ノーやん日記パート2

憐れ冬の花

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 雨。夕方上がる。きょうまでのところそう寒なかったがあすから冬将軍がやってくるという。身構える。「あした、北海道付近に爆弾低気圧というのが発生して急に寒なるらしい。毛糸のセーター出しといてんか」。勝手に出すと叱られるので賢妻の許可を求める。

 きのう古本屋で買った杉本秀太郎さんの「花ごよみ」を春夏秋冬の終わり冬から読み始める。八つ手から始まる。ヤツデの花にはアブやハエが集るとある。先日、竹見台団地でも見た。なんでかは書いていない。知りたい。

 冬の花に派手さはない。八つ手もそうだが枇杷もそう。永井荷風の「枇杷の花」には「枇杷の花は純白ではない。その大きさもその色も麦の粒でも寄せたやうに、枝の先に叢生する大きな葉の間に咲くので、遠くから見ると、蕾とも木の芽とも見分けがつかないほど、目に立たない花である。八つ手の花よりも更に見栄えのしない花である」とある。比較されたヤツデにとっては大迷惑な話。ぼくは八つ手に同情する。

 クリスマスや節分になると登場する柊の話も出てくる。春の花、椿と対比して冬の白い地味な柊の小花。薄田泣菫の詩「冬の鳥」に出てくる柊の「あかい実」について、著者杉本秀太郎さんは「冬に赤い実をつける柊というものはない」。ばっさり泣菫の詩の誤りを指摘する。柊の実は黒紫色。柊(モクセイ科)といってもセイヨウヒイラギ(モチノキ科)とかいろいろあるのでぼくには分からない。

 柊南天なら、わがマンション街のあちこちに植わっているので多少わかる(写真上)。低木のメギ科。春、黄色い小花をつけ、冬、紅葉する(写真上)。やはり目立たない冬の花。憐れ冬の花。われ汝を愛す。写真下は、紅葉するお多福南天。
          柊も赤ら顔なる冬の鳥 昇龍子

コメント一覧

ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%笑いwebry%}ありがとうございます。加齢による抵抗力の劣化に備えなければいけませんね。
fm
ワクチンは私には宗教的儀式です。始めたことはやめる訳にはいきません。効くか効かないかは私には分かりません。一応インフルエンザにはかからずに生きてきました。マクロ的には効いているとおもいます。必ずしも薬品業界のためのものではないと思います。
ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%笑いwebry%}ワクチンは使ったことないですが効き目ありですか。身体を鍛えるべしと散歩を心がけていますが。
fm
「柊も赤ら顔なる冬の鳥」

ユーモラスな句。佳作。

結構寒くなりましたが、ワクチン製造は遅れ気味、次回の診察までに間に合うかな。
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