先日、某生涯学習センターからの依頼でプログラム指導に行ってきた。
とはいっても全体を見るのでなく、担当したチームを専属的に指導する。
取り敢えず今回の目的は、「協調性や協働して物事に取り組む姿勢を養う。また、プログラム体験を通じ達成感を味わう」
対象は、小学校5年生の男女混合の12名とのことであった。
ただし、現地についてからこのチームは、クラス混合でプログラムのための編成、残り3日間の宿泊体験(野外活動)では別にチームが決まっていることが分かった。
プログラムタイムは大きく分けて午前と午後、ハイエレメント(クライミングウォール)でのハイライト体験とそれ以外。
幸い、一番最後にメインとなる体験があるので流れは作りやすい。
先ずは、チームの雰囲気作りをかねてアイスブレイク
ルールは入りやすいが何もいわなければ動かない。典型的な指示待ち型。
取り敢えず簡単な課題解決のプログラムを行ってみるが、横とは話をするが全体として動こうとはしない。
チーム内で話し合いを呼びかける声が出たところでタイムアップ。
複数チームで動いているので場所を空けないといけないのが難点。
次はさらに難度が高いプログラム。
いきなり難しいわけではなく、少し頑張ればできるのが味噌なんだが・・・、出来ない。
失敗してもチームで考えていないから個人の失敗として次も個人的に上手くやろうとする。
体育会系の学生だと是でもできてしまうから性質が悪いが、そこは小学生いい具合に失敗を繰り返す。
なんとなく相談し始めるが昼食時間になりタイムアップ。
午後は、昼食後ということもありエネルギーを発散させつつ雰囲気を探る
緊張が薄らいだぶん逆に個人主義的な動きが目立つ。ただ、それを注意する子も出て来た。
是ならできると思い新たな課題を与える。
集団で動いても全体で統一を図らないため失敗が重なる。
このまま続けても同じことの繰り返しになると告げ、出来たことできなかったことを見つめなおすように勧めて放置する。
誰もが成功したい思いは同じ。
時間が迫り、あせりも出て、口々に様々な疑問や意見が出始めた。
でも、相手に伝え、みんなで解決するところに向かない。
このままでは時間内での達成は無理なため目標を再設定したうえで、チャレンジを即す。
出来そうと思う想いが集中力とそれぞれの心を高める。
10分後、いい笑顔がこぼれていた。
最後のクライミングウォール挑戦。
アカン、アカンといいながら登り続けた子。最初はやらないつもりだったが意を決してチャレンジした子。自分から梯子掛けや保定の手伝いを申し出てくれた子。命綱を持つことにチャレンジする子など、それぞれに思うところがあり、取り組んでいたようだ。
こんな短時間で人は変わらないかもしれないし、変わるかもしれない。
非日常の体験として流れていくことのほうが多いだろうことは重々承知している。
でも、きっかけが有ると無いでは大違いなのは確かだと思う。
あと、悲しいが野外活動のカレーとカヌーの達成感にはかなわないことは分かっている。
環境人材育成で非常に有効な手段なのだが・・・。
写真はイメージです