アメリカの次期大統領に,大方の予想を裏切り,トランプ氏が選ばれることになりました。
これについては,大番狂わせということで,国内外で大きな波紋を投げかけています。
実はそんなにびっくりしなくていいかも
まずなぜ今回の番狂わせが起こったのでしょうか。
いろいろ分析していますが,個人的には次の事情ではないかと思います。
1 ある意味順当だった
トランプ氏は共和党代表です。しばらく民主党大統領でったため,そろそろ共和党に政権を変えるという発想が比較的普通の感覚であった可能性があります。
事実,上院議員選挙でも,共和党が勝っています。
2 既得権益,プロ政治家に対する不信
これは日本の有権者と同じです。ある種の政治不信から,いわゆるプロ政治家ではないトランプ氏に期待が集まったといえるでしょう。
3 経済通
アメリカも,関心は景気対策です。
そうすると,ビジネスマンであるトランプ氏に期待する人も多かったのではないでしょうか。
4 ピンポイントスピーチ
強気のスピーチは,結構民衆の心をつかみます。また,八方美人ではなく,ある程度ターゲットを絞った内容としています。逆に言うと,敵味方をはっきりわかるようにしています。
これをポピュリズムなどともいわれますが,良し悪しは別にして,選挙は有権者の心をつかんだものが勝ちなのです。
ほかにもいろいろありますが,こういう背景が,トランプ大統領を誕生させたのかもしれません。当初は,泡まつ候補と呼ばれながら,最後は大統領になるという流れと過程は,ある意味,そのまんま東さんが県知事になった時の動きと似ているかもしれません。もちろん,知事と大統領とは全く違いますが。
さて,トランプ大統領誕生で,日米関係にもかなり深刻な影響があるのではないかなどと言われています。
実際,日本はトランプ氏に対するパイプがほとんどありません。確かに,共和党に対するパイプは外務省も押さえているでしょうが,今回はどう考えてもクリントン大統領だろうっていうことで,クリントンパイプはしっかり作ってあり,トランプパイプの構築は考えてなかったといえるでしょう。
日本は,とにかく,まずこのパイプ作りが先決です。
では,日本はトランプ大統領になって,本当に困ったことになるでしょうか。
いやいや,実は案外大きく問題となることはないと思います。むしろ,逆にやりやすいことも多いのではないでしょうか。大きな問題と思われることを,ざっくりまとめてみましょう。
1 経済政策
トランプ氏は,アメリカ保護主義を基調として,ドル安を望んでいます。だとすると,日本は円高になりまた輸出が厳しくなるなどというところが懸念されます。
しかし,アメリカ経済を支えているのは,実は日本の現地法人です。だとすると,それをつぶすような政策はビジネスマンとしては絶対にやりません。なので,アメリカ経済を発展させるためには日本現地法人を活かし,収益を維持させる方向に動くでしょう。
だとすると,極端な円高シフトにはしにくいはずなのです。
2 軍事(対中政策)
当たり前ですが,トランプ氏は中国と戦争することは全く考えていません。しかし,一方で,中国との歩み寄りも考えていません。この点が,実は中国歩み寄りを考えていたクリントン氏との大きな違いです。
むしろ,クリントン大統領となった場合は,米中のパイプが強くなり,逆に尖閣など日中問題は放置されるおそれが強かったといえるでしょう。
では,軍事費負担問題はどうなるでしょうか。
これは,日本がビビらなければいいだけのことです。日本は,きちんと理詰めで「これだけ払っているからいいんじゃないの。」ということをはっきり言うべき時期に来ています。それを言わずに,トランプ氏の顔色を窺っていわゆる思いやり予算を増やしてしまおうものなら,これこそトランプ氏の思うつぼ。彼はビジネスマンですから,ここは駆け引きで金を持ってこようとしているだけなのです。そこで,日本がビビって金払ってきたと思えば,今後,ますます「もっと金払え」ということでしょう。
彼は軍事には正直疎いです。なので,単純に正攻法できちんと議論する方が日本にとっていいカードを持ってこれるかもしれません。
3 TPP
白紙になります。
これ幸いと中国が進出してくるところは若干要注意ですが,中国バブルももうすぐはじけるので,自滅を待てば十分です。
ざっくりこんなところです。ほかにもいろいろありますが,そもそもトランプ氏の演説は,実は中身はきちんとしており,単にメディアが面白いところだけをかいつまんで編集しているにすぎません。
なので,案外ビジネスマンらしい視点できちんとやるべきことはやってくると思いますし,無茶は損するのでやらないでしょう。
日本が過度にビビらなければ,対等に付き合いやすい大統領といえるでしょう。
さて,そうはいっても果たしでどのような大統領になるのか,こうご期待です。
