あれは,あれで良いのかなPART2

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15兆円規模の追加経済対策,借金は10兆円増えるのですが・・

2009年04月09日 00時34分48秒 | 政治・選挙
政府与党はいわゆる景気対策として15兆円規模の補正予算を提出する方向で検討をしているようです。内容は,環境配慮型自動車などの購入助成や地デジ購入費の補助,1年限定のこども手当や女性のガン検診助成など,環境と生活に配慮した内容になっています。また,贈与税の非課税枠を住宅取得など限定という条件で500万円まで増額させることも検討しているようです。
この原資として,約10兆円の国債発行を見込んでいるとのことです。

追加対策、財政支出は15兆円=補正、過去最大に-政府・与党(時事通信) - goo ニュース

10兆円以上の価値があればよいのだが・・

まず,事業内容それ自体については何もいうことはありません。お金を流通させるという古典的ケインズ理論からすれば,自動車や住宅の取得というのは大きなお金が流れるわけですから,景気回復の起爆剤になり得ます。また,エコカーの流通促進を図ることは地球環境にとっても有益なので,優遇措置は結構有益であると思われます。
さらに,贈与税非課税枠を拡大することで,いわゆるタンス預金を流通させることが可能になります。
一方で,子供や女性の生活補助という観点も非常に大切であり,これは景気云々以前にやるべきことだといえるでしょう。

って褒めちぎると結構疲れますね(笑)。
いや,確かに景気対策に効果はあると思います。ただ,気になる点がいくつかありまして,それは,「1年ぽっきり」ということと,「借金が増える」ということです。
前者については,建前としては景気回復すれば不要だからといえるでしょうが,一方で「露骨な選挙対策」と見えないこともありません。もっとも,国民はバカではありませんので,そんな目先の利益だけですぐには動かないと思います。
一方後者ですが,これは両刃の刃です。景気対策ではマネーサプライを増やすことが大切なのですが,闇雲に借金を増やすと,それは「将来の子供達が地獄を見る」だけに終わってしまいます。「今が良ければそれでいい」というような「麻薬的効果」しかない経済対策は,長い目で見ると日本にとって猛毒になりかねません。
したがって,10兆円規模で借金をするのであれば,「確実な10兆円の回収計画」か「確実に10兆円以上の景気回復」を検証する必要があります。
何でもかんでもばらまけばよい,という時代ではありません。ケインズ理論が破綻したのはその点にあるのです。
政府与党としては,この予算案を通す際,国民に対して「10兆円の回収計画」をきちんと説明するべきでしょう。

ちなみに,民主党は21兆円規模の経済対策案を発表したようです。この案についても,同様な裏付け,これをきちんと行わなければ誰も食いつきません。

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