あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

リアル国会運営改革元年となるか

2024年10月28日 19時36分21秒 | 政治・選挙
衆院選の結果をうけて、今後の政局について考えてみたいと思います。
とにかく、過半数を持っていないため、自民党と公明党は、連列を組んでも総理選出はもちろんのこと、議案を通すことすらできません。
一方で、野党も全員がまとまれば過半数を超えるものの、それこそ野党内では全く考え方が一致しないため、オール野党内閣を作るという可能性は極めて低いでしょう。
そうすると、結局のところ、一応自民公明の連立政権が係属することにはなります。
しかし、前述のとおり、このままでは議決できないため、今までのような自民公明だけですべてを決めておき、国会は儀式だけ、っていう手法は通用しなくなります。
そうすると、どんなことが変わってくるでしょうか。

1 議案を通すために、石破政権は、主要各党と十分な協議を行わなければならない。
  ある意味、本来あるべき議会の姿になるでしょう。
2 官僚は、自民、公明以外にもレクをしなければならない。
  多くの議案は、官僚起案なので、これまでは自民公明の関係議員に説明すれば十分だったのですが、今後はさらに主要野党にも説明しなければなりません。すなわち、官僚の手間暇が大きく増えてきます。
3 野党は審議拒否という選択肢が取れない
  これまでは、国会が事実上儀式だったので、納得いかないときは「審議拒否」という永田町のルールに則って対応することになりました。しかし、今回は賛否の意見を十分に反映できるため、しっかりと議論をしなければならない立場にあるといえます。少なくとも審議拒否は、本当の意味で無駄なことをしていると評価されてしまいます。
4 永田町の論理は通用しなくなる
  繰り返しますが、国会は儀式だったため、一般人には分かり難い永田町の論理で話を進めてきましたが、もはやそのような不透明なやり方は通用しなくなる可能性が高くなります。
  野党側も、永田町の論理で何でも反対、または無意味に賛成に回るなどしたら、国民からの失望感は半端なく大きくなり、次の選挙で確実に惨敗するため、そんなことはできなくなるでしょう。
5 スピード感がなくなるが、その責任は、与党野党どちらも負うことになる
  とはいえ、考え方が違うため、議案の多くは、なかなか折り合いがつかないことになります。ここは、特に何でも反対という野党の姿勢が露骨に出ると、スピード感がない原因は野党にある、っていう批判を受けることになります。
  一方で、しっかりと論戦を組んでいるのに、これまた永田町の論理による与党内の調整が難航すると、政権与党のやる気がないなどという批判を受けることになりかねません。
  議案については、是々非々で真剣に議論するとともに、折り合いをつけて調整をしていくという姿勢も必要となるのです。
6 参議院は自公多数
  参議院があるので、野党も無茶は言えません。
  もっとも、参院で否決しても、衆議院の優越があるので、結果的に議案は通せます。
  だからといって、ここで自民公明が強引に進めると、来年の参院選んで今回同様に惨敗する可能性があるため、慎重に運営していくことになると思います。

以上のことを一言で言うなら、「政治家が本来の政治家らしい仕事をしなければならなくなる」ということです。永田町の論理を振りかざした瞬間、与野党問わず、国民から総スカンを食らいます。
逆に言うと、石破内閣は、本気で進めていかないとこれは本当に大変なことになりますし、まして野党大連立政権を作った日には、野党内でもめ事が起こった瞬間、次の選挙で野党惨敗は確実になります。
そういう意味でも、今総理をやるのは、相当手間暇かかるため、石破おろしなんて誰もやらないと思います。

永田町の論理を止めて、本当の議会制民主主義に向かっていく、今回の選挙結果は、こうした国会運営に変革することが期待される大きなチャンスといえるでしょう。
これは、与野党問わず、各党とも本当に国民の方を向いた議会運営をやっていくこと、特に野党は何でも反対ではなく、是々非々で議案に臨んでいくという姿勢を示すことが求められるといえるでしょう。

さあ、議会がどう変わるか、こうご期待!

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今回の衆院選、組織挙げて裏金に怒った

2024年10月28日 19時11分05秒 | 政治・選挙
久しぶりのブログ更新です。
石破内閣初の総選挙は、自民党公明党で過半数を取れないという歴史的敗北となりました。
一方で、立憲民主党が躍進するとともに、国民民主党も大幅に議席を増やしました。
投票率は、53.85%で戦後3番目の低さでした。

なのに公明党が勝てないのは異常事態

今回の選挙は、政策というよりも裏金問題がメイン論点になってしまった点は否めません。もちろん、大切な問題ですが、正直、もっといろんな問題で政策論争をしてもらいたかったので、その点においては、少し残念でした。
しかし、言い方を変えると、有権者は裏金問題という点において、政権与党たる自民、公明に対し、怒りをぶつけたともいえるでしょう。
一方、その受け皿として立憲民主党を選択したといえますが、これもどちらかというと単に候補者が多かったという消極的受け皿でした。
積極的受け皿となったのは、候補者の落選数が比較的少なく大幅に議席を増やした国民民主党と、これまた議席数を一気に増やしたれいわ新選組だったといえます。
維新は、西日本では力を発揮したものの、東日本では勢いを失うという西高東低な状況でした。

ところで、違う切り口から検証してみます。投票率が戦後3番目の低さでした。この場合、常識的には組織が強い政党が勝つ選挙になります。具体的には、自民党や公明党であり、特に公明党は投票率が低ければ低いほど、組織力をふんだんに発揮するため、候補者全員当選ができるというものです。
ところが、今回はそれでも自民党や公明党は負けてしまいました。特に、公明党の負け方は尋常ではありません。
これですが、実は投票率が低いと言っても、投票している実態がこれまでと大きく違ってきているのではないかと思います。
すなわち、今回は、冒頭で述べたとおり、裏金問題や統一教会問題などで、組織の人たちすら怒りを覚えていたといえるでしょう。特に、裏金問題では、非公認になった候補者が多かったこともあり、選挙動員がかけられなかったということもあります。
そうなんです、今回、実は組織票の構成員の相当な人数が、投票を棄権した、または自主投票にしたという状況にあった可能性が考えられるのです。
そして、減った分は、浮動票、すなわち一般の有権者が増えてきたのではないかと思われます。
つまり、投票率が低く、かつ前回とそんなに変わらないと言っても、その中身は結構構成が違ったのです。だから、組織票が機能しなかったといえるでしょう。

しかしながら、そうはいっても、やはり投票率が低いというのはかなり残念ではあります。今回、仮にあと10%投票率が上がれば、結果は大きく変わったかもしれません。前記仮説が正しければ、与党は過半数を超える結果になったかもしれませんし、そうでなかったとすれば、さらに自民党公明党は議席を失い、それこそ政権交代が実現したかもしれません。
どちらにせよ、やはり多くの有権者の意向をしっかりと選挙に反映させることが非常に重要だといえます。
今回、接戦選挙区が多かったので、なおのこと、一人一人の投票が、大きく結果を左右することになったかなといえるでしょう。

いずれにしましても、今回の選挙結果では、過半数を取った政党がどこもないという結果になりました。この点については、別途述べたいと思いますが、有権者としては、政治家全体に喝を入れたともいえますので、当選した政治家の皆様は、真摯に国政に臨んでもらいたいものです。

以上、選挙結果短評でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする