山ヤさんの中には、ナッキーファンが少なくありません
ナッキーとはご存じ『ナキウサギ』のことです
ネズミではなく、れっきとしたウサギです
そのナッキーの生態について、先日お知らせした「北の山脈」に詳しく紹介が
されていたので取り上げたいと思います
川道武男さんといって、Wikipediaを覗くと、
1976年「ナキウサギの比較行動学並びに比較社会学」で北海道大学理学博士
1982年大阪市立大学理学部講師、1985年-2000年助教授
という経歴の方で、ナキウサギのようなマイナーな動物の生態を知る人としては
権威と言える人なのでしょう
その川道武男さんがこの本の「ナキウサギ物語」で紹介してくれていることは、
住居は、
・山地の岩のゴロゴロとしたその間隙を利用して住んでいて
・高度で言うと北見、置戸の400mから旭岳の山頂近くまで
・分布域は北は天塩山脈から、南は日高山脈のアポイ岳、西は夕張山系までで東は北見、置戸付近となっている
(以外にも暑寒、知床の山には居ないよう)
声は聞くけど、姿は見えず・・・というのはどうしてか?
・彼らの活動時間がいわゆる朝夕型で、日の出、日の入り前後1.5~3時間に限られるからだという
・天気には敏感で日中でも曇天のときにしばしば出てくる
・風に弱く、そよ風程度でも外に出てこない
【逢えるヒケツ】
その条件下で、すでに岩穴に入り込んでいるときは20分以内にだいたい出てくるのでじっと待つこと・・らしい
オスは「キッ」型で、メスは「ピッ」型で鳴くらしい
・オス特有なのは、「キッ」の連続と呼ばれるもので、「キイッ、キイッ」と4~6回ほど規則正しい間で鳴く
・メス特有のものは「ピュー」「ピィー」「キュー」「ピー」だそうだ
・どちらかが鳴くとすぐ鳴き返すといういわゆる“鳴き合い”というのをするらしい
8月になり、夏山に登山者が押し掛ける頃、彼らはもう冬支度の植物貯蔵を始めている。
高山植物を手あたり次第貯めこむ。草を口で噛りとって1本1本口で運ぶ。
北海道の冬は長い。9月にはもう初雪の訪れを知る。
そして長い9ケ月の暗い雪の中に彼らを閉じ込める。
厳しい冬の間は貯蔵した食物を食べ、雪の中にトンネルを掘って新鮮な針葉の幼樹やタランボの葉や木の皮をかじりにゆく。
時折り雪の上にも顔を出すが鳴く回数は夏とは比べものにならないほどわずかである。
写真はすべて2012年10月に、ニペソツ山(2013m)で一緒に登った山友Chiekoちゃんが
高価な一眼レフで撮影してくれたものです
確かに、山行時間が午後の陽の傾く時間になっていたことを思い出しました。
こうした条件を揃えて
来年もまた大雪、日高山脈でナッキーに逢いに行きましょう
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