伝える責任

2019-02-09 20:32:20 | 活動報告
今春の統一地方選挙に向けて、街頭演説の頻度が増えてきました。
底冷えのする寒さにも、上州名物からっ風にも負けていられません。

この日は倉賀野町のスーパー前で演説を行い、厚生労働省が毎月勤労統計の不正を働いていた問題について訴えました。
労働者の尊厳を踏みにじる組織な的な犯罪行為です。





労働者の尊厳を守る闘い

私が政治の道を志すきっかけは、労働者の尊厳を守る闘いでした。

大手電機メーカーのIT開発部門で派遣労働者として約9年間勤務していた私は、次第に責任の重い業務を任されるようになります。
3年以上の長期にわたって、大規模開発プロジェクトにおける新部門立ち上げやプロジェクトマネージャ、社員教育や海外子会社への教育などに携わりました。



これらはもちろん、契約外の業務です。
当時の派遣法では、こういった状態が3年以上継続した場合、派遣先は派遣労働者を社員として登用しなければならないと規定されていました。
大手電機メーカーは、これを怠っていたことになります。

そして、業績の悪化を理由に突然の雇い止め。
モノづくりの仕事を愛していた私は、この事実を受け入れられませんでした。



心ある方々に支えられて、大手電機メーカーに雇い止めの撤回と社員への登用を求めて団体交渉を重ね、派遣法違反の認定を勝ち取ります。
1年にも及ぶ苦闘でした。

納得のできる条件を提示してきた大手電機メーカーと和解に至ります。
しかし、派遣先が過去に違法行為を行っていたとしても、その時点まで遡って社員に登用しなければならないという規定が派遣法にはなく、職場復帰はかないませんでした。

この闘いを通して、私は生まれてはじめて政治と生活に密接な関係があることを知ります。
企業団体献金を受け取っている政治家が、企業がいつでも派遣労働者を使い捨てできるように、法の抜け穴を用意しているということを身を持って感じたからです。



こんな不条理な世の中を変えなければと、政治の道を志すことを決意しました。


毎月勤労統計の不正は許さない

街頭演説で訴えた厚生労働省が毎月勤労統計の不正を働いていた問題も、決して見過ごすわけにはいきません。

この不正により、失業保険を含む雇用保険や労災保険などで、2000万人を超える方に567億円もの被害が生じています。
給付を受けていた方は、失業で収入の道を絶たれ、あるいは労災で一家の大黒柱を失うという、最も辛く厳しい状態にありました。
それなのに、労災で亡くなられた遺族年金で27万人、1人平均約9万円も給付が少なかったのです。

労災認定の高いハードルを決死の思いで乗り越えたご遺族にしてみれば、国がごまかして保障額を減らし、発覚しても秘密裏にデータを修正していたことに対して、二十三重にも裏切られた思いではないでしょうか。



許しがたい悪行です。

それだけではありません。
物価の動向を踏まえた賃金の本当の値打ちを示す実質賃金にも、多大な影響を与えるということが明らかになっています。
昨年の実質賃金は、実際には大幅マイナスだった可能性が指摘されているのをご存知でしょうか。

安倍自公政権は、物価の上昇を織り込んでいない名ばかりの賃金指標をもとに賃上げを誇り、今年の10月から消費税を10%に引き上げる根拠としてきました。
毎月勤労統計の不正で、その根拠が完全に崩れ去ったことは明白です。

家計消費が落ち込んでいることにも、完全に目をつぶっている安倍自公政権。



偽りの数字を用いて景気は良くなっていると国民を欺き、低所得者ほど負担が重い消費税を更に増税して、大企業や富裕層に大減税で優遇するような政治家に、国の政治を任せられますか?
そんな政治家の横暴に手放しで賛同し、組織的にバックアップする県議会議員や市議会議員に、県政や市政を任せられますか?

政治と生活には密接な関係があると記しましたが、こんな腐った政治にピリオドを打たなければ、ますます貧困と格差は広がるばかりです。

政府は毎月勤労統計の不正問題に幕引きを図りたい考えですが、そうはさせません。
日本共産党は、野党と力を合わせて真相究明のために全力を尽くします。



国民を欺くのではなく、国民に真実を伝えることこそ、政治家の本来の使命なのではないでしょうか。
責任を果たすために、あしたもあさっても街頭で訴えます。

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