本日のコラムで、詩人 川崎洋の詩の「一節」を初めて見ました。
【読売新聞 編集手帳 2020年(令和2年)7月1日より】
(本文)
◆詩人の川崎洋さんは17歳の次女から詩作を頼まれたことがある。半年のうちに両親を相次いで亡くした友だちに贈りたいからと。
◆悩んだすえ一緒に悲しむしかないと腹をくくり、書いた。
一節を引く。
<一日を我慢して 二日目を我慢してください/それが三日になり一か月になり/やがて一年になります/そして五年がたちます/そのとき/きっと今とはちがいます/ですから/今を我慢してください>
(『ことばの力』岩波ジュニア新書)
◆新型ウイルスによる死者が世界で50万人を超えた。日本でも900人以上が亡くなっている。
◆膨大な数の遺族がいつか悲しみがちがってくる日に向け、苦しくも歩み出している。高齢者を中心に死者が膨らんだ春先、女子高校生がわがことのように悼み、「お年寄りのために私ができるのはマスクを忘れないでいることです」と話すのをテレビで見た。川崎さんの娘さんしかり。世の中には、他者の悲しみへの共感というものを教えてくれる優しい人がいる。
◆太平洋の向こうの国々ではマスクをしない大統領が2人ばかりいて、話題になっている。優しい人にはあまり見えない。
尊敬する宮城まり子さんの言葉に、優しいことはつよいのよ があります。
そうありたいと思っていますがいつも総できるわけではありません。
ことばが大切な時代になったと思います。
どうぞよろしく!!
はじめまして。コメントをいただき誠にありがとうございます。
コロナ禍の中で、この4月から、新聞コラムの限られた紙面での「言葉」を、そして、記者の方の想いを「音声」で表現し、コロナを考えてみようと思い立ちました。おかげで、この「作業」の中で、何かしら、記者の想いを少し掘り下げることができ、「言葉」の重みを感じているところです。
宮城まり子さんの言葉も、その生き方も、今、多くの方に繋がっていると思います。
どうぞよろしくお願いします。