工夫を凝らしたスイーツを取り揃えてらっしゃる清田区の和菓子店「御菓子処みつや」さん。
今回は和菓子店ならではのロールケーキを紹介したいと思います。
私にとって初めて見たロールケーキは、自宅にあったガスオーブンの付属品のレシピ集に載っていた「ジャムロール」でありました。
最初、ロールケーキの基本形はジャムロールで、アメリカから伝わったものではないかと考えました。
しかし、確認のためネットで調べてみると、予想とは全く違っていて、意外と古い歴史のある食べ物であることが分かりました。
ウィキペディアによれば、ロールケーキの発祥については諸説あり、はっきりと分かってはいませんが、主に以下の二つの説があります。
- スイス料理「ルーラード」がイギリスに伝わり、それを参考にしてお菓子を作った。
スイスを旅行したヴィクトリア女王がイギリスに伝えたとも言われる。 - スペインのカスティーリャ地方に「ジプシーの腕」と呼ばれる菓子があり、それがロールケーキの元となった。
いずれにせよ、日本には16世紀半ばにポルトガルを経由してロールケーキの原型とも言えるお菓子が伝わったとされており、そのお菓子から「伊達巻」や愛媛県の銘菓「タルト」が考案されたそうです。
よって、第二次世界大戦前からロールケーキ状のお菓子はあったのですが、 日本で一般に普及するようになったのは1950年代になってから。
山崎製パンが「スイスロール」を発売してからのことであります。
1990年代になると、パティスリーキハチがフルーツなどを巻き込んだ「キハチトライフルロール」が大人気となり、抹茶ロールやきなこロール、スポンジ生地の上にデコレーションを施した物など色々なロールケーキが登場するようになりました。
2009年にはローソンが販売した容器に細長く切ったスポンジ生地を立てて円筒を作り、中央にクリームを充填する「プレミアムロールケーキ」が爆発的にヒット。
これについては記憶に新しいところであります。
さて、簡単にロールケーキの歴史についてまとめてみましたが、ここでちょっと気になるのは「ロールケーキの種類」について。
最近、人気が落ち着いてしまったことと、ローソンの「プレミアムロールケーキ」の影響なのか、スポンジの種類もロールケーキの中央部分もワンパターンになってはおりませんでしょうか。
そんなことを「御菓子処みつや」さんの「挽茶ロール」をいただきながら思いました。

挽茶の香りのなんと素晴らしいこと!
ここまで緑茶の香りを楽しませてくれるスイーツはあったでしょうか。
お茶の味もしっかりしており、感心して唸ってしまいました。
お茶と最強コンビのあんこも、このロールケーキがおいしくなるのに一役買っており、つくづく生クリームじゃなくて良かったと思うのであります。
実に良いロールケーキ。
ロールケーキの奥深さを教えてくれた「挽茶ロール」を忘れないように、当ブログにしっかり記録したいと思います。

「御菓子処みつや」公式HP:http://okashi-mitsuya.com/
<参考資料>
- ウィキペディア「ロールケーキ」

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