要な教育は何か
その為の教育活動はどのようなものが必要なのか
そして持続可能な社会を・・・

11月26日 清里での環境教育ミーティングに参加

2011年11月26日 | 日記
11月19日から11月21日まで山梨県の清里で開催された環境教育関係者が集うミーティングに参加してきました。
これは、日本環境教育フォーラムが主催し、20年以上前から毎年テーマを変え開催している「清里ミーティング」と呼ばれているものです。
今年のテーマは、「これからの日本の復興に環境教育がどういう役割を果たすのか」
このテーマに沿って多くの分科会が展開されていました。

主な参加の目的は2点。
①日本環境フォーラムが行う分科会「企業・NPO・学校連携の環境教育を考えるVOL2」での小学校環境教育支援の事例発表。
②RQ市民災害救援センターの分科会「災害救援組織の作り方」への参加。

その他にも魅力的な分科会はあったのですが、時間が重なり参加できませんでした。
とはいえ、全体参加者は180人余りあり、そうした人たちとの情報交流も大きな目的。
先駆的な取り組みを展開してきた諸先輩型の背中を確認したり、友人たちの頑張りを感じるのも楽しみの一つです。
参加者の多くは関東やその周辺からですが、東北からの参加もあり、遠くは北海道・九州からの参加もありました。
毎年、刺激を受け、自分の取り組みを見直す機会となっています。

会場は、清里のキープ協会清泉寮






取り組み紹介のブースも設置


エンディングは、屋外で


今年のテーマは、「これからの日本の復興に環境教育がどういう役割を果たすのか」でした。
野の塾工房たまごも3・11以降、2度被災地支援に参加し、現地活動の報告会などを大阪で実施してきました。そうした中で、環境教育事務所として、環境教育に関わる個人として、今後の展開など課題を持っての参加でした。

もっと詳しく知りたい方は、清里ミーティングのブログがあります。
3日間の様子が分かり易くまとめられています。
http://blog.goo.ne.jp/kiyosato_meeting


9月29日 自然のつながり

2011年09月29日 | 日記
9月の3連休を利用し、自然豊かな北陸の山を訪問
麓から見える山のさらにその奥にある森
自然の営みが静かに時を刻み、季節ごとに豊かな姿を見せる
初雪の知らせが届く11月末には、この森には入れなくなる
純然たる自然の支配が訪れる森

素晴しい自然を守ろうと呼びかける自分と、片や車を使いこの森を訪れる自分がいる