ノーやん日記パート2

カラスのうた

 きょうも朝からいいお天気や。自転車で坂道を登っていると、「カッカッカッ」と頭の上でカラスが二羽鳴いている。仲間同士の笑い声のようにも聞こえるし、人をおちょくっているようにもみえた。
 というのは、きのうの朝のこと。不燃ごみの山の上にハシボソのやつが乗っかって袋を突っつき破っている。1メートルと離れてないところを人がつぎつぎ歩いてるのに素知らぬ顔や。出窓から見つけたがどうしようもない。管理員さんが見つけ、追い払おうとしたら、サッと逃げよった。人をなめるのもええかげんにせェ、と言いたい。言っても聞く相手やないけど。カラスのことを掃除屋などと持ち上げる人いてるけど間違いやと思いまっせ。
 「カラスなぜなくの」いう可愛らしい唱あるけど、昔はもっと憎たらしく唄っていたんやで。たとえば、会津若松地方の「烏何処さ行ぐ」は全国共通の唄で、
烏烏何処(どこ)さ行(い)ぐ
天寧寺(てんねんじ)の湯さ行ぐ
手に持った何だ
粟米 粉米
俺にちっと呉(く)んにゃいが
呉れれば減(へェ)る
減ったら作れ
作れば冷(つ)みでェ
冷(つ)みだが あだれ
あだれば 熱(あ)っち
熱っちが 退(の)げ
退げば 痛い
痛げりゃ 鼬(いたち)の糞(くそ)つけろ
                       (岩波文庫「わらべうた」)
広島の「烏かねもん勘三郎」も、カラスとの問答歌だがカラスを憎たらしげに歌っているよ。
たそがれのなにか落としぬ鴉の巣 耕一
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