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これについては,大番狂わせということで,国内外で大きな波紋を投げかけています。
実はそんなにびっくりしなくていいかも
まずなぜ今回の番狂わせが起こったのでしょうか。
いろいろ分析していますが,個人的には次の事情ではないかと思います。
1 ある意味順当だった
トランプ氏は共和党代表です。しばらく民主党大統領でったため,そろそろ共和党に政権を変えるという発想が比較的普通の感覚であった可能性があります。
事実,上院議員選挙でも,共和党が勝っています。
2 既得権益,プロ政治家に対する不信
これは日本の有権者と同じです。ある種の政治不信から,いわゆるプロ政治家ではないトランプ氏に期待が集まったといえるでしょう。
3 経済通
アメリカも,関心は景気対策です。
そうすると,ビジネスマンであるトランプ氏に期待する人も多かったのではないでしょうか。
4 ピンポイントスピーチ
強気のスピーチは,結構民衆の心をつかみます。また,八方美人ではなく,ある程度ターゲットを絞った内容としています。逆に言うと,敵味方をはっきりわかるようにしています。
これをポピュリズムなどともいわれますが,良し悪しは別にして,選挙は有権者の心をつかんだものが勝ちなのです。
ほかにもいろいろありますが,こういう背景が,トランプ大統領を誕生させたのかもしれません。当初は,泡まつ候補と呼ばれながら,最後は大統領になるという流れと過程は,ある意味,そのまんま東さんが県知事になった時の動きと似ているかもしれません。もちろん,知事と大統領とは全く違いますが。
さて,トランプ大統領誕生で,日米関係にもかなり深刻な影響があるのではないかなどと言われています。
実際,日本はトランプ氏に対するパイプがほとんどありません。確かに,共和党に対するパイプは外務省も押さえているでしょうが,今回はどう考えてもクリントン大統領だろうっていうことで,クリントンパイプはしっかり作ってあり,トランプパイプの構築は考えてなかったといえるでしょう。
日本は,とにかく,まずこのパイプ作りが先決です。
では,日本はトランプ大統領になって,本当に困ったことになるでしょうか。
いやいや,実は案外大きく問題となることはないと思います。むしろ,逆にやりやすいことも多いのではないでしょうか。大きな問題と思われることを,ざっくりまとめてみましょう。
1 経済政策
トランプ氏は,アメリカ保護主義を基調として,ドル安を望んでいます。だとすると,日本は円高になりまた輸出が厳しくなるなどというところが懸念されます。
しかし,アメリカ経済を支えているのは,実は日本の現地法人です。だとすると,それをつぶすような政策はビジネスマンとしては絶対にやりません。なので,アメリカ経済を発展させるためには日本現地法人を活かし,収益を維持させる方向に動くでしょう。
だとすると,極端な円高シフトにはしにくいはずなのです。
2 軍事(対中政策)
当たり前ですが,トランプ氏は中国と戦争することは全く考えていません。しかし,一方で,中国との歩み寄りも考えていません。この点が,実は中国歩み寄りを考えていたクリントン氏との大きな違いです。
むしろ,クリントン大統領となった場合は,米中のパイプが強くなり,逆に尖閣など日中問題は放置されるおそれが強かったといえるでしょう。
では,軍事費負担問題はどうなるでしょうか。
これは,日本がビビらなければいいだけのことです。日本は,きちんと理詰めで「これだけ払っているからいいんじゃないの。」ということをはっきり言うべき時期に来ています。それを言わずに,トランプ氏の顔色を窺っていわゆる思いやり予算を増やしてしまおうものなら,これこそトランプ氏の思うつぼ。彼はビジネスマンですから,ここは駆け引きで金を持ってこようとしているだけなのです。そこで,日本がビビって金払ってきたと思えば,今後,ますます「もっと金払え」ということでしょう。
彼は軍事には正直疎いです。なので,単純に正攻法できちんと議論する方が日本にとっていいカードを持ってこれるかもしれません。
3 TPP
白紙になります。
これ幸いと中国が進出してくるところは若干要注意ですが,中国バブルももうすぐはじけるので,自滅を待てば十分です。
ざっくりこんなところです。ほかにもいろいろありますが,そもそもトランプ氏の演説は,実は中身はきちんとしており,単にメディアが面白いところだけをかいつまんで編集しているにすぎません。
なので,案外ビジネスマンらしい視点できちんとやるべきことはやってくると思いますし,無茶は損するのでやらないでしょう。
日本が過度にビビらなければ,対等に付き合いやすい大統領といえるでしょう。
さて,そうはいっても果たしでどのような大統領になるのか,こうご期待です。
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