原発問題に関する情報を取捨選択するために(第1話)

2016-02-09 20:36:23 | 活動報告
ネット上に転がっている情報、テレビや紙面などで報道される情報などなど...
そんな膨大な情報の中から何を信用するに足る情報として取捨選択すればよいのか、時として分からなくなってしまうことはありませんか?

一方、情報統制などによって公開されるべき情報が公開されず、何を信じてよいのか分からなくなってしまうこともあると思います。
例えば福島第一原発事故に関して、放射能汚染水が海に漏れ出していることが相次いで明らかになりましたが、政府と東電が対策を講じなかったうえに情報を隠したことに対して、漁業に携わっている方は勿論のこと、多くの皆さんが不信感を募らせたのではないでしょうか。

こういった状況のもと、限られた時間の中で偶然目に入った情報だけを鵜呑みにしてしまい、それ以外の情報を一切シャットアウトしてしまう...これほど恐ろしいことはないと思います。なぜなら、知らず知らずに偏った情報で頭の中が埋め尽くされて、真実を見分ける思考の妨げになってしまう危険性があると考えるからです。

そうならないためにも、私は自分への戒めとして、特に以下の点に留意して情報を入手し取捨選択するように努めています。

1.複数の報道機関から発信される情報を比較・検証する

2.先入観を排除して現場の声を聴く

3.様々な分野に携わる専門家の意見を広く聴いて物事を多面的に捉える下地をつくる

4.その道の専門家の講演会などに参加して物事を深く掘り下げる


今、地域住民の不安を無視する形で、また国民世論を無視する形で、政府は粛々と原発再稼働を推し進めようとしています。民主主義の根幹を揺るがす暴挙であり、決して許されることではありません。
私は、子どもの未来を守らなければならない大人の責任として、また子々孫々のことまで案じなければならない地球人の責任として、このまま黙って原発の問題を放置するわけにはいくまいと思っていますが、これまで原発の問題に深く関われずにモヤモヤした思いで過ごしてきたのも事実であります。



このモヤモヤを払拭したい。そう思っていた矢先に、『放射能から子どもを守ろう!高崎の会』主催の原発問題に関する講演会の話を耳にしました。講師は、NHKの「クローズアップ現代」や日テレの「世界一受けたい授業」などにも登場。石原伸晃環境大臣の放射線に関する勉強会で講師も務めた『安斎育郎』先生です。
先に情報を入手し取捨選択するための留意事項として「4.その道の専門家の講演会などに参加して物事を深く掘り下げる」を挙げましたが、そんな私としては、こんな貴重な機会を逃す手はありません(笑)
講演会への参加を即決し、その場でチケットを購入しました

安斎先生は放射線防護学や平和学の第一人者で、長年にわたって国の原子力・核政策を激しく批判してきた、いわば福島第一原発事故を予見していた数少ない専門家の中の一人です。また、福島第一原発事故後、福島に毎月通いながら、現地で放射能調査に基づく被爆低減方法の提案や実践活動に取り組まれてきた、福島復興のために最前線でご活躍されてきた方でもあります。
そんな安斎先生の講演は圧巻でしたね

講演の模様は次回のブログで

※決して勿体ぶるわけではありません。続きを書く時間がなくなってしまいました。申し訳ありません

滋賀で先進的な取り組みを学ぶ

2016-02-04 18:54:35 | 活動報告
1月12日から1泊2日の日程で、先進的な行政政策を学ぶために滋賀県の大津市と近江八幡市に行ってまいりました。

釣り好きが高じて全国釣り行脚の旅に出た際、真夏の盛りに琵琶湖に立ち寄ったことがあります。
あれから13年と5ヶ月...あの時と何も変わらない雄大な琵琶湖が、再び私を迎えてくれました。


1月12日の早朝に高崎を出発して、お昼前には大津市に到着しました。
大津市では、発達障害児の早期発見と対応を結ぶ行政システム『大津方式』を学ぶために、市立やまびこ総合支援センターを訪れました。


乳幼児健診の際に発達障害児を早期発見するための工夫、そして発達障害児の療育・保育にうまくつなげるための工夫が随所に見受けられ、大変参考になりました。
悩みを抱える親御さんのために、そして何よりも子どもの未来のために、一生懸命取り組まれている方々の姿勢が印象的でしたね

その夜、滋賀県に住む友人の温かいお計らいで『湖魚尽くし会』なる夕食会を開催していただき、地元の方々ですらなかなかお目にかかれない湖魚料理を堪能しました。
カリスマ漁師さんをはじめ地元の方々と一緒に幻の琵琶湖の幸を囲みながら、翌日の視察地である近江八幡市の政策に対する現場の声も含めて、貴重なお話をたくさん伺うこともできました。


ビジネスホテルで1泊し、1月13日の視察先である近江八幡市役所へ。


近江八幡市では、前夜に伺った地元の方々のお話を踏まえて、公共交通利用を促進する様々な政策を学んできました。
網の目のように路線が張り巡らされた12人乗りの市民バス『あかこんバス』や、市中心部に自家用車で流入する観光客の抑制を図る取り組みや、公共交通利用促進のための啓発活動について、その起源から現状の問題点に至るまで詳しくご説明いただきました。
超高齢化社会を迎えるにあたって、高崎市は脆弱な公共交通網を改善することが緊急課題ですが、そのヒントが近江八幡市の政策に隠されていたように思います。
そして、驚いたのは前夜に地元の方々から伺っていた不満を、余すことなく担当部署が把握していたこと。
地域住民が抱える問題意識を行政がしっかり共有していることに感心しました。
もちろん、視察先の市役所から近江八幡駅までの足は『あかこんバス』で


学んできたことを高崎で活かすために、これから色々と模索していこうと思っています