草野心平 御嶽神社社務所にて 1949年
今年の5月は特別だった。
窓外の景色は、「一変」した。なんと思い切りのよい『剪定』だろう! (^^)
詩人 草野心平の詩「五月」と題する一編を題材にして
今日の「よみうり寸評」(読売新聞)に、こうあった。
◆〈すこし落着いてくれよ〉〈少し休んでくれよ〉と5月に呼びかける。
詩人の草野心平は「五月」と題する一編に、この月への思いをつづった。
それは〈樹木や花たちの溢(あふ)れるとき〉であり、〈小鳥たちの恋愛のとき〉である。
〈雨とうっそうの夏になるまえのひととき〉でもある。
初夏のそうした時間があわただしく過ぎるのを惜しんだのだろう。
◆とりわけ今年の5月は特別だった。
新しい時代の幕開けと重なり、日本中が祝賀気分で初日を迎えた。
ならばその月の終わりに際し、例年にも増して愛惜が募ったかといえば、そうでもない。
むしろ改元へのカウントダウンを聞いた4月のほうが、過ぎ行く時間を強く意識したように思う。
◆先週来の暑さのせいでもあるのだろう。
時候の移ろいに待ったをかけたくなるより先に、本格的な夏になってしまった。
そんな感さえある。
◆この週末あたり、少し早起きして、つい見過ごした5月の名残を探すのもよろしかろう。
昼間は暑くても、そこはまだ初夏らしく朝晩は過ごしやすい。
よみうり寸評(令和元年5月31日)
*いわき市立草野心平記念文学館(草野心平の生涯)
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