ノーやん日記パート2

まちの雑草学(下)

 曇り。風は強くないが空気が冷たい。「キリスト教と笑い」を読む。5分の4ページほど読み進んだが笑うところは一行もない。ただ一カ所「宗教改革者ルターの笑い」のくだりでおもろい話に目が留まった。ルターが16世紀当時の帝国議会を鳥たちの帝国における<カラスの議会>にたとえて風刺し、「多くの家に被害を与えているカラスやドブネズミなどを捕えてはどうか」と、暗示したというところ。昼はきしめん。

 先日の資本論学習会で第7編資本の蓄積過程を輪読していたら、ルターが高利貸しの大罪を告発し「グルデン貨幣ほどのカラスによって喰われて当然」と述べている話が注にあった。カラスは歴代悪の権化なんや。ルターとマルクスの証言でがぜん勇気が沸いてきた。午後、千里図書館で「戦後生まれの俳人たち」(宇多喜代子著)を借りる。

 ところで、きょうのまちの雑草学は、ハコベとヨモギ。ハコベはチューリップを植えているプランターにあらわれた。学名ステラリア。スター(星)に由来する。茎の片側に細かい毛が根元方向に向かって生える。水滴を根元まで導く構造や。水分の少ない冬の都会にぴったしや。繁殖の仕方も虫を介在せず自家受粉する。夕方花を閉じるとき、雄しべが真ん中の雌しべに集まって花粉を雌しべにつけるんや。種子の表面には突起がいっぱいありあちこち拡散する。ナデシコ科の2年草。花弁は5つ。

 ヨモギもちはぼくの大好物。子どもの頃ひな祭りのときにはたいがい頂いた。カキモチにもした。小川の土堤で摘んだ。そのヨモギ、いまはわがまちの道路わきに茫々と生えている。キク科なのに花は地味で、風が花粉を運ぶ風媒花。葉裏は毛が密集して白く、一本の毛が途中二本に分かれる。T字毛とよぶ。ロウを含み水分を逃がさない。お灸にもぐさを使うのはロウを含みじっくり燃えることができるから、という。人に有用な植物ならだいじに扱ってやりたいな。
目白の餌いまはむかしの繁縷かな 龍尾 
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(写真上プリムラ・ジュリアン、下お多福南天)

コメント一覧

ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%うれしいwebry%}ヨモギが人の身体にアレルギー体質を呼び込むという話がひろがって敬遠されているのは可哀そうです。
fm
ヨモギもちはぼくも大好物!ただ田舎で売っていた田舎くさいのが良かった。新聞紙に包んでくれた店があった。衛生的には見えないが、これがヨモギ餅!と賞味しましたよ。
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