けさは、別名「鈍根草」というミョウガのことを書いた本を読む。ミョウガを食べると物事を忘れるとよく言われる。もちろん迷信だが江戸時代に広まったらしい。「茗荷」のいわれを植物学者の稲垣栄洋さんが書いている。
釈迦の弟子の十六羅漢に周梨槃特というのがいて「彼は物覚えが悪く、お経はおろか自分の名前さえ覚えられず」名前を札に書いてぶら下げていたがそれさえも忘れたという。その名札が「名荷」だった。彼の死後お墓から不思議な草が生えてきたのでそれを「茗荷」と名付けたとか。これも嘘っぽい話だがおもろい。
ところでミョウガは生姜とともに愚老の好物。夏の冷奴や素麺には欠かせない薬味。落語の「茗荷宿」は宿屋の主が客に大金の入った財布を忘れさせようと茗荷料理でもてなしたが、客が宿代を払うのを忘れて行ったというドジな話。
実際のミョウガは物忘れどころか、香りに集中力を高める効果があるという。相当に古い野菜で、「魏志倭人伝」にミョウガを意味する言葉があるそうです。「物忘れも極めると、ついには煩悩を忘れる」ということらしい。ノータリンのノーやんもしだいにその境地に近づきつつあるのかな。写真上=千里みどりのさんぽみちのアジサイ。下=津雲台団地のツユクサ。
煩悩を忘れる頃や茗荷の子 昇龍子
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ノーやん

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