あれは,あれで良いのかなPART2

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民主党圧勝で政権交代へ!されど「新型インフルエンザ型」選挙か?

2009年08月31日 23時24分41秒 | 政治・選挙
衆議院議員総選挙では,民主党は308議席を取得し,単独過半数となったことで与党第一党となりました。一方,自民党は119議席と自民党結党以来最低議席となり,野党第一党となりました。これにより,政権交代が実現しました。

480全議席が確定(読売新聞) - goo ニュース

有権者は政策で民主党を選択したか?

まず,議席数の最終結果は次のとおりです。
 自民:119(-181)
 民主:308(+193)
 公明:21(-10)
 共産:9(±0)
 社民:7(±0)
 みんな:5(+1)
 国民:3(-4)
 日本:1(+1)
 大地:1(±0)


民主党は,単独で3分の2以上の議席こそ獲得できませんでしたが,それでもいわゆる野党連合になれば3分の2以上となりますので,仮に来年の参議院議員選挙で大敗したとしても,次の選挙までは基本的には再議決により議決を通すことができるようになります。まさに,これまでの自公政権と同じことができるようになります。そこまでやらなくとも,今の参議院は基本的に民主党が実権を持っているため,これによりねじれが解消し,法案が通過しやすくなるはずです。

さて,今回,自民党と公明党は,一気に191議席を失うという歴史的大敗を期することになりました。特に,現役閣僚や党幹部等が相次いで落選するなど,これまでの選挙ではあり得ない状況となりました。それだけ民主党の風は強かったということになります。
なぜでしょうか?

まず,自民公明という与党が惨敗したポイントは次の点にあると思います。
1 この4年間の自公政権がやってきたことに対し,完全に不信感を抱いた(年金問題,雇用問題,消費税増税問題など。)
2 絶対的な政治不信(政治と金,世襲問題,議員不祥事や傲慢な対応など)
3 士農工商システムの機能麻痺(地方議会,特定郵便局,農村部,土建業,商工業という自民党の絶対基盤が完全に崩壊した。)
4 公明党の支持基盤たる宗教団体の支持者の多くは,「基本的に庶民」であり,不景気の波をもろにくらっていること(したがって,必ずしも与党公明党に投票するとは限らない。)
5 大企業を優遇し,弱者をないがしろにしてきたことに対する怒り(投票率上昇は,まさに「非組織票」たる一般庶民票が増えたといえる。ブルジョアより一般庶民の方が人数は多い。)
6 総じて,「組織選挙」に甘んじてきたことに対するツケ(日ごろの政治活動がものをいうようになってきた。組織選挙システムはもはや昭和の遺産となった。)


逆に民主党が圧勝したポイントは次の点にあると思います。
1 「政権交代」のワンフレーズ選挙に徹した(4年前の郵政民営化選挙の手法を活用した。最近の有権者はワンフレーズに弱い。)。
2 拒絶した自民公明の受け皿として,野党第一党であった民主党を単純に選択した(消極的選択)。
3 マスコミの連日の報道に更に煽られた(以前はマスコミのあおり報道は裏目に出るといわれたが,最近は,有権者は単純にマスコミ報道に乗っかりやすい傾向にある。)。
4 日ごろからの政治活動(駅前演説,ビラ配り,無党派層を対象にした政策説明会などを丹念に実施している人が多い。)。


以上になると言えます。ここで注意したい点は,「有権者の多くは,必ずしも民主党の政策を積極的に支援しているわけではない」という点です。いわば,残念ながら,「政策選挙」とはならず,「ネガティブ選挙」または「インフルエンス選挙」であったといえます。そのことは,出口調査などで,「今の政治にNOと言いたかったが,他に投票する人もいない。」とか「民主党の政策は財政面に不安があるが,今の無駄遣い予算よりはまし」,さらには「外交政策に限れば,民主党では正直不安」などという意見が多かった点からも伺えます。
また,マニフェスト選挙といいながら,各党の政策をしっかり吟味して投票した人がどのくらいいるでしょうか?そもそも,全党のマニフェストを入手できた人はどのくらいいるでしょうか?公職選挙法の枠内とはいえ,各党の政策の違いについて分かりやすく説明したマスコミ報道はどのくらいあり,その視聴率はどの程度だったでしょうか?単純に「勝ち負け報道」とどっちの印象が残っているでしょうか?
そう考えると,この選挙は,4年前の選挙や一昨年の参議院議員選挙同様,「空気で投票」してしまった有権者が多かったのではないでしょうか。
いわば「新型インフルエンザ型選挙」といえます。

とはいえ,新型インフルエンザ型選挙は必ずしも全否定しません。少なくとも,「現政権は退場してください」という国民の意思であること,平たく言えば,「国民が合法的に革命を起こした」といえるからです。

問題はここからです。国民の革命により,民主党政権が発足しましたが,新型インフルエンザ型選挙はもうしばらく続くと思われますから,民主党が国民の声を政治に確実に反映させなければ,どんな理由があるにせよ,「仕方がない」という評価はせず,次の選挙では,またも「より戻し」という結果になり得ます。そうすると,現状の政党システムをベースにすると,必然的により戻し票のほとんどは自民党に流れることになります。
この後別に書きますが,民主党には結構多くのアキレス腱がありますが,いずれにせよ,4年前の自民党のように新人議員が浮き足立ったり,民意を完全に得ているという大義名分においてなんでもありみたいな採決をするなどということのないよう,国民生活を第一に考えた政権運営を行ってほしいものです。
繰り返しますが,国民への「言い訳」はもはや通用しません。新型インフルエンザ型選挙の恐ろしさを肝に銘じてほしいと思います。

一方,私たち有権者も,決して風だけで投票しないよう,これから民主党を初めとする各党がどのような仕事をしているのか,しっかりと監視する必要があります。風だけではなく,NOという結果を突きつける場合には,「であれば,どこの政党や政治家が一生懸命やってきたのか」という日ごろの活動も十分に評価するべきでしょう。それが「政治に参加する」ということなのです。
政治参加を他人事にしないこと,これがこれからの時代を生き抜く絶対条件といえるでしょう。政治に興味を持たない他力本願な生活には,基本的に政治は救済の手を差し出さないでしょう。

